第24期雀王決定戦観戦記 4日目(18回戦)

【担当記者:坪川義昭】

17回戦に千貫がトップを取り、西村と仲林が連を外したことにより、全体のポイントが凝縮し始めた。
甘い考えかもしれないが一視聴者としては、誰の敗退も望まないし面白い決定戦になって欲しい。
東2局

親番の矢島がとんでもない配牌を手にした。
2,3巡目にアガリが発生してもおかしくない。

いつも派手な捨て牌と、目立つ仕掛けを多用する矢島だが本手の時はを第一打に選び、狙いを絞らせない。

をポンしてイーシャンテン。
字牌から鳴けたら切りとして、ピンズのホンイツに見せる未来もあったが、
からであれば素直に手を進める。

すぐにも鳴けてテンパイが入った。
他家目線ではホンイツなのか、トイトイなのかは不明である。

ドラのを重ねて仲林がリーチ。

矢島は躊躇なく無筋を連打した。
何を掴んでもオリる選択はない。

仲林がを手元に手繰り寄せて2,000-4,000。
本手の矢島にとっては痛い親番落ちとなった。
東3局

親番を迎えた仲林が先制リーチ。を引いてピンズ待ちでリーチしたい場況だったが、これでも及第点といったところ。

このリーチに立ち向かったのは、最下位に沈んでいる橘だ。
ドラのを仕掛けてハネマンのイーシャンテンに構える。

更に危険牌を切らずに、矢島がメンホンのテンパイを入れた。
このままアガっても大きなアガリだが、一手変わればチンイツである。

を引き入れた橘はリャンメン待ちを選択し、捲り合いを挑む。

しかし、二人を嘲笑うかのように仲林が引き当て1,300オールを決めた。
矢島と橘は決定戦を通して、あと一牌が非常に遠い。
南2局

トップ逆転を目論む千貫がを引いたところで、メンツを崩す
切りとした。
これ程の手材料を捌き手にするのは勿体無い。

を叩いた時に2,600点のテンパイになるよりも、このイーシャンテンの方が圧倒的に価値は高い。

も仕掛け、ピンズのメンツを河に並べた。


橘がイーシャンテンで放ったを捕らえて8,000点。
鮮やかな手順の満貫である。
南3局

矢島が役牌のをポン。
チャンタ含みのイーシャンテンには目もくれずホンイツへ向かう。

千貫が放ったドラのをポンしたのは仲林だ。
バックで最後の一撃を決めたいところ。

のポンで矢島が先制テンパイを入れた。
親のドラポンに怯むことなく、前だけを見続ける。

仲林もテンパイを入れたが、は矢島と持ち合いになっていてアガリはない。

この牌でロンと言われれば満貫となるを引いたところで、1秒すら時間をかけずに撤退を選択する。
恐ろしい程の情報処理能力だ。

矢島の一人旅になるかと思われたが、を勝負したのは千貫。
待ちは2枚切れと強くないが、逆転トップは喉から手が出るほど欲している。


を引いたところで手が止まった。
ドラポンの仲林に本命である。
実際、–
が入り目のテンパイであり、おいそれと切れる牌ではない。
千貫が手を崩した。
もし、仲林が長考の末に切りとしていたならば未来は違ったかもしれない。

この終盤でも無筋を開拓する矢島に、立ち向かえる者はいなくなった。

このアガリを捕らえることは可能だったのだろうか。
優勝だけを見れば辿れるルートかもしれないが、途中敗退が目の前にある状況となると、現実的ではない気がする。

流局を迎えて矢島以外がそっと手を伏せた。
南4局1本場

3着を目指す橘が、待望のテンパイを入れた。
高目ならばどこからでも条件を満たす。

一発は付かなかったがでツモアガリし、裏ドラに全てを託した。
が乗って2,000-4,000。
首の皮一枚を繋げた3着浮上である。

仲林が危なげないトップを奪取し、西村との差を縮めた。
そして、敗退争いの中で闘う橘にとっては次が最終戦である。
千貫に条件を叩き付ける為にはトップが必須。
一人だけの条件戦が間も無く始まる──






