第19回日本オープン観戦記(2回戦)

第19回日本オープン決勝観戦記
2回戦

【担当記者:坪川義昭】

初戦をトップで飾った宍戸のミッションは『残り4戦でトップを1回』。
残された3人のミッションは『残り4戦でトップを2回』。

このルールでの5回戦頭取りの場合、2勝した選手は最終戦かなりの確率で優勝争いに絡むことが出来る。
勝負を後回しにしていくにつれて自身の立場はどんどん苦しくなっていくものである。

小場で進んだ南3局1本場が、宍戸にとってのターニングポイントになる。
チンイツも見えるイーシャンテンになってドラのをリリースすると、

をポンしていた飯田がそのドラもポン。
一気に場に緊張感が走る。

宍戸はイーシャンテンだった手からを抜いてメンツを崩す。

タンヤオ・チートイツでテンパイが入り、巡目的にも待ちを選んでいる時間はないと判断し、即リーチといく。

しかしツモ切ったで飯田への放銃となる。

最後の最後に12000点を炸裂させた飯田が逆転トップ。
痛恨の放銃となった宍戸はラスまで落ち初戦の貯金を使い果たす結果となってしまった。

勝負を決めようとする宍戸の姿勢はとても素晴らしい。
実際にアガれていたら連勝を決めることが出来た可能性も高く、リーチは良い判断だったと思う。
しかし、この単騎待ちで決めにいく気概があるならばイーシャンテンの段階でもっと有利な捲り合いに持っていく手順も存在していたため、悔いの残る一局になってしまったかもしれない。

飯田がリードしているように見えるかもしれないが、宍戸や柴田に関しては次戦トップを取れば並ぶことは十分に可能な差である。
荒木だけが早くも後に引けない状態にまで追い込まれてしまった。