第2期関西雀王決定戦観戦記 最終日(11回戦)

第2期関西雀王決定戦観戦記
最終日 11回戦

【担当記者:新田友一】

2日目の最終戦で、一人優位に立っていた御崎が大きなラスを引きトータルラス目の後藤のトップで上下の差がぐっと縮まった。今期から拠点を関東に移した御崎か、後藤の連覇か、15期雀王角谷のW雀王か、デビュー3年目中本のジャイアントキリングか、誰にでもチャンスのある最終日、最後に微笑むのは誰になるのか。

11回戦(後藤-御崎-中本-角谷)

スタートダッシュを決めたのは親の後藤、二軒リーチに挟まれるもドラ2の後藤の2000オールが最終日が始まった。

角谷の一人テンパイが続いて、東3局3本場

親の中本が5巡目にテンパイ。

カンチャンとシャンポンの選択、また456の三色も見えるためリーチするかどうかの選択もあったがここはセオリー通りのシャンポンリーチ。

これに対して、角谷がじわりじわりと押して手牌を追っかけリ仕上げてリーチ。

角谷は道中にの対子落としの選択があったが、の対子落としを選択している。暗刻になりやすさや切り順から選ばれたのかもしれないが、切りのカンチャンを選んでいるとどうなっていたのだろうか。

そして、をツモり、供託を回収して少し抜け出すことに成功した。

南1局、トップ目の角谷が8巡目に先制リーチといくが2着目の親の後藤から追っかけリーチを受ける。

おそるおそるツモ切りを続ける角谷、それもそのはずドラもなければ待ちも決してよいわけではない。

しかし、このシャンポンはこの巡目でもまだ4枚すべて山の中。
両面の後藤よりも待ち牌が多く、後藤がを掴んで角谷は胸をなでおろす。

南2局、ラス目の御崎は積極的に序盤からを仕掛けると、南家中本がダブ南を仕掛けてあっという間に待ち5200のテンパイ。

そこに同じ待ちで後藤がチートイドラ2のテンパイ。

親の御崎は一歩出遅れており、は出てもおかしくない形だったが、この局の結末はすぐに訪れる。

中本がツモ切ったがちょうどテンパイしていた角谷のカンに刺さってしまう。

大きなアガリこそ出ていないが、コツコツと点数を重ねる角谷が気付けば38800点と2着目とも1万点以上離したトップ目に立っていた。

この半荘の角谷は決して手が入っていたとは言えない。しかし、引き出しの多さを見せつけバラバラから仕掛けての一人テンパイや先制リーチ、追っかけリーチ、ダマテンと使い分けリードを築いた。

そしてこのリードを活かして、トップを守り切った。
中本がオーラスにトータルトップの御崎との3着争いを制して、より混戦となって残りは4半荘となった。