第20期雀竜位決定戦観戦記 2日目(6回戦)
第20期雀竜位決定戦観戦記
2日目 6回戦
【担当記者:千貫陽祐】
6回戦(小池-吉田-富永-秋山 ※抜け番:下石)
歴代の決勝でも稀に見る接戦である。
ポイント状況だけならばかなりフラットに優勝を目指して打てる。
しかし、対局者全員が意識せざるをえないことがある。
それは「途中敗退」である。
雀竜位決定戦は5人打ちで行われ、2日目を終えた時点でトータル最下位だった選手がここで敗退となる。
最終日に進めなければ優勝の可能性は潰える。
優勝を狙いつつも、敗退は免れたい…テーマに合わせた打牌や押し引きが焦点となる一日となりそうだ。
東1局・ドラ
親の小池と西家の富永の手牌がぶつかる。
富永がまずは9巡目にテンパイ。
小池も4枚目のをチーしてテンパイ。
5200点 VS 5800点の中打点対決。枚数も2枚ずつと互角である。
そんな中、富永に最高の手替わりであるが舞い降りる。
これはさすがに富永に軍配が上がった。激闘の予感がする開幕戦である。
南1局・ドラ
ラス目で親番の小池が先制の–待ちリーチ。
リーチを受けた後に手が進んでいった秋山も勝負手となる。
をポンして同じく–待ちのテンパイ。
富永も仕掛けてテンパイ。なんと待ちが–!!
奇しくも3人が–待ち。
山に3枚眠っているアガリ牌を掘り当てたのは…
秋山の大物手が成就!
役・役・ホンイツ・トイトイの3000・6000のアガリ。
引き負けた二人はどんな気持ちでアガリを見届けたのだろうか。
南2局・ドラ
後がない小池にチャンス手が入る。
1300/2600のツモアガリで戦線へと復帰。
南3局・ドラ
ここで3者の手牌がぶつかる。
まずは親の富永が3巡目にドラ含みのイーシャンテン。
同巡に秋山も好形ばかりのイーシャンテンに。
二人の対決かと思われたが…
をポンしていた吉田がもポンしてこの形。
役満目前!
しかしドキドキした気持ちも束の間、秋山が無難にかわし、この半荘を制す。
トータルでも秋山が一歩抜け出る形となったが、勝負はこれから。
この後の戦いも注目である。