第21期女流雀王決定戦観戦記2日目(10回戦)

第21期女流雀王決定戦観戦記
2日目 10回戦
【担当記者:五十嵐毅】
10回戦(澄川-水崎-逢川-佐月 抜け番:中月)
佐月は配給原点の25000点を守る(25000以下でも2着ならばOK)、澄川は点箱に13000点以上残せればラスでも敗退は免れる。
この条件下で始まった10回戦。敗退の心配のない二人はもちろんのびのびと打てる。
東1局、起家の澄川、雀頭がないまま4メンツができ、とりあえずのタンキマチから絶好の
を引いて3メンチャンリーチ。

ツモで2000オール。
澄川、1本場もリーチ。












ドラ
佐月が追っ掛け。












ドラ
澄川、このリーチに放銃するとヤバかったが、すぐに
ツモで1000オール。
澄川はこの2回のアガリで、敗退はだいぶ遠のいた。
一方の佐月も、次局メンタンピンリーチ。

自風
ポンの手をテンパイした逢川が
で放銃、裏ドラも乗り満貫。
これで佐月も一息ついた格好だが、3着OKの澄川に比べ、3着ほぼアウトの佐月の条件は厳しい。
一息ついても、すぐ危機に近付く。
東3局1本場に水崎とのリーチ合戦に勝って3900+300をせしめた佐月。
澄川の2400上でトップとなって親番を迎える。
8巡目にこの形になっていた水崎、

2枚目の
もチーしない。
親の佐月のリーチ後に
を引き入れてリーチ。
我慢した
を自力で引き寄せ、裏ドラ
も乗せてハネ満、トップに立つ。

この親被りで佐月は、28700の3着となって、3900放銃でトータルポイントが中月の下になる状況だ。
南1局、水崎が満貫ツモ。佐月は26700に。
南2局は澄川が七対子ドラ2、マチごろの
タンキをヤミテンで水崎から打ち取る。
この直撃で澄川がトップになるが、佐月が薄氷を踏む状態の3着なのは変わりない。
南3局、親逢川の一人テンパイで流局した1本場、逢川今度は喰い仕掛ける。












ドラ
この形になったところで、ドラの
を切って目一杯のイーシャンテン。
すぐに澄川も
を処理した。
直後に佐月がテンパイ。












ツモ
ドラ
佐月は
切りヤミテンを選択。
出アガリできるのは目に見えて残り1枚。
しかし、リーチ棒を出すと、逢川に700オールを引かれただけでも中月の下になってしまう状況だ。
リーチ棒は出したくない、打点は欲しい、で、出アガリはドラ
のみの
–
マチを続行。
逢川、澄川の現物なので、終盤イヤな牌を引いても
切りでテンパイが維持できるというのも選択理由のひとつか。
逢川は澄川の切った
をポンしてカン
のテンパイ。
テンパイ直後に持ってきたのがラス牌の
だった。
佐月、ようやく薄氷の3着目から抜け出し、ここで中月の敗退がほぼ決定した。
オーラスは親・佐月と逢川がリーチ。
水崎が逢川への放銃となったが着順は変わらず
結局、佐月トップ、澄川2着、水崎3着、逢川ラスという並びで終わったため、上下123.1P内でのせめぎあいで最終日を迎えることとなった。







