第4期関西雀王決定戦観戦記 1日目(11回戦)
【担当記者:角谷ヨウスケ】
いよいよ最終日、この11~15回戦で関西雀王が決まる。
2日目、10回戦までの結果は以下のとおり。
トータル首位の原田と山代は176.6ポイント差。オカウマのある協会ルールでは十分に可能性のある範囲だ。
山代は最低1回はトップを取りたいが、それ以外はトップでなくても原田より順位が上でさえあれば逆転できうる。
一方、中本と新田は原田まで400~500ポイント差。
非常に厳しいが、対局前のインタビューでは新田のリーグ戦(1日4回戦)の最高記録は270ポイントとのこと。
「今日は7連勝目指します!!」と語っていた。(※実際には残り5回戦なのでそのくらい叩いていくという新田なりの決意表明)
トップ7回分のポイントを5回でとる。そのためにはもちろん5連勝は最低条件だ。
まずはこの11回戦が中本、新田の剣が峰である。
東1局
中本のこの仕掛けに対して、
原田は単騎でリーチを敢行。
中本は現物のも加カンして真っ向勝負の構え。
原田がをつかみ、中本へ12000点の放銃。
これは原田以外の全員が嬉しい。
東1局1本場
続く1本場でも中本が気合を見せていく。
親でタンピンドラ2、安めでも12000、高め一盃口をツモれば6000オールの手だ。
さらに自身が37000点のトップ目ということもありダマテンで何の問題もない。
しかしダマにしてうっかり山代や新田から出れば並びが崩れるし、大きなトップが欲しいのでここはリーチ。
さらに三面待ちでテンパイした山代も追いかけリーチ。
そして最終巡目で新田が一応テンパイ。
自身の残りツモ番0回(山は2枚)、テンパイをとるなら切るのはかだが2軒リーチにピンズは全く通っていない、しかもはドラ。
通常であれば現物のいずれかに手をかけるところだろうが、ここは炎リーチ。
仕掛けている原田は降りるとして、ハイテイ牌は先行リーチの山代のツモ番だ。
もしも、もしもうっかり山代から出れば、リーチ一発ホーテイタンヤオドラ2の跳満からだ。
今日の新田はその針の穴を通していかねばならない。
東2局1本場
純チャン三色確定。もちろん新田は力強くリーチにいく。
ここは山代にかわされるが、、、
東4局 親:新田
高めならリーチタンヤオピンフ二盃口ドラ2で倍満。ツモって裏が乗れば三倍満だ。
ツモ!!ぐしゃぁ!!
ツモ
ドラ
ウラ
裏はないが高めで8000オール。そりゃ気持ちも入っていく。
トータル下位の中本、新田がアガるのは並びが作りやすくお互いにとって良い流れだ。
もちろん最終的には自分がトップをとらねばならないが…。
南1局 親:中本
原田の先制リーチはドラ待ちだがこれはなんと純カラ。
そこへ次々に追いかけリーチが入る。
メンタンピンドラドラで勝負手の新田。
形は悪いが降りるわけにはいかない親の中本。
ここで勝った方が一縷の望みをつなぐところ、結果は中本から新田への12000放銃。
中本痛恨。
新田はこのまま60000点オーバーのトップ。
関西雀王決定戦11回戦目にして初のトップである。長かった。
目標とする7連勝(ただし残り5回戦しかない)のうち1.5勝分はとれただろうか。