第18回オータムチャンピオンシップ観戦記(1回戦)

第18回オータムチャンピオンシップ
決勝観戦記 1回戦

【担当記者:大浜岳】

「矢島亨、水崎ともみ、天津みろう、平城六花、誰が本命ですか?」
そんなアンケートを取ることがあれば、8割くらいは「矢島亨」と返ってきそうだ。

第19期 雀王
第17期 雀竜位
第13回 日本オープン
第17回 オータムチャンピオンシップ
第1回 fuzzカップ チーム優勝
他多数

その圧倒的実績と実力は本命として相応しいだろう。

しかし東場は矢島以外の三者のアガリで進行する。

東1局 ドラ麻雀牌:一索
まずは天津
2巡目に役牌2組トイツで絶好のホンイツ狙いの手牌。

麻雀牌:北麻雀牌:発がすぐに鳴け、9巡目に2000/3900のアガリ。

東2局 ドラ麻雀牌:三索
平城が麻雀牌:中をポンしてテンパイ。

麻雀牌:三筒を切れば麻雀牌:四筒を引いた際にアンカンが出来るが、平城の選択は麻雀牌:二筒
アンカンこそ出来なくなるものの、麻雀牌:五筒を引いたときに麻雀牌:二筒とスライドが出来る他、終盤に麻雀牌:一筒麻雀牌:四筒麻雀牌:六萬麻雀牌:七萬を引いた際に待ちを選択できるのも強みだ。

9巡目に親の水崎からリーチを受け、一発目に麻雀牌:五筒を掴むもワンチャンスの麻雀牌:二筒と入れ替えてテンパイ維持。
すぐに水崎が麻雀牌:五萬を掴みリーチを躱して大きな1000点となった。

東3局 ドラ麻雀牌:七筒
水崎がピンフテンパイ。

ドラが麻雀牌:七筒のため、麻雀牌:七筒引きや麻雀牌:二索麻雀牌:五索引きはリーチだったがここはヤミテン。
程なくして天津より麻雀牌:五索が出て1000点のアガリ。

南2局 ドラ麻雀牌:8索
ここで本命矢島の技術が光る
11巡目にピンフ三色確定、高目一盃口のテンパイ。

マンズの場況が良く、トップ目の天津が国士無双模様の捨て牌。
現状なら天津から麻雀牌:2萬の直撃が狙えると踏んでヤミテンに構える

しかし13巡目、4枚目の麻雀牌:西が切られたため天津からの直撃は難しくなったと判断し麻雀牌:2筒を空切りリーチ。

2巡後に麻雀牌:5萬をツモり2000/4000のアガリとなった。

南4局 ドラ麻雀牌:北
東家:天津36600
南家:矢島38900

トップ目矢島と親の天津との差は2300点。
ここで矢島が5巡目に以下の牌姿から麻雀牌:七筒をチー。

ドラ

マンズのくっつきよりも仕掛けてピンズで三面子を作る方が早いと判断。
12巡目に麻雀牌:5筒をツモり、見事1回戦目をトップで飾る。

矢島と言えば高打点鳴き麻雀のイメージが強いが、この半荘ではそのようなアガリはなかった。
状況に応じたリーチ判断や仕掛け、中盤以降の相手への速度読みが冴えていた印象だ。

ハッキリと内容が良い。

とは言えまだ1回戦が終わったばかり。
他三者が2回戦以降どう反撃していくか楽しみである。