第24期女流雀王決定戦観戦記2日目(6回戦)

【担当記者:中島由矩】
6回戦(夏目-逢川-朱沢-奥村)抜け番・望月

1日目の全5回戦を終えて、トータル首位の望月夏が抜け番を選び、2位から5位までの対戦となった。

首位の望月が+122.1ptで、2位の奥村が+115.6pt。その差はわずかに6.5ptだ。奥村はこの6回戦、連対を取ることができれば、いったんトータル首位に立つことができる。

一方、途中敗退の方を見てみると、トータル4位の夏目ひかりが△79.2ptで、トータル5位の朱沢悠が△125.5pt。その差は46.3ptとなる。ざっくり2着順差があれば、こちらもひっくり返る可能性を秘めている。

さて、今から女流雀王決定戦6回戦を観戦するにあたって、何か注目ポイントがないかと思って事前インタビューを見ていたところ、奥村が興味深いことを言っていた。

奥村『朱沢さん、ウチの娘と同じ学年なんですよー』
かくして、親子対決が実現したというわけだ。
【東1局0本場】
朱沢が好配牌を手にすると、10巡目に先制リーチ。高めので567の三色同順になるが、
はすでに山にはない。

朱沢は
「1枚あれば、ええねん」
と、思っていたかもしれない。いや、そんなことはないか。
ラス牌のをツモアガリ。裏ドラも1枚乗せて、3000・6000の好スタートを切った。
【東3局0本場】
東家・朱沢悠 37000
南家・奧村知美 30000
西家・夏目ひかり 11000
北家・逢川恵夢 22000
捨て牌が3段目に入り、終盤に差し掛かった場面。奥村に大物手のテンパイが入る。ドラのを暗刻にした、タンヤオ・イーペーコー・ドラ3だ。
待ち牌のは、逢川が3巡目に、夏目が4巡目にそれぞれ切っていて、今奥村が持ってきた牌と合わせて3枚見えている。
そもそもタンヤオ・ドラ3で8000なのだから、奥村は、・
・
のポンや、カン
チー打
で
–
待ちに変化させることなども検討しただろう。

しかし奥村は、4枚目のをあっさりとツモアガリ。望外の3000・6000となった。これには奥村も、思わず拍子抜けした表情を見せる。

一方、親の朱沢は痛い。
「あんたが親なんちゃうんかい」
と、思っていたかもしれない。いや、そんなことはないか。

朱沢の受難は続く。
【南1局0本場】

まだテロップも出ていない南1局0本場、4着目で親の夏目の配牌がすごかった。ドラのが暗刻で入っている。解説の茨城啓太・御崎千結によると、こういう手牌をもらった時、茨城は気にせず鳴いていくタイプで、御崎は周囲にバレないように鳴いていきたいのだと言う。

夏目がどちらのタイプなのか、この局だけでは断じることができないものの、夏目は懸命に手をまとめ、を両面でチーしてテンパイを入れると、

朱沢からロンアガリ。12000を手にして、戦線に復帰した。

放銃した朱沢は痛い。
「ドラ暗刻なんて、聞いてないわぁ」
と、思っていたかもしれない。いや、そんなことはないか。
【南4局0本場】
東家・奧村知美 38000
南家・夏目ひかり 21600
西家・逢川恵夢 30100
北家・朱沢悠 10300

満貫出アガリでトップになれる逢川に、条件を満たすテンパイが入る。ツモを引き入れた高め一気通貫の
–
–
待ちも良かったが、贅沢は言っていられない。
ロンの裏ドラ期待も込みで、先制リーチをかけていった。

親の奥村は、伏せてもトップを確定させられる立場だ。終盤にピンフ・ドラ1テンパイを果たしたものの、待ち牌の–
はフリテンだ。最後は無理せずにオリを選択した。

6回戦トップは、奧村知美。トータル首位の望月夏不在の半荘を、きっちりトップで飾った。
2着は、逢川恵夢。高打点飛び交う半荘を、持ち前の構想力と終盤の粘り込みでテンパイ料を稼ぎ、危なげなく連対を勝ち取った。
3着になったのは、夏目ひかり。東場で3000・6000の親被りや、リーチ宣言牌が一発でつかまっての8000放銃などあったが、南1局の親番で12000をものにし、4着は回避した。
無念の4着になったのは、朱沢悠。10回戦を終えての脱落を意識する段階に入ったと言える。
7回戦からは、満を持して望月が出陣する。10回戦を終えた時に、笑っていられるか、はたまた泣くことになるのか。残る勝負はたったの4半荘だ。各者、悔いのないように戦いたい。






