第21期雀竜位決定戦観戦記 1日目(3回戦)

日本プロ麻雀協会 第21期雀竜位決定戦観戦記

第21期雀竜位決定戦観戦記
1日目 3回戦

【担当記者:坪川義昭】

先にリードをしたのは江崎。
東2局の親番で堀とのリーチ合戦に競り勝ち、大きな6000オール。

その後小池が肉薄するものの、江崎がリードを守り抜くことに成功。
派手なアガリは少なく、展開としては地味ではあったため玄人好みな内容になるのだが、今回は堀の選択に注目してみたい。

ドラがで高打点が見込めるイーシャンテン。
イーペーコーがあるのでに手をかけると思っていたのだが、ここで何を切ったかというと

ご覧の通りである。

・メンゼンで進めた場合はどちらにせよ高打点
引きでの多面張変化がなくなる
・河にがある時よりもの方が河が強くなり、での出アガリ率が変わる

主に上記を考慮した時に、高めイーペーコーという1翻よりもメリットが勝るということだろう。
そして、このを切るのに1秒もかかっていないのだ。
堀にとって手拍子での選択は存在しない。

堀が手を止めて熟考に入る。
下家の安藤がをカンチャンで仕掛けている状況。
形だけ見るとドラがなのでを払いそうだ。
しかし、を切っているのでマンズのリャンメンターツはフリテンとなっている。

堀の選択は切り。
フリテンのリャンメンとペンチャンを残したのだ。
おそらく安藤がを既に切っていることを考えると、ドラ表示牌のを含むマンズを切ることが危険ということではなく、

・ドラのを切らない手組み
・小池と江崎の両者の河から、ソーズの下は持っていなそう
・見た目枚数はが3枚、が4枚だが、安藤にはを持たれている可能性が高い。

上記の理由込み込みの選択と予想する。

このテンパイに辿り着く人が何人いるのだろうか。
結果山に2枚生きていたを引き当てることは出来ず4着で終わることになったが、内容は正に圧巻といったところだろう。