第4期関西雀王決定戦観戦記 1日目(8回戦)
【担当記者:角谷ヨウスケ】
7回戦までの結果は
原田 +270.7
中本 △45.8
山代 △91.9
新田 △134.0
この2日目が始まる時点でトータル1位の原田と、2位山代の差が約125ポイント、4位の新田との差が約270ポイントだった。
2日目6.7回戦、全体での15回戦中7回戦まで終えたところ、中本、新田のポイントはそう変わらないまま原田―山代の差が300ポイントを超えた。
東1局
新田に楽しみな手が入る。
ドラのを重ねた七対子も良いが、トータルポイントを考えると四暗刻まで夢をみたい。
からカンチャンの受けはいらぬとも当然切っていく。
13巡目にテンパイしてリーチ宣言。アガリ牌はまだ山にいる。
ハイテイまで山に残り牌があり、手に力の入る新田だったが無念の流局。
東2局
今度は中本にチャンス手。
リーチタンヤオピンフ、ドラ1、高めの一盃口であれば跳満まである。
しかしここも流局。
東4局
暗刻系の大物手も見える形だったが1番嬉しくないテンパイ。
役あり愚形、トータルトップ目なのでダマテンもいい。5巡目なのでテンパイ取らずもある。
だが原田の選択はリーチ。
下家の中本の捨て牌に、対面の新田の第1打がと、とにかくピンズ上の場況が良い。
リーチを受けた中本はこの形。ホンイツ七対子や鳴いてチンイツも見える楽しみな手である。
何よりトータルトップ目の原田のリーチは成就させるわけにはいかない。
とはいえ手牌もいかんせんリャンシャンテンということもあり打として無念の撤退。
原田退治を親の新田に託すのだが、結果的には原田のアガリ。裏ドラものって6400。
「ね?やっぱり場況良かったでしょ?」という原田の声が聞こえてくるようである。
南3局1本場
山代がリーチしてドラのをツモると、暗槓しているに裏ドラがもろ乗り。
リーチツモ表1裏5の400-8000。これで山代が混戦から頭1つ抜け出る。
南4局 親:新田
オーラスを迎えて各家の点棒状況は以下の通り。
山代37700
原田25500
中本23100
新田14400
山代はとにかくトップキープ。新田か中本がアガって自分と原田が1-3着や1-4着になればなお良い。
新田は親なのでひとまずアガリ続ける。
中本がやや難しい。
現状では2500点以上をアガれば原田を逆転して2着になれるものの、トータル300ポイントの差を思えば新田に少し連荘してもらってから原田との2-4着を決めたい。
しかし新田に連荘後に原田にアガられては最悪の場合は自分がラスになってしまう。
そんな中、新田が果敢に仕掛け、リーチを駆使して3本場まで進む。
南4局3本場
点差はさらに縮まり、2着の原田から4着の新田までわずか2000点。
3本場も込みで考えるとほぼ何をアガっても着順が変わる状態だ。
そして山代にこのテンパイが入る。
待ちは–、と形が良く、–であればピンフドラ1の2000は2900点だ。
原田から直撃できればトップラスを決められる。また座順的にも自身の下家が原田なので山越しをかけやすい。
しかし待ちが良すぎてツモってしまうかも。。。
山代の選択はリーチ。素点も大事にしていく作戦にした。
結果としてはをツモって裏も乗り、2300-4300のアガリ。
山代としては最低限の目的は果たせたか。
【8回戦の結果】 ()内はトータル
山代 +64.3(△28.6)
原田 +0.6(+271.3)
中本 △21.8(△67.6)
新田 △43.1(△176.1)