第22期女流雀王決定戦観戦記1日目（1回戦）

第22期女流雀王決定戦観戦記
1日目 1回戦

【担当記者：武中進】

※全選手敬称略
今期決定戦に進出し、現女流雀王の水崎ともみに挑戦するのは以下の4名。

澄川 なゆ
逢川 恵夢
奥村 知美
りんのなお

決定戦初進出となるりんの、ただ彼女は連盟主催オープンタイトルのプロクイーンや協会の新人王戦等、優勝経験豊富で実績は十分。

水崎の連覇か、
第2期以来の奥村の復権か、
りんのか澄川の初優勝となるか、
逢川が朝倉ゆかりにならぶ歴代最多タイの4回目の優勝を果たすか（ちなみに今年で決定戦6年連続の協会新記録を達成）、
それぞれ注目されるところである。

1回戦の座順は澄川、りんの、逢川、水崎（抜番 奥村）。

まず先手を取ったのは澄川。
東1局は逢川のかわし手で親を流された彼女だったが東2局、
第1打の切りが思い切った一手、

これにツモが上手くはまって5巡目にリーチ、アガリ牌のが先ほどの第一打でうまく隠された。
水崎より出て、裏も乗り8000のアガリ。

東3局はりんの1人テンパイ流局、その後の東4局1本場で再び澄川にチャンス手、
好配牌とツモに恵まれわずか6巡目で安め満貫、高め跳満が確定の大物手でリーチ。

しかしここまでは順調だった澄川、ここからいきなり暗転を迎える事となる。
待っていたのは親の水崎の追っかけカウンターリーチ、このアガリ牌を澄川がつかみ、リーチ・タンヤオ・ドラ2・裏1で12000を放銃。

同東4局の2本場では今度はりんのに大物手、
わずか4巡でチートイ・ドラ2のテンパイ。

これが7巡目に絶好の待ちとなるが、ダマを続行。
そして12巡目にカラ切りリーチ、これをまさに最悪のタイミングでつかんだ澄川が一発で12000は12600を放銃。
東4局までは一応のトップ目だった彼女だが、南入時はダンラスというなんとも厳しい出だしになってしまった。

一方でりんのは4万点オーバーとなり一歩抜け出したが、これを追従したのが水崎だった。
南1局は700,1300、そして南2局は会心の2000,4000をりんのに親被りさせ、トップを逆転。

しかしりんのも負けじと南3局に親の逢川より8000をアガリ、再逆転。

オーラスは逢川が3着を決める速攻の1000点で終了（わずか3巡）、
りんのが水崎とのデッドヒートを制してまずは幸先の良いトップを決めた。
一方で澄川は東4局以降の展開の悪さで序盤から大きく躓く結果に。

まだ1回戦、トップだったりんのは勿論他3人にとっても長く厳しい戦いは続く。
2日目の途中敗退、そして最終日、最後に栄冠を勝ち取るのは誰か。
今年も決定戦の幕が上がった。