第4期関西雀王決定戦観戦記 1日目（10回戦）

【担当記者：角谷ヨウスケ】

東1局　親：原田

親の原田はここからを切ってリーチ。親で両面ドラ1、当然のリーチだ。

同巡に山代も追いかけリーチ。打点はリーチのみだが原田の親を自由にやらせるわけにはいかない。

原田がすぐにをつかむと山代に裏ドラが3枚乗り、トータルトップ目から8000点の直撃となる。
8.9回戦と同じく山代が先行し原田がラス目。山代としては今度こそトップラスを決めたいところか。

東3局

山代はここからトイトイ系の高打点を見すえて打と落としていく。

しかし配牌からドラドラの原田がリーチ。
これを中本から出アガるとリーチ表2裏1で8000点のアガリ。
封じ込めておきたい原田が2着に浮上する。

南2局　親：新田

中本がドラのをポン。残った形は良くないがこの半荘としてもトータルポイントとしても降りるわけにはいかない。

降りるわけにはいかないのは親の新田も同じ。役なし愚形だがここはリーチに踏み切る。
中本がリーチの現物のを切ると、

なんと原田への放銃。
三色のみなので打点こそ安いが勝負手を流されたことが非常に痛い。

誰かのテンパイや自分の勝負手の場面において、ずっと中本から原田への放銃シーンが続く。
先の9回戦でも新田の高め18000テンパイ局に中本から原田への放銃があった。
“絵があってしまう”とはこのことか。

南3局　親：中本

中本はここから打とする。
3トイツで両面になりやすいのはとまわり。しかしはドラなので絶対に切りたくない。

ドラをトイツ以上で使う構想なら最低でもタンヤオドラ2の5800点。
ドラを引くか、うっかりトイトイ系になれば跳満倍満まで見込めるといったところだろうか。

数巡後に、想定通り高めドラの12000点テンパイを果たすのだが。。。

山代からもリーチが飛んできている。

さらにこの形のドラ単騎テンパイを入れていた原田がを引き、両面–でリーチをする。

この決定戦で何度となく見た光景。中本が原田のアガリ牌をつかんでしまう。
リーチ一盃口ドラ1で5200点のアガリ。
これによりオーラスで山代37000、原田32400と4600点差。原田はラス回避どころかトップを狙える位置に。

南4局

原田が高めチャンタ三色ドラ2の逆転テンパイを入れるも、今度は新田がアガってなんとか原田のトップは阻止する。

2日目結果

8.9.10回戦で山代が3連勝するも、原田も連続2着。中本と新田が3.4着をわけあう形となった。

トータル2位の山代視点で言えば8回戦開始時の300ポイント差よりは縮まったが、今日2日目が始まる前より差は開いている。

(1日目終了時点で124.1差。2日目終了時点で176.6差。)

中本、新田にいたっては400～500ポイント差だ。ここから3日目までの間に作戦をよく考えなければならないだろう。