第20期雀王決定戦観戦記 1日目(2回戦)
第20期雀王決定戦観戦記
1日目 2回戦
【担当記者:佐月麻理子】
この決定戦、最初のトップは小川だった。
「俺、決定戦の時髪赤くしようと思うんだよね、桜木花道みたいに。それで『ワルモノ見参!』みたいな(笑)」
A1リーグ最終節の日の控え室で筆者は小川とスラムダンクの話をしていた。
「そこまでアウェイじゃないでしょ!あと、どっちかって言うとゴリだけどね。」と返したことを思い出す。
ワイプ画面に映る赤色をみながら、小川に桜木花道感は全くないけど意外と似合うじゃん。
そう思った。
決定戦は始まったばかりだ。2回戦を観ていこう。
「ちょっと待って小川くん。王者は僕なんだよね」
東1局、現雀王矢島がアンコでリーチ。これをツモって裏ドラも乗せ2000/4000。
□仲林VS渋川 ほぼ同聴対決
東2局、親番の仲林が4巡目ドラ1の嵌聴牌からを引き、嵌へと変化したところで先制リーチ。
追いついた渋川もメンタンピンドラの–で勝負をかける。
2軒リーチに挟まれながらタンヤオで追いついた小川も無筋を押して聴牌。
しかし両面に振り変わったところでが押し出される形となり頭ハネで仲林のアガリ。
第1回同聴対決 勝者 仲林 リーチドラ裏 7700
□仲林VS渋川 同聴対決
東3局、今度は渋川の親番。
配牌で一盃口が出来ているチャンス手だ。
仲林は丁寧な手順を踏んで高目三色の–で先制リーチ。
ドラ
追いついた渋川はが高目一盃口になる–で追いかけリーチ。
ドラ
残り1枚のをツモったのは仲林だった。
第2回同聴対決 勝者 仲林 メンピンツモ三色 2000/4000
協会のAリーガーはホンイツ好きが多い。中でも矢島と渋川はその代表格だ。
南2局、渋川がこの手から打とする。
–が入った時にはさっとアガり局を消化、ピンズが伸びた時にはホンイツへ向かい上2人との点差を詰めるための本手へ。
がすぐに出たことでピンズのホンイツへと向かっていく。
矢島もこの手からドラのを仕掛ける。
アガリは遠いがドラを使ったホンイツならうまくいったら満貫になる。矢島らしい仕掛けである。
2人とも順調にツモが伸び、渋川は–聴牌、矢島もが鳴けてとのシャンポン待ちになった。
矢島VS渋川の染め手対決!さあ2人のどちらが勝つか!
と注目をしているところへカットインしてきたのはまたも仲林だった。
「ピンズの渋川、ソーズの矢島。は小川が持ってなければ山にあるね。」
これを一発でツモり4000オール!仲林の持ち点は5万点を超えてきた。
□仲林VS渋川 同聴対決
オーラス、満貫ツモで2着の渋川が高めツモ+裏に賭けて先制リーチ。
追いついたトップ目仲林も矢島に連荘させまいと追いかけリーチ。
奇しくもこの半荘三度目の同聴対決!
第3回同聴対決 勝者 仲林 リーチツモ裏 1000/2000
2回戦、この半荘の主役仲林がトップとなった。
高打点をアガりトップ目に立ってからの巧みなゲーム回しは本当に秀逸だった。
1回戦にトップをとった小川がラスとなり、仲林が少し抜けた形となったがまだまだ先は長い。
残り18半荘、各選手の戦いに目が離せない。