第24期雀王決定戦観戦記 最終日(22回戦)

【担当記者:坪川義昭】

現実的な話をすると、西村を逆転できる可能性があるのは仲林だけだ。
矢島、千貫は限りなく0に近く、仲林でさえも西村より下の着順を取れば終わりと言って良いだろう。
東1局

対局後に仲林が控室で、珍しく後悔の残る局について教えてくれた。
実況、解説、運営や視聴者も気が付かないような一局である。
南家でアガリの見えないような手牌だ。
ソーズのホンイツに向かった時の鳴きやすさを考えて、捨て牌を大人しくさせる切りを選択した。

チュンチャン牌から切り出しておけば、8巡目に国士無双テンパイなのだ。

次巡の西村のを捉えることができたかもしれない。
十分に辿ることの可能なルートだっただけに、悔しさを滲ませる。

仲林『トンパツ、国士やっていたとして8巡目のって同じように切っていた?』
西村『何も余ってないわけだから、切る牌は変わらないねー』
運命を分ける一局になっていてもおかしくはなかったのである。
東1局1本場

仲林の後悔は続いた。
ホンイツを目指す西村がを
でチー。

をポンしてイーシャンテンになる。

親番の矢島がドラのを切ってリーチだ。
高目三色の勝負手である。

は通ってはいないが、切りやすい牌だろう。

この手形で中抜きをする仲林に違和感を覚えた。
仲林『ドラ使っているリャンメンを単独で払うわけがないから、ダブルメンツの可能性が高いよね。
あとは、ドラアンコからのチートイツ』
なるほど。
単騎待ち選択で、ドラとならばドラ単騎に受けるが、
がアンコから切り出されたパターンは否定されていない。
仲林『それでも、勝負した方が良かったと思っているよ』


実際、一発でハネマンのアガリがあっただけに後悔が残っていると言う。


上手くテンパイを取れたが、ハイテイで持ってきたのはション牌の。
仲林『道中でドラアンコからが否定されたけど、が西村さんに打てないからという理由で
単騎は出てきそうと思ったんだよなぁ』
確かに、そういう選択も出てきそうな状況だ。
仲林『とはいえ、ドラ単騎なら勝負手だから切ってリーチしているよね。取れたテンパイだった』
この二局を仲林は悔いていた。
ギリギリまで相手の手牌を読み切り、前に出る仲林らしい思考である。
東4局

北家の千貫がを叩いてマンズに染める。

この仕掛けの裏で矢島がヤミテンを入れた。
どこからでも溢れそうな満貫である。


これに捕まってしまったのは仲林。
痛恨の放銃でラス目に転落となった。
南2局

トップ目の矢島が先制リーチをかける。

親番の仲林にドラアンコが入っている。
撤退は許されないが、いかんせん手形が悪過ぎた。

千貫が追っかけリーチを敢行。

一発でツモアガリを決めて2,000-4,000。
最後の希望を繋ぐためには、トップが絶対条件である。
南4局

満貫条件となった千貫にテンパイが入った。
現状では条件を満たせないため、ヤミテンに構える。

逃げ切りを図りたい矢島が、を仕掛けてイーシャンテン。

引きならば、リーチにいける。
捲れないアガリは全て放棄するだろう。

二度目の一発ツモを決めて、千貫が久々のトップ奪取となった。

西村が更に一歩、王座へ近付いた。
その差は仲林ですら、234.1pだ。
新雀王誕生まで、あと3戦————






