第20期女流雀王決定戦観戦記3日目(14回戦)

日本プロ麻雀協会 第20期女流雀王決定戦観戦記 最終日

第20期女流雀王決定戦観戦記
最終日 14回戦

【担当記者:千貫陽祐】

14回戦(中月-佐月-逢川-奥村)

残り2戦。
中月は2連勝+素点と並びが必要か。
奥村は2連勝なら確定、1着+2着は並びが必要。
佐月と逢川は最低でも相手より着順が上で終わりたいか。
逢川がトップの場合は優勝が濃厚となる。

東1局、奇跡的なテンパイをして連荘することに成功した中月。

東1局1本場・ドラ
  ドラ

この形でテンパイしていたところに、奥村より打ち出されたドラの。 素点が必要な中月は当然のポン、打で待ち変えをする。

そこにホンイツ七対子のテンパイで追いつく佐月。

 ツモ

1枚切れのをそっと捨てると、奥村からロンの声。

もアウト。
佐月痛恨の満貫放銃。連覇に黄色信号か…

あっさりと青信号に戻した。
さすが伝説に残る逆転をした現女流雀王である。

東3局・ドラ
さきほどの佐月のアガリを見て一番肩を落としたのは逢川であろう。
その逢川が迎えた親番。

 ツモ ドラ

佐月がマンズの染め手で2フーロする中辿り着いたテンパイ。
これじゃない…という思いが伝わってきそうなテンパイ形。
そして次巡のツモ
場況的には良さそうに見える。が、これで手牌に蓋をしてよいのか…熟考の末リーチを選択。
そして…

これをツモりあげる。
そして望外の裏ドラ3枚!3人の心をへし折りかねない6000オール。

さらに逢川は次局に2100オールの加点を行いトップを盤石に…したかに見えたが。

「リーチ」

3巡目に聞こえた佐月の発声。そして倒される手牌。

これに飛び込んだのが、なんと逢川。
早いリーチを受けて安牌がなかったため仕方ないのだが、放銃先があまりにも痛い。

南1局1本場・ドラ
親は中月。このゲームも現状ラス目ということもあり崖っぷちである。
その中月を横目に序盤から佐月が3フーロ・逢川2フーロと積極的に鳴いていく。
そこになんとか追い付いた中月がリーチ!

高めのドラをツモり、望みを繋いだ4000は4100オールのツモアガリ!
後はひたすた連荘をしてトップをもぎ取るだけ!

しかし無常に倒される手牌。
引くに引けない中月がメンピンドラドラの8000を放銃。
中月はここで優勝争いから戦線離脱となる。

先のアガリで逢川の背中が見えた佐月、この親番で一気に逆転すべくリーチをかける。

入り目・打点もばっちり。捨て牌状況的にもかなりの感触があるだろう。

同巡、逢川にも勝負手が入る。
ドラを引き入れての七対子テンパイ。
佐月の現物である待ち?1枚切れの待ち?
あなたならどちらを選ぶであろうか?

逢川の選択は切り。 中月の変則的な捨て牌からを持たれている可能性を考慮したことと、現物が打たれることを期待してであろう。
その2秒後に奥村がツモ切った牌は、… そして逢川の手元にきた牌は危険牌である

佐月のアガリへのカウントダウンが始まったかに思えた。

逢川がを掴んだ次巡、奇しくも次のツモも
これを見たとき、逢川がこの半荘のトップと確信した。
それほどに大きい大きい2000・4000である。
さぁ…最終戦を迎えての点棒状況を見てみよう。

えっ…トータルトップが佐月??何が起こった?

現女流雀王圧巻の逆転劇であった。
おそらく勝利を90%以上近く手にしていた逢川を倍満ツモで一瞬で抜き去り、さらにアガリトップの状況をハネマンツモでフィニッシュ。

さぁ今年もこの二人の戦いとなった。
女神は今年、どちらに微笑むのか。いよいよ最終戦である!