第11回関西女流スプリント決勝観戦記(2回戦)

第11回関西女流スプリント決勝観戦記
2回戦

【担当記者:松浦裕充】

2回戦(鳥井-夏月-音無-小松)
5回戦の短期決戦なので、実力も大事だが、展開や運にも左右されやすい。この面で好スタートを切ったのが鳥井。一方、ラスを引いてしまった夏月はトップを取って巻き返しを図りたい。そんな夏月に開局に手が入る。

形はそこまで良くないが、ドラのが対子になったところ。が重なると一気に満貫が見える手牌。早くをポンしたいが、山に深い。
最初にテンパイしたのは音無。役なしのカン待ち。がドラなので、即リーチの選択もあったが、ここは慎重にダマを選択。しかし、小松に切りリーチをされてしまう。

小松のリーチ宣言牌のを夏月がポンして、バックのテンパイ。初戦ラスの夏月としてはなんとしてもアガりたいところだ。

この時点では山に2枚。しかし、次巡の夏月のツモは無常にもだった。アガれない方。ここで、夏月はタンヤオ移行での対子落とし。タンヤオ牌を持ってくればテンパイ復活する。

しかし、持ってきた牌は。これは小松の当たり牌でもある。この局は流局で終わるが夏月にとっては不運な結果となった。

しかし、南2局夏月が親で先制リーチ。トップ目小松321、夏月298なので、これを決めるとトップが見えてくる。

同巡、追いついたのは小松。

この局を制したのは夏月。開局の鬱憤を晴らすツモアガり。裏ドラも付いて満貫。

オーラス、親が小松。点棒状況は
小松306 鳥井254 夏月398 音無42
アガってトップを決めたい夏月の配牌がこちら。

ドラが。ペン待ちのテンパイ。ダブリーをするか、変化に期待してテンパイ外しか。アガればトップということもあり、夏月はダブリーを選択。3着と5200点差の小松が少しやりにくくなるだろうということも考慮。実際、小松の手牌はこちら。

好配牌。ホンイツトイトイや七対子など見える。しかし、ダブリーを受けたので真っ直ぐいけなくなってしまった。
しかし、このリーチによって満貫直撃、ハネ満ツモでトップになる鳥井がドラ3で真っ向勝負。

ここからを切りを選択。ホンイツで鳴いた方が早いと判断。
しかし、ツモが効かず、テンパイしたのが17巡目。小松もなんとかテンパイを入れて、この局は流局となった。
もし、夏月がダブリーをしていなければ、3巡目に待ちのピンフテンパイになっていた。
夏月もテンパイ外しだったかなぁーと言っていた。しかし、小松の手牌も鳴く可能性があったので、どういう結果になっていたかはわからない。夏月は次局アガればトップであったが、小松が2600は2700オールをツモアガり、夏月を捲ってトップで終了となった。

2回戦結果
鳥井▲15.3 夏月16.1 音無▲62.5 小松60.7 供託1.0
2回戦終了時スコア
小松69.7 鳥井48.1 夏月▲31.7 音無▲87.1 供託1.0