第21期雀竜位決定戦観戦記 1日目(1回戦)

日本プロ麻雀協会 第21期雀竜位決定戦観戦記

第21期雀竜位決定戦観戦記
1日目 1回戦

【担当記者:庄司麗子】

1回戦(小池-安藤-堀-吉田)

■小池ハヤト (こいけはやと)
入会6年目・雀王戦C1リーグ所属
今期A級3位(+170.7)

東2局 ドラ
 ツモ

これがなんと1巡目。
しかしダブリーのみの嵌を拒否。
7巡目に待ちでテンパイ復活しリーチ。
テンパイを入れていた吉田から出たで裏ものせて8000の加点。

■安藤弘樹 (あんどうひろき)
入会6年目・雀王戦C1リーグ所属
今期A級2位(+194.3)

東1局 ドラ
4者とも良くも悪くもない平均的な配牌だった。
南家の安藤はが対子でドラ色のピンズの染め手。
下家でマンズ進行の堀を牽制をしつつ、ドラドラになったところで腹は決まった。

最初のテンパイであるのシャンポン待ちは山に0枚だったが、終盤にツモに待ちを変えると山に4枚いたを掘り当てる。

思惑通りにツモって2000/4000のアガリ、最高のスタートを切った。
供託があれば積極的に取りに行き、ライバルのリーチには向かわない。
場況良しと見ればトップ目から愚形の先制リーチも打ち、しっかりアガりきる。
無難、と言ってしまうのは簡単だが実に安定感のある内容だった。
初の決定戦に気負いはない。

■堀慎吾 (ほりしんご)
Mリーグ「KADOKAWAサクラナイツ」所属
入会13年目・雀王戦A1リーグ所属・第18期雀王
今期A級1位(+289.9)

開局は染め手が実らず、次局もドラドラテンパイでアガれず。
親番は二軒リーチでオリ、チートイツドラドラも先制リーチのロン牌を掴み放銃。
まとまらない手牌との戦いで苦しい展開が続いた。

南2局1本場にテンパイ料で初の加点。
オーラスではラス回避を視野に、ツモor吉田からの直撃条件のテンパイを組み吉田からの出アガリで3着となった。
ここ数年の堀の活躍は誰もが知るところだが、雀竜位決定戦は今回が初。
雀王・雀竜ダブル戴冠の偉業を成し遂げられるか。

■吉田知弘 (よしだともひろ)
入会21年目・現雀竜位

雀竜位として4人を迎え撃つ立場の初戦。
堀同様にまとまらない手牌と苦しい展開に悩まされるが、常に笑顔。
緊張感のある決定戦の生放送で、どんな状況におかれても吉田からは楽しくて仕方ない気持ちが伝わってくる。

東4局1本場 供託2
親番でまとまった手牌をもらったものの、安藤・堀の仕掛けに速度を合わせるため9巡目にポンテンを選択。
  ドラ

タンヤオの待ちになり小池から打たれるも、安藤に頭ハネされる。
それでもやはり笑顔。

南3局2本場 供託1
ラス親がある吉田、目下ライバルの堀の親番では加点をさせたくない。
仕掛けてアガって1000点と供託を獲得。

しかしオーラスで堀にまくり返され、ラスを引き受けることとなった。
厳しい初戦ではあったが、まだ始まったばかり。
この先も険しく楽しい麻雀が待っている。

■江崎文郎 (えざきふみろう)
入会9年目・雀王戦A2リーグ所属
第15・16期雀竜位 今期A級4位(+162.0)

1回戦目の抜け番は江崎。
第15期雀竜位決定戦の14回戦。

入会3年目で初戴冠した決定戦の一局だ。
筆者は入会期が近いため、リーグ戦はもちろん雀竜位決定戦・麻雀最強戦・麻雀駅伝などの大舞台で彼の麻雀を多く見てきた。
写真の一局は記憶に残る場面のひとつ。
当時、このリーチに心を鷲掴みにされた。

第15期雀竜位決定戦最終日観戦記(文:木原浩一)

今期のA級対局においても最終半荘で条件を満たして最後の席を掴んだ。
今決定戦でも大いに見せ場を作って欲しい。