第11回関西女流スプリント決勝観戦記(3回戦)

第11回関西女流スプリント決勝観戦記
3回戦

【担当記者:松浦裕充】

3回戦(小松-夏月-鳥井-音無)
夏月、音無が苦しい展開。もうラスは引けない上、小松、鳥井にトップを取られるわけにはいかない。小松、鳥井はトップを取って、優位に立ちたい。そんな3回戦、最初のチャンスは鳥井にやってきた。
東2局ドラ

一通、三色、さらにジュンチャンが見える手牌。鳥井は最高打点を見て切り。トップを取れば優勝にかなり近づくので、この手牌で決めてやるという意志のこもった一打。すぐにも引き、ジュンチャン三色のイーシャンテンになった。後がない音無もホンイツで対抗。

鳥井からをチーしてさらにドラのをポン。少し遠いがマンガンチャンスなので、積極的に鳴いていく。
鳥井が待望の高めジュンチャン三色テンパイ。高めのは3枚切れだが、リーチを選択。安めでも裏がのれば満貫。

鳥井がをツモアガり。裏がのって、満貫。トップに向けて大きなアガりとなった。

さらに親番になった鳥井は3900、5800は6100、2000は2600とアガり、リード大きく広げる。

南3局1本場
鳥井がトップ目のまま再び親番。音無、夏月の状況は厳しい。最低でも2着になり、連勝条件は残しておきたい状況。そんな中、トップ目鳥井からの先制リーチ。ドラは

さらに点差を広げにいく。しかし、このリーチに待ったをかけたのが音無。同巡に追いつきリーチ。

ラス親もあり、逆転のトップを狙う。夏月もチンイツで勝負をしたいところだが、2軒リーチには勝負できない。音無が鳥井から満貫をあがると、オーラスハネ満ツモトップ条件になるので、その可能性に賭けた。

アガったのは音無。鳥井からの直撃になるが、打点は2600は2900。夏月としてはもう少し高くアガって欲しかった。

南4局ドラ
点棒状況は
音無233 小松225 夏月172 鳥井370
音無は親で連荘狙い、夏月は倍満ツモトップでマンガンをアガると2着。鳥井とのトータルポイントを考えると2着には絶対にアガりたいところ。小松はハネ満ツモか鳥井から満貫直撃でトップ。鳥井はこのまま逃げ切りたい。
鳥井の配牌は789の三色で鳴いていけるなかなかの配牌。

しかし、先手は小松。ドラののシャンポン待ちリーチ。鳥井からの直撃かツモって裏ドラがのれば逆転トップだ。

小松はこのリーチを一発でツモアガり。裏ドラはのってないが、一発ツモならハネ満。鳥井を500点捲り逆転トップで連勝を決めた。トータルトップの小松がトップを取ったので、音無と夏月はかなり厳しい展開となってしまった。

トータルポイント的には小松対鳥井。しかし、4回戦目で小松との大きなトップラスを決めれば音無、夏月にもチャンスがある。勝負の行方はいかに。

3回戦スコア
小松57.5 鳥井14.0 音無▲22.7 夏月▲45.8
3回戦終了時スコア
小松124.2 鳥井62.1 夏月▲77.5 音無▲109.8