第25期新人王戦決勝観戦記(4回戦)

【担当記者:中島 由矩】
4回戦(梅岡-速水-小野-陰山)

梅岡泰己が3連勝して迎えた4回戦。
■陰山孝弘
■小野誠司
■速水竜也
3人とも喜んでくれ。ベスト8までは全3回戦だったが、この決勝戦は5回あるぞ。

【手役作り 小野誠司】

小野の打点意識、手役作りへのこだわりが見えたのは、南4局0本場。

持ってきたをツモ切り。

次巡、を引き入れると、

の両面ターツを払い、タンヤオと234の三色同順を見た進行に。残念ながらアガリには結びつかなかったものの、意地と構想力を同時に見せた。
【会心の高めツモアガリ 陰山孝弘】

陰山は南2局0本場、8巡目に先制リーチを放つと、

見事高めで456の三色同順となるをツモアガリ。リーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・三色同順の3000・6000を手にした。

陰山は、牌の巡り合わせに翻弄された悔しい1局もあるので、そちらも紹介しよう。

東3局0本場、を暗刻にすると、ドラの
打って先制リーチ。一発や裏ドラ、4枚目の
を持ってきての暗カンなどに一縷の望みをかけた。

しかし、陰山が一発で掘り起こした牌は、よりにもよってドラの。

さらに次巡ツモアガリできたものの、心中複雑な1局となった。
【一撃必殺の役満ねらい 速水竜也】

速水はこの4回戦で幾度となく、役満を意識した手組みを見せた。それはこのポイント状況が「役満をアガらなければ梅岡をまくれない」ということでもあった。
南3局0本場、速水の先制リーチ。

改めて書くまでもなく、ツモリ四暗刻だ。と
のシャンポン待ちが、この短い残り山のどこかにいる。麻雀の神様は、どんなシナリオを用意しているのだろう。

ちなみに、梅岡はチーテンを入れており、待ちはカン。速水はこの牌を暗刻にしたテンパイで、仮に4枚目を持ってきたとしても暗カンすることができる。

結果は、速水が陰山からロンアガリ。12000を直撃し、トップ目に立った。

速水は、南4局0本場にも役満にトライ。それはそのまま、「新人王戴冠への執念」と言い換えてもいい。

しかしこの国士無双はイーシャンテンまで。最後は親の陰山がカンをツモアガリ。500オールで連荘に成功した。
【老獪な立ち回り 梅岡泰己】

これが、二十歳の若武者の、麻雀なのか。
南4局0本場
東家・陰山孝弘 31300
南家・梅岡泰己 18700
西家・速水竜也 40600
北家・小野誠司 9400

ドラドラでイーシャンテンになっていた4着目の小野が、8巡目に先制リーチ。−
待ちで勝負をかける。3着目の梅岡までは9300点差。満貫ツモなら着アップできる。

2着目で親の陰山にも、門前でテンパイが入った。と
のシャンポン待ちで、追いかけリーチ。連荘を目指す。
この二軒リーチにはさまれた梅岡の打牌を見ていこう。

陰山のリーチの一発目に打。

続けて打。

最後に打。小野が牌を倒し、4回戦が終了した。
3回戦までの速水のポイントは△96.5ptの4位、小野のポイントは△67.8ptの3位、陰山のポイントは△36.7ptの2位だ。
3連勝で+201.0ptを積み上げた梅岡は、この4回戦での着順はいったん置いておいて、3者とのポイント差を考慮した。
陰山がアガった場合、連荘が確定し、陰山のトップ率が上がる。
一方、小野がアガった場合、この試合は終了し、おそらく速水がトップになるだろう。
陰山が「リーチ」と言った後に、梅岡が切った牌は3枚とも、陰山の現物で、なおかつ小野に対しての無筋だった。は、自身が
を3枚持っていたため、後回しになっていたのだ。
こうして梅岡は、この4回戦をラスで終え、自身の優勝の可能性を上げた。
4回戦のトップは速水。何度も役満にトライし、成就はしなかったものの、ついにこの決勝戦での初トップを手に入れた。
2着になったのは陰山。梅岡の好プレーがなければ、あるいはオーラスで大連荘できていたかもしれないが、兎にも角にもこの4回戦で59.9ptは詰めた。残り177.8ptは、5回戦でやるしかない。
3着は小野。初めての大舞台で、最後まで暴れたい。
4着になったのは梅岡。しかし、「5回戦で陰山にトップラス9万7800点差つけられなければ優勝」という、極めて有利な条件を手に、次戦ウイニングランに向かう。






