第4期関西雀王決定戦観戦記 1日目(15回戦)

【担当記者:角谷ヨウスケ】

原田-山代の差は80.1ポイント差。
山代の優勝条件は原田と

① トップラスならほぼ無条件
(正確にはトップラス200点差以上だがトップとラスで200点以内ということの方がほぼあり得ない)
② トップ3着なら20200点差以上。
③ トップ2着または2着4着なら40200点以上。
④ 2着3着または3着4着なら60200点差以上。

実現可能な点差を考えると①②あたりが現実的なラインになってくるか。
中本、新田は親で20万点ほど稼いでから並びを考えようかといったところ。

東2局

点差の少ない状態から原田の満貫ツモ。
条件の厳しい中本、新田があまりアガリに来ないかもしれないことを考えると山代は並びを作るのが非常に難しくなった。

南3局 親:山代

するすると進み、山代の最後の親番。点棒状況は変わらず原田が満貫分リードのまま。
優勝のためには絶対に絶対に親を落とせない。
山代はお世辞にも良いとは言えない配牌を丁寧に仕上げると

4000オール。半荘の順位で原田を逆転してあとは点差をつけるだけ。
トップ2着なら40200点以上なのであと2回の4000オールで達成だ。
タイトル戦の決勝としては、まだ現実的な条件である。
しかし山代はこの後テンパイできず。

南4局 親:原田
トータル首位の原田が親のため連荘はない。
現在の山代と原田はちょうど5000点差。原田(親、2着目)と新田(子、3着目)は3500点差。
山代の優勝条件は原田から6400直撃or倍満ツモにより原田の着順を落としつつ点差をつけること。

運命の山代の配牌は8種9牌。
手牌に恵まれたとんでもなく早い手なら直撃できたかもしれないが、この手牌で早いテンパイは不可能。
原田も山代直撃だけは避けるだろうから、現実的には6400直撃ルートは絶たれた。山代は倍満ツモにしぼった手作りをしていく。

7巡目。
倍満ツモのためにはリーチツモは必要不可欠として七対子ドラ2裏ドラ2またはホンイツ。
ホンイツ七対子なら裏々でなくても一発やハイテイで倍満に足りる。
山代はドラ麻雀牌:八筒をツモ切り。3トイツで七対子まで3シャンテンだがやるしかない。

これがなんと無駄ツモなしで11巡目にテンパイ。
(できないだろうが)直撃、一発ツモ、ハイテイツモ、ツモ裏ドラで条件を満たす。
なんとリーチ時点で待ちの麻雀牌:中は全山!!
ツモる手に力の入る山代、震えて祈る原田であったが王牌2枚残りで流局。

第4期関西雀王
原田翔平

この決定戦1.3日目の実況にして原田の嫁の夏月美勇は、
「昔から、ユニバに行っても片手には麻雀本。休みの日には雀荘巡りかプロアマ、最近のデートは麻雀の勉強会」
SNSで愚痴ることもあった。
恋人や嫁としてはやきもきすることもあっただろうが、それだけ原田が麻雀に真摯に取り組んできた証でもある。
この関西雀王のタイトルをステップとして原田はさらに関西の麻雀協会を盛り上げていって欲しい。

準優勝
山代直毅
画像なし!!!!!
この決定戦の観戦記のため、全員にプライベートショットをお願いしたのだが。
山代は「ほんとにプライベート写真がなくて…」とのこと。実にシャイな男だ。
今回の決定戦の中で1番のプロ歴があり、最後まで原田を苦しめたことも事実。
また大舞台に上がる時もきっとあるはず。
その時にそなえてちゃんと写真用意してください笑。

3位
中本裕也

前回の決定戦から1着順アップの3位にて終了。
プロ歴は1番短いがストレート昇級、2度目の決定戦進出と、確実に実績を作り続けている。
倍満確定チンイツテンパイから四暗刻移行など、見せ場を作って盛り上げてくれた。
また決定戦の配信で見たい打ち手の1人だ。

4位
新田友一

今期の決定戦は3日目までトップを取れず非常に苦しかった。
途中のポイント状況的に苦しい打牌、本意でない打牌をせざるを得ないこともあっただろう。
次回は混沌の神を味方につけられますように。