第24期雀王決定戦観戦記最終日(25回戦)

【担当記者:五十嵐毅】

最終戦

座順・矢島-仲林-千貫-西村

最終戦、西村の戴冠はもはや間違いない。仲林も前回のトップで2位は固いだろう。
千貫△59.8 矢島△85.1
25.3P差、この2人の3位争いが戦いの主軸となる。

東1局、西村がペン麻雀牌:七筒で三色をテンパイ。

もちろんこの男がリーチするはずはない。
千貫が10巡目にリーチ。タンピンを一発でツモ。親は矢島で12000点の差を付ける。

東2局、親の仲林がソーズのホンイツで仕掛ける中、麻雀牌:二索麻雀牌:五索麻雀牌:八索でタンピンを張った矢島がリーチ。ツモって1300・2600。

東3局、ドラ麻雀牌:六索が2枚の仲林が麻雀牌:四筒ポンでタンヤオをテンパイ。

シャンポン待ちでドラをツモって満貫。
東4局、矢島が麻雀牌:発をポンして1000点を西村から。

早い。ここまで20分と経っていない。決定戦の最終戦でこれほど早い展開はまれだろう。

南1局、3位争いを繰り広げる2人がぶつかる。
千貫11巡目にリーチ。待ちは麻雀牌:一索麻雀牌:四索

麻雀牌:二筒をアンカンしていた親の矢島がすぐに追いつき、麻雀牌:四萬麻雀牌:七萬待ちリーチ。すかさず仲林がチーして一発消し。
結果は矢島が麻雀牌:一索を掴んで放銃。裏ドラ1枚のって3900点。

南2局、西村がリャンメンで麻雀牌:六筒をチーしてカン麻雀牌:五索の一通テンパイ。

これに親の千貫がすぐ放銃してしまう。1000点。先に記すと、これが最終戦、西村唯一のアガリである。
南3局、千貫の親番。矢島がリーチ。

3メンチャンだったが、流局。1人テンパイ。

オーラス流れ1本場、4人の持ち点は、
千貫30600 仲林27400 矢島22300 西村18700
3位争いの千貫と矢島の差は8300点。前局に自分の出したリーチ棒が供託として残っているので、満貫出アガリOK、ツモは1600・3200から。
しかし、西村が連荘するわけはないので1局勝負。矢島はかなり苦しい。
そして、千貫が1巡目に麻雀牌:南ポン。7巡目に麻雀牌:六萬麻雀牌:九萬のテンパイが入り、勝負あったかと思われたが……。

千貫がテンパイした時点でリャンシャンテンだった矢島、カン麻雀牌:二索麻雀牌:三萬と引き入れ、2巡後にリーチ。手はピンフドラ1。千貫からの直撃でない限り一発か裏ドラが必要だ。
麻雀牌:六索麻雀牌:九索は2枚、麻雀牌:六萬麻雀牌:九萬は5枚と、枚数も千貫有利だったが、矢島が一発ツモで終了。

5位・橘哲也。

2年連続で最終日に打てなかったのは辛かろう。10回戦南3局に見せた巧技などが結果に結びつかなかったのだから苦しい。しかし。2年連続決定戦進出は実力を付けてきた証拠でもある。来期に期待したい。

4位・千貫陽祐。

初日からずっと手が入らず、4日目は途中敗退を免れるのが精一杯。最終日はトータルポイント一人大きくマイナスでスタート、3位に浮上するだけでも上出来だったかもしれないが、最後に矢島の一発ツモでそれすらも絶たれた。
来期は8期前期3人(茨城啓太、小川裕之)で西村雀王に挑戦したいと語っていたが、実現させてもらいたい。

3位・矢島亨。

当たり前のように数々の決勝戦に残っているのはさすがだが、今期はオータムチャンピオンシップで抜群のスタートを切りながら4連覇を逃し、この決定戦も3位争いで終わったのは本人も忸怩たる思いだろう。捲土重来を望む。

2位・仲林圭。

やはり3連覇はむずかしかったのだろうか。
西村が快走する展開で、じっと我慢を重ね、常に2番手に付け、最終日にチャンスがあれば……と、期待させてくれたのだが。
やはり安定感は抜群で、長いリーグ戦で必ず上位に食い込み、来期もこの場所にいると信じている。

第24期雀王・西村雄一郎。

初日に首位に立ち、追走する仲林を4日目で引き離し、最終日はトップ無し、最終戦は余裕のラスで戴冠した。終始危なげなく、強さしか感じられない。「隙がない」とはこういうことを言うのだろう。
来期の決定戦進出者たちが誰になるかわからないが、この男がリードしてしまったら、挑戦者たちは苦労する展開になるだろうという予想は付く。
戴冠から4日後、寸止め状態だった天鳳位挑戦をあっさり成し遂げ、第29代天鳳位となった。協会を代表する実力者であることは疑う余地がない。