第11回関西女流スプリント決勝観戦記(1回戦)
第11回関西女流スプリント決勝観戦記
1回戦
【担当記者:松浦裕充】
関西女流スプリント。
前期、後期2節ずつで行われる短期決戦の対局。関西女流プロの登竜門とも言われている。歴代優勝者も水瀬千尋や大島麻美、御崎千結など関西出身で活躍している面々が獲得している。今期の決勝メンバーはこちら。
前期1位:夏月 美勇-第8回女流スプリント優勝
前期2位:音無 愛音-第10回女流スプリント優勝
後期1位:鳥井 ゆう-女流雀王戦Aリーグ所属
後期2位:小松 慧-第3回、5回女流スプリント優勝
歴代優勝者が3名おり、鳥井はまだ優勝がないが、女流雀王戦Aリーガーと実力は十分。
鳥井の初優勝か、夏月、音無の2回目の優勝か、小松の3回目の優勝か。小松が優勝すると単独3勝目になる。注目一戦が始まった。
1回戦(夏月-鳥井-小松-音無)
攻撃的な面子が揃った今回の決勝。東1局から手がぶつかる。先制リーチをしたのが親の夏月。
打点は低いが1枚切れのが狙い目。この先制親リーチに勝負したのが音無。親リーチに怯むことなく、無筋4枚切って追っかけリーチ。
音無がこれをツモあがり、音無が連覇に向けて上々の立ち上がりとなった。
この大会でまだ優勝がない鳥井は対局前に「最初のテンパイはなんでもリーチする」と言っていた。去年も言っていたような気もするが、本人は今日の運試しらしい。そのリーチは東3局に訪れた。
この局の先制リーチは音無。リーチドラ1。切りでを狙ったリーチ。
同巡、鳥井がピンフドラ2のテンパイ。は5枚見えており、先制リーチの現物。ダマの選択もあるが、鳥井は対局前の宣言通りリーチ。
この時点で鳥井の待ちは残り1枚だったが、最後のをツモアガり。
裏ドラはのらなかったが、満貫のツモアガり。ちなみに去年の運試しリーチは、開局に高め一通の4面待ちを親で追っかけリーチだったがアガれず、という結果だったので、今年の運試しリーチは上々の出来である。
鳥井はさらに次局に5巡目に先制でドラ単騎待ちの七対子でリーチをしてこれもツモアガる。
さらに裏ドラも付いて、倍満のツモアガり。このアガりが決定打となり、鳥井が初栄冠に向けて好スタートを切った。
1回戦終了
鳥井63.4 小松9.0 音無▲24.6 夏月▲47.8