第4期関西雀王決定戦観戦記 2日目(6回戦)
【担当記者:角谷ヨウスケ】
1日目1~5回戦までの結果は以下の通り。
トップラスで100ポイント程度は射程範囲の協会ルールとは言え、原田にトップを取られるのは勘弁願いたい3人。特に新田は逆転のために自身がトップを奪取していきたい。
東1局
新田がホンイツを仕掛けて中本からリーチ棒つき3900点の出アガリ。
1本場
新田にこのテンパイ。高め三色でリーチして裏が乗れば跳満まで見込める。
ただしを序盤に切ってしまっていてフリテン。
また中本がすでにこの形。
ソウズを2つ鳴いており、捨て牌的にホンイツに見える。新田の待ちの–も複数枚持たれている可能性が濃厚だ。
さらにドラのも新田目線では所在不明。
ネガティブ要素もかなりある。トータルラス目の新田は少し考えた末に牌を横に曲げていく。
中本もさらにドラを鳴いて跳満にグレードアップするもここは流局。
新田は三色をからぶって残念に思ったか、はたまた中本にアガられずにほっとしただろうか。
また原田は2シャンテンだったがきっちりとテンパイ。
2本場
中本が新ドラを乗せて「山代から」満貫のアガリ。
トータル下位の中本と新田が2人でアガってはいるのだが、いかんせん下位者同士の出アガリになっており原田の点数が沈まない。
東2局1本場
原田がこの配牌から、
あっという間に高め大三元のテンパイ。そして安めだがテンパイ即ツモ。
4000-8000であっさりトップ目に立つ。原田以外の3人にとっては非常に良くない展開だ。
南1局
原田が6巡目にテンパイ1番乗り。トータルポイントでもこの半荘でもトップ目、軽やかに仕掛けていく。
山代のこのリーチにも原田は無筋をかぶせていく。
新田はこのイーシャンテンからを暗槓!
親でイーシャンテンではあるがテンパイした時に打つは全て無筋。やる気満々だ。
そして嶺上からをツモる。(新ドラ)
を暗槓しているので新田の打点は12000から。降りはない、降りはないとして待ち選択がある。切りの亜両面テンパイにとるのが普通か。
(新田目線では–待ちも待ちも3枚残り)
しかし新田の選択は先行リーチの同テンにとる打の単騎リーチ。
さらに
よく役満をテンパイする男だ。決定戦調べでは中本は1日1回は役満のテンパイを入れる。
待ちの片方のはすべて場に見えており、お世辞にも良い待ちとは言えない。とは言えカンドラもあるし、出ても跳満12000点以上は確定。トータルポイント的にも大変大きい。
当然リーチ。
白熱の4者テンパイとなったが山代が山に1枚残りのアガリ牌を引き当てる。
南3局
原田の手牌
実況:平城「これは何かポンするんですか?」
解説:角谷「ポンしかしたことない」
解説:うるり「大丈夫です、ポンしなくてもグシャグシャなので。ポンした方がまだ整います!」
実際に鳴くかどうかはともかく。この手牌を鳴いてもいいし、鳴かなくてもいい。アガってもいいし、降りてもいい。そう思えるところまで原田のトータルポイントがたどり着きつつある。
この局は原田はアガれなかったが、その後も危なげなく進行し、トータル2位の山代とトップラスを決める。
【6回戦の結果】 ()内はトータル
原田 +54.1(+196.0)
中本 +11.7(△19.0)
新田 △12.6(△142.6)
山代 △53.2(△35.4)