第24期雀王決定戦観戦記 4日目(20回戦)

【担当記者:五十嵐毅】
座順・西村-矢島-仲林-千貫
東1局、千貫がリーチ。なんとメンホン。

これに対し、矢島はすかさずチーしてタンヤオ、躱し手のテンパイを入れる。

をポンしていた仲林はこの形からドラの
をポンできて
タンキ。ここはテンパイ料だけでなく、本気でアガりたい。

形式テンパイしていた西村、アガリ形となるをチー。通っている
の雀頭を落としていくことで最終手番までテンパイが維持できる算段だ。

ここで、タンキで張っていた仲林、
をチーして打
。
タンキに受ける。西村の
切りをトイツ落としと見切って照準を合わせた。

西村は安全に打てる牌を持ってきたのでは打たずに済んだが、もしも打ち辛い牌を持ってきたらどうしたのか? 仲林の喰いに若干の不自然さを感じるので、止まったような気もするのだが。
意地悪い見方だが、その場合の西村の対応を見たかった。
この局は全員テンパイ。なんというか、初っ端からガチンコである。
東2局、千貫は今度こそホンイツをアガる。のポンテン、矢島が1枚切れの
で放銃して満貫。

19回戦の結果で、最終日が打てなくなるかもしれないという呪縛から逃れた千貫。東ラスの親番で連荘し、この時点で他を大きく離したトップ目に立っていた。
しかし、東4局3本場、絶好のドラを入れてテンパイした西村がリーチ。
仕上げも高目三色となるツモ、裏ドラも乗せて3000・6000。

これ一発で千貫に500点差と急接近した。
南1局、ここまでいいところなくラス目になっている矢島にツモリ四暗刻のテンパイが入る。しかもドラがだ。(
をアンカン。カンドラ
)

ここに親の西村がリーチ。矢島は当然のようにツモ切り追っ掛けリーチを打つが、掴んだがロン牌だった。3900点。

1本場、千貫がドラ1枚使ったピンフをリーチ。ツモって1300・2600。西村の4800上に。2人のシーソーゲームが続く。

南2局、千貫が–
でリーチ。
すると同巡、西村がカンでリーチ。ドラ
で表示牌待ちである。

不利は承知の上。ラスの矢島とは大きく離れており、3着目仲林もノーホーラで加点できていない。そう簡単に着落ちはしないのだ。ならば、もしかしたら打たれるかもしれないを捕まえられるようにリーチである。
結果は、枚数で圧倒的有利だった千貫がまさかのを掴んで2600放銃。

西村がまたも上に。
南3局、ここまで沈黙していて仲林が加カン、カン
チーと仕掛け、安目の
とはいえ50符のホンイツ9600点を矢島からアガる。

西村38000
千貫35600
仲林27800
となって、仲林も親満、いや2600オールでトップとなる距離に詰め寄る。
1本場、西村が積極的に仕掛けて3フーロ。

画面から見切れているフーロ部分は、
ポン ポン
ポン
ご覧の通りのタンヤオだが、フーロはすべてポンなのでトイトイが否定できない。さらに厄介なのがドラがで西村が西家だということ。
トップまで1万点弱までせまった仲林、もちろんさらに連荘したいのだが、ドラのを1枚掴んだままで真っ直ぐにはいけない。
13巡目にはを切ればカン
のテンパイが取れる形となるが、当たればハネ満まである
が打ち切れず、
を切る。
そしてツモが残り1回となったところでが浮いたイーシャンテンのまま。
西村のゲンブツは1個もないが、オリるならがともに4枚見えなので、1枚切れの
トイツ落としでこと足りるのだが……。
ここで仲林は予想外の牌を打つ。なんと打!

これは解説者の宮崎和樹も喰いタンなら–
が本線と言っていた危険スジ。
仲林は自ら放銃にいったのである。
「3枚持ちので当たれば、その時は
もトイトイもなく1000点が確定。どうせノーテンで終わるならば3000点もしくは4000点差広がってしまう。それならば1000+300の放銃のほうが2600点差でマシ」ということだ。
そしてもうひとつ付け加えるなら、
「千貫もノーテンっぽいので、西村と2着目千貫の点差を守る」だろう。
自分の親が終われば満貫で足りずハネツモ条件となるが、それができなければ千貫にトップになってもらいたい。なので、自ら放銃してでも千貫の条件を軽くしておく。
これらを判断しての切り。見事としか言いようがない。
オーラス、西村以外の期待を託されたラス親千貫。

ドラトイツでリーチを打つも流局。1人テンパイで700点差に。
しかし、3人の思いを打ち砕くような好配牌が西村に入る。
第1ツモでをアンコにしてイーシャンテン!

これでは他家は勝負にならず、6巡目に決着してしまった。
4日目を終えてのポイントは以下の通り。

西村はさらにリードを広げたこともあるが、東ラス、オーラス、勝負所での手の入り方を見ると風が吹いているように感じるのは、筆者が昭和の流れ論者だからだろうか。
しかし、最終日は4人となって抜け番なし、5戦みっちり打つのでまだまだわからない。






