第19回オータムチャンピオンシップ観戦記(3回戦)

【担当記者:坪川義昭】

東1局

ピンフドラで先制リーチを目指していた矢島が意外な牌を持ってきてのテンパイ。
これでもツモれば打点は変わらないと牌を横に曲げていく。

そこに待ったをかけたのが小早川だ。
この3回戦で矢島との差を大きく広げたいところ。
奇しくも待ちは同じであり、互いに自身のツモ力での勝負となった。

この勝負に引き勝った小早川に少しだけ優勝の二文字がチラついてくる。

東2局1本場

最初にテンパイが入ったのは小早川。
ピンフへの手替わりやドラ引きを待つためにヤミテンと構えた。

ここまで出番が少なかった菊地にもチャンタ三色のテンパイが入る。
場を見渡すとヤミテンで拾えそうな待ちとなっているのだが、ポイント状況的にもリーチといきたいところ。
逸る気持ちを抑えて冷静にヤミテンとした。

ここに襲いかかったのが親番の矢島である。
待ちも打点も一級品のリーチだ。

簡単には引き下がらないという意思を見せ、小早川も無筋を叩き切るのだが決着は早かった。

矢島の大きな4000オールが炸裂。
三連覇を目指す矢島に麻雀の神も応え始める。

東3局

矢島の独走を許すわけにはいかない小早川が手を止め、場を見渡す。
富永のマンズ染めと被らないように、ここから打麻雀牌:七萬とした。
受け入れこそ狭くなるが山に残っていそうな待ちを探していく。

この選択がうまくハマり、2000-4000のツモアガリとなった。
小早川も矢島をそう簡単には逃さない。

南3局

ここでラスを引いてしまうと残り二戦を満足に戦えないかもしれない富永に希望が見える手が入った。

勢いに乗る小早川も盤石のイーシャンテンで待ち構えている。

富永にテンパイが入った。


麻雀牌:五筒を横に曲げ、ハネツモも狙うものだと思っていたが、初めから決めていたかのように麻雀牌:四索を叩きつける。

確かに景色はピンズの方が圧倒的に良い。

小早川が喉から手が出る程欲しい牌が場に放たれた。

この麻雀牌:四索に飛びかかった小早川が麻雀牌:二筒で富永に7700点の放銃となり、トップから転落となる。

南4局

親番でノーミスのチートイツをテンパイした富永が4巡目にリーチを放つ。
誰が持ってきても切ってしまいそうな待ちだ。

その富永がドラの麻雀牌:四索をツモ切るとロンの声がかかった。
矢島である。
親リーチに対して危険を犯すことなく、鮮やかにトップを奪取した。

菊地、富永は共に次戦トップでなかった場合、優勝の可能性がほぼ無くなる。
矢島、小早川の一騎打ちになるか、三人目の挑戦者が参戦するか。
4回戦も目が離せない。