第20期女流雀王決定戦観戦記2日目(7回戦)

日本プロ麻雀協会 第20期女流雀王決定戦観戦記 2日目

第20期女流雀王決定戦観戦記
2日目 7回戦

【担当記者・中島由矩】

7回戦(奥村-佐月-逢川-中月)

6回戦を終えトータル△56.4pt、第2期女流雀王の奧村が苦しんでいる。
この7回戦も、結果を先に言うと奧村はトップの逢川に4200点届かず2着に甘んじたのだが、そこに行きつくまでの激闘の軌跡を見ていこう。

東1局に佐月へ5200、東2局に逢川へ8000と連続放銃での立ち上がりとなった奧村の反撃の狼煙は南1局2本場の親番だった。
2巡目リーチを中月から仕留めて7700は8300+供託3本のアガリ。
一気にトップを射程圏内に捕らえる。

 ロン ドラ 裏ドラ

続く南1局2本場でも場風の、ドラのともに対子の配牌をもらい、5巡目にドラのを暗刻にして、一躍トップ目に立つストーリーもあったが…。

ここは佐月が仕掛けてアガリをものにし、奥村の勝負手を未然に阻止する値千金の400/700は700/1000。

親番が落ちてからも奧村は下を向かない。
南2局、手が整ってきた逢川から打たれたドラのをポンし、雀頭のない形のイ―シャンテン。

しかし、ここは中月が強気の選択。

ここから打のシャンポンリーチを敢行すると、イーシャンテンを維持した奧村から一発でを打ち取る。

またもや手痛い放銃となった奧村だが、まだまだ攻めの姿勢を緩めない。

くっきり見えているホンイツに向かい、とポンしてテンパイ。
が4枚見えのための変則三面張に受ける。

しかし、逢川もを仕掛けて2900のテンパイを入れていた。
奧村がラス牌のをつかみ逢川へ2900の放銃。

続く南3局1本場は逢川の4巡目立直から始まる。ドラ2枚内蔵で高打点の両面待ちだ。

対する奧村、マンズ以外の牌を全部切り飛ばし、ついにはホンイツチートイツの単騎で追いついた。

どちらがアガっても高打点だったが、どちらも顔を見せず2軒テンパイで流局。

南3局2本場、今度は中月の4巡目リーチ。

対する奧村はドラであるを抱えたまま丁寧に回り、最後は中月のアガリ牌であるをくっつけてテンパイを入れると即リーチ。

すぐに高めのが中月からツモ切られた。

立直・一発・タンヤオ・ピンフ・三色・ドラ1の12000で奧村は一気に2着目へと駆け上がる。

奧村のキャッチコピーは【闘いの女神】。
8回戦以降も臆することなく闘い、その目は女流雀王戴冠を見据えている。