第19回オータムチャンピオンシップ観戦記(2回戦)

【担当記者:坪川義昭】
東2局1本場

小早川が手を止める。
手牌は豪華な純チャンのくっ付きイーシャンテンだ。
ドラがの上に789の三色がある為、実質
と
の二択になっている。

小気味良いテンポで意外な選択を見せてくれた。
アガリやすさを重視しての待ち作りだろう。が既に2枚切られてしまっているのも影響している。

この選択がバッチリとハマり、高め純チャンのリーチを敢行した。

同巡に菊地もテンパイを入れ、追っかけリーチと出た。こちらも同様に勝負手である。

ここで選択を迫られたのが親の矢島だ。
一軒のリーチならば余裕の勝負となるような手牌でも、二軒リーチとなると話は変わってくる。は菊地には通っているのだが、それ以降の勝負牌が共に無筋となっているのがネックである。


矢島が想像した倍以上の打点が飛び出してきたのではないだろうか。
見事な手順で小早川が8000点を討ち取った。
東4局

波に乗る小早川が親番で強烈なヤミテンをいれた。
リーチでツモりにいくも良し、今にも放たれそうな待ちのためヤミテンにするも良し。
どちらの選択をしても、この局は小早川のものである。

ここに横槍を入れたのが菊地だ。
役牌が二組とドラがトイツであるならば前に出るしかない。
リャンメンチーから発進したものの先は長い。


ここから猛スピードでテンパイが入り、あっという間に小早川を追い越してしまった。
数巡前には想像もしていなかったアガリである。
南2局

開幕してからここまで苦しい展開が続いている富永に好配牌舞い降りた。
全5回戦とはいえ、連続ラスを引いてしまっては早々に戦線離脱となる可能性も高い。


しかし、気持ちとは裏腹に手は進まず、親の矢島がお得意のホンイツ仕掛けで場を支配し始める。


矢島が少考を入れる。は既に枯れており、ポンしてのテンパイが期待薄なことから指先に迷いが生じたのだ。
このタイミングならばと富永は危険牌を先切りし勝負の構えを取った。

先に立ち向かったのは小早川である。
打点十分で勝負を決めにいった。

富永にも待望のテンパイが入り、捲り合いを挑む。


小早川が力無く放ったを富永が捉えた。
そう簡単に勝負を決められるわけにはいかない。意地でもぎ取った7700点である。
南4局

富永が先制リーチを放つ。
ツモアガリならば同点トップだ。がポンされているとはいえ、山には十分な枚数残っている。


待てど暮らせど富永の元にアガリ牌は舞い降りず、テンパイさえ取れればトップ逆転となる菊地からが放たれゲームセットとなった。

2回戦を終えてポイントは大きく動かないまま、勝負は中盤戦に突入していく。