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≪大会レポート≫


秋瀬ちさと(準決勝1位通過+280.5p)

今年の4月、プロ入りから僅か8ヶ月でモンド新人戦優勝。

勢いそのままに、数多のトップ女流プロが集う女流モンド杯でも準優勝と新人らしからぬ実績を上げるも、2日前行われたリーグ戦最終節では降級という憂き目に遭い、この対局に賭ける意気込みは計り知れない。

しかし、スタートダッシュを切ったのは藤嶺だった。

開局早々金原の先制リーチに対し、役もドラも無いが、物怖じすることなく真っ向からリーチといき、金原から1300のアガリ。
(南家・藤嶺)
リーチロン ドラ 裏ドラ

金原の手に赤とドラが内蔵されていたことから、実際の実入り以上に価値あるアガリだろう。
次局も2000オールをアガリ、抜け出す。


藤嶺杏奈(準決勝2位通過 +256.5P)

今年の4月に協会に入ったばかりの新人だ。
普段は雀荘に勤務しており、プライベートでも麻雀漬けの生活を送っている。
その愛くるしいルックスと屈託のない性格から、既に多数のファンを抱えている将来有望な女流プロの1人。

初の決勝の舞台で緊張しているかと思ったが、堂々とした振る舞いは立派の一言。
初優勝に向けて視界は良好か・・・に見えたが、その勢いを止めるべく立ちはだかったのは、この男・・・


金原正雄(準決勝4位通過 +193.1P)

この決勝では唯一のアマチュア。
アマチュアと言っても侮るなかれ。
麻雀に対する熱は人一倍高く、数々の麻雀大会に参加し、輝かしい実績を残している。

(西家・金原)
リーチツモ ドラ 裏ドラ
金原の特徴は何と言ってもこの、打点力。
高打点に対する嗅覚とそこへ向かう手組には、目を見張るものがある。

優勝条件は、秋瀬をラスにし且つ7500点差以上、秋瀬が1着順上がれば更にプラス2万点差を付けなければならず、厳しい条件ではあるが、この打点力があれば決して難しいことではない。

そして、役者はもう一人・・・

東三局、秋瀬が8巡目に無警戒で切ったにロンの声。
手牌を開いたのは・・・


五十嵐毅(準決勝3位通過 +240.4P)

説明不要だろう。
言わずと知れた日本プロ麻雀協会の代表理事。

(東家・五十嵐)
ロン ドラ

この手牌、三色への変化は二手必要なため難しく、この時の五十嵐は親ということもありリーチと行く手もあった。
しかし、チャンピオンロードのルールには赤牌がある。
6巡目にテンパイしたこの手牌、全ての赤にスライドが効く為、あえてのダマテンだっただろう。
優勝の為にはトップが必要な五十嵐。

若手にリードされたくらいでは焦らない。
この冷静沈着な判断こそ、ベテランのなせる技か。

続く東三局1本場、金原が魅せる。
(南家・金原)
ドラ
この配牌が6巡目でこの形。

(南家・金原)
ドラ
金原はこの手、8巡目に秋瀬から打たれるを眉ひとつ動かさず、スルー。
も拾えそうだったし何より、素点がとにかく必要な立場だから、四暗刻一撃で決めたかったんですよね」と、にこやかに語ってくれた金原。

11巡目に放たれた2枚目ので仕方なくポンテンを取り、目論見通りをツモって3000/6000。
この打点に対する信念こそ、金原の武器である。

ここまで全くと言って良いほど出番のなかった秋瀬、東四局10巡目に待望のテンパイが入る。
(南家・秋瀬)
ツモ ドラ
まだ東場とは言え、持ち点は14800点のラス目。
このまま終われば優勝はない。何としてもあがりたい。勝ちたい。

そんな想いが溢れたか、普段は常に淡々としている秋瀬の牌を曲げる指先に少しだけ力がこもった。
だがしかし、11巡目に五十嵐から、14巡目には藤嶺からの追っかけリーチに挟まれてしまう。

(北家・五十嵐)
ドラ

(西家・藤嶺)
ドラ
ここで負けたら秋瀬の優勝はかなり厳しいだろう。

この時、既に優勝条件を満たしている藤嶺は、あがれば盤石。
現状3着目の五十嵐も優勝戦線に食い込める。

「ロン」

五十嵐の目の前に置かれたを確認し秋瀬はそっと、手牌を開いた。
この後も、秋瀬に迷いは無かった。

南三局、10巡目に以下のテンパイ。
ドラ
この局を流せば、優勝条件を満たしたままオーラスを迎える。
無難にダマかな?と、採譜者だった筆者は思っていたが、「-に自信があったのもそうですが、これを満貫にしてオーラス、親の金原さんの条件をきつくしたかったし、そうしないと優勝出来ないと思ったので」。
その言葉通りに秋瀬は、リーチの2巡後にしっかりとを手繰り寄せた。

私は、この時の牌譜用紙の片隅に「おめでとう」と、書き添えた。
が、やはり勝負はそこまで簡単なものではなかった。

ここから正に、金原劇場の幕が上がるのだ。

現時点で金原48300点のトップ目。
秋瀬が33600点の2着目なため金原は、ここから更に秋瀬とは32800点以上の差を付けなければならないのだが・・・

南四局平場、僅か8巡の出来事。金原の4000オールが炸裂。

南四局1本番 秋瀬→金原2900は3200。

南四局2本場 金原2600は2800オール。

たったの三局だ。
既に、金原が秋瀬を0.8P捲ってしまった。
やはり金原にとって、半荘で80Pを捲ることなどたいした話ではないのだ。
もちろん藤嶺、五十嵐に優勝条件を満たすアガリが発生しにくいという状況もあるわけだが。

決着が付いたのは南四局3本場だった_____

子を持つ親なら、もしくは自身が子供の頃こんな言葉を口にしたり、言われたことは無かっただろうか?
「いい子にしてないとサンタさん来てくれないよ」。

そう、この日は12月24日、クリスマスイヴ。
秋瀬はこの半荘、ミスらしいミスもなく、自分を信じ、自身の麻雀を貫いた。
「いい子」にしていたのだ。

たらればを言ってはいけないが、この結末は、南三局でリーチを打っていたから、
サンタがそっと、秋瀬の下にプレゼントを届けてくれたのかも知れない_____

最後は流局。
秋瀬の一人テンパイで幕を閉じた。

準優勝だった金原、奇しくもこの日は真っ赤なシャツを纏っていた。
優勝した秋瀬に優しく微笑みかけ、労いの言葉を掛ける金原と満遍の笑みで応える秋瀬、その姿はまるで、サンタクロースが子供にプレゼントを贈るような、そんな微笑ましい光景だった。

遠くで見ていた私はほっこりと、心が温まるのを感じた_____

2018年の協会行事はこれにて全日程を終えました。
大会にご参加頂いた皆様、携わって頂いた皆様、本当にお世話になり、ありがとうございました。
麻雀界にとって、大きな改革のあった2018年、当協会も全力で走り抜きました。
2019年も皆様と共に、麻雀界を盛り上げられるようより一層、精進し、邁進して参ります。

2019年もどうぞ、宜しくお願い申し上げます。
                                                               (文・藤井 真人)



 

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