第5期関西雀王決定戦観戦記 2日目(7回戦)

【担当記者:こいで】

林ひろたか
1990年生まれ 出身は兵庫県
18期前期 関西本部所属

兵庫県姫路市で麻雀店を2店舗経営している経営者。
第45期王位戦決勝に残って以来の決定戦。いざ、追い求めていたタイトル獲得へ。

【東1局】
奈良の勢いが止まらない。
4巡目にカン麻雀牌:四筒イーペーコーのダマテンを入れていたところすぐにツモ麻雀牌:六筒
絶好のリーチとなった。

リーチを受けて林がこの手牌。
現物は麻雀牌:八萬のみ、自身の手はドラドラでイーシャンテン。
高速の麻雀牌:二筒プッシュ。
ビハインドで積極策を取りに。メリハリが効いている。

次巡麻雀牌:六索を引いて広くなったところで打麻雀牌:四筒
これが奈良への放銃となりメンピンイーペーコーで3900のアガリとなった。

【東4局】
奈良が自風の麻雀牌:北を仕掛け、麻雀牌:五索にくっついてカン麻雀牌:四索テンパイ。
ホンイツを視野に入れての仕掛けだったが先に両面が埋まったため、やむなしの進行だったか。

これをあっさりツモって奈良300/500のツモアガリ。

【南1局】
中盤、一気に場が動く
親の入川が麻雀牌:七索麻雀牌:白のシャンポンでリーチ。
林がホンイツ仕掛けをしていることもあり、期待薄と見て小考したがリーチを敢行。

林は数巡前にホンイツの麻雀牌:六萬麻雀牌:九萬テンパイを入れていた。
音速でツモ切る。

奈良がタンピンドラ1の麻雀牌:二索麻雀牌:五索麻雀牌:八索をダマテンとしていたがツモ切りリーチ。
バランスが冴え渡る。

松本もピンフ一通ドラ1のイーシャンテン
手詰まりなら、とツモ切りした麻雀牌:九萬に林のロン。
3900(+2000)のアガリとなる。

【南2局】
苦しい配牌をまとめて入川がチートイドラドラの北単騎で先制リーチ。
林も同巡にテンパイ。2枚切れのカン麻雀牌:七筒だが親番・場況良しと見て追っかけリーチ。
ポイント状況が苦しいのもリーチに踏み切る理由となったか。

お互い山に残っていたが他家に吸収され流局。
林、入川の二人テンパイとなった。

【南2局 1本場】
好配牌をまとめた奈良が先制リーチ。リーチのみの麻雀牌:五索麻雀牌:八索

リーチを受けた親番の林が悩ましい。

追っかけリーチと行きたいところだが麻雀牌:六筒は2枚切れ。
麻雀牌:六筒が早く、麻雀牌:三筒はノーチャンスなので麻雀牌:五筒麻雀牌:七筒を切って迂回する選択がマジョリティに見える。
ソーズの形がいいのでぶつけられる手で帰ってくる可能性は高そうだ。

林は麻雀牌:六索切りダマを選択。 
うっかりツモに期待しつつ、ピンズが場に安い上にピンズでの変化が嬉しいのが理由だろうか
ツモ麻雀牌:四筒麻雀牌:五筒麻雀牌:七筒麻雀牌:八筒麻雀牌:九筒のときに勝負に出来ると判断したように見える。

奈良に痛恨の麻雀牌:六筒を打たれるも、林のツモは麻雀牌:九筒
カン麻雀牌:八筒も2枚切れだがリーチを打った。

選択が功を奏し、2枚残っていた麻雀牌:八筒をツモって林の2000オール(+3300)のアガリとなった。

【南2局 2本場】
奈良が中盤に先制リーチ。

ドラドラで麻雀牌:東を仕掛けている林がテンパイ。

大トップを取るためここはオリられない。麻雀牌:六萬を押す。

同巡、入川の選択が難しい。

テンパイだが、麻雀牌:一索麻雀牌:四索麻雀牌:七索はフリテン。
高目の麻雀牌:一索は見た目残り3枚。
麻雀牌:五萬麻雀牌:五索シャンポンは見た目残り4枚で出アガリが効く。
フリテンリーチ、シャンポンリーチ、シャンポンダマ、オリと選択がある中で麻雀牌:九索を切りシャンポンダマとした。
麻雀牌:八索が二人に切れるので、切りづらい麻雀牌:二索麻雀牌:三索麻雀牌:六索あたりを麻雀牌:八索とスライドしてテンパイを維持出来る。
ツモ麻雀牌:四萬麻雀牌:六萬なら比較的危険度の低い麻雀牌:二萬を切って勝負手に仕上げる狙いか。

山に残っていた麻雀牌:五索を入川がめくり勝ち、500/1000(+1600)のツモアガリ。
二人の手をかわして大きなアガリとなった。

【南3局】
奈良が積極的に仕掛ける。

麻雀牌:発をポンして打麻雀牌:五索
1500のテンパイに取れるが点棒状況を考えると価値が低く、形は苦しいがブロックが足りているのでホンイツまでいけると判断したか。

麻雀牌:中をポン、麻雀牌:四萬を引き入れてホンイツのイーシャンテン。
そこから麻雀牌:九萬をポン。

イーシャンテン→イーシャンテンのポンだが愚形含みのため、受け入れ枚数が大幅に増える。
3副露を見せて他家を足止めすることも狙った。

麻雀牌:四萬を引き入れマンガンテンパイ。他家はマンズと字牌が打ちづらい状況に。

林が終盤に形式テンパイを取れる格好となったが、2枚切れの麻雀牌:西が打ち切れずノーテン。
麻雀牌:二萬麻雀牌:八萬と手出ししている奈良に単騎が残っていてもおかしくない。
この局は奈良と、うまくテンパイを入れた入川の二人テンバイとなった。

【南3局 1本場】
奈良がチートイツでリーチ。
あっさりツモって3200は3300オールの加点。

【南4局】
林がホンイツ仕掛け。
入川は裏1条件でリーチ、松本のドラポンを受けるが林がアガりきる。
中ホンイツの60符で2000/4000をアガリ、決定戦初トップ。

7回戦結果
入川 △20.4(△99.0)
林 +59.1(△108.6)
奈良 +2.4(+229.7)
松本 △41.1(△22.1)