第24期新人王戦決勝観戦記（2回戦）

【担当記者：坪川義昭】

5回戦での決勝ということもあり、連勝が出れば誰かしらはその時点で優勝の目が薄くなり厳しい展開になってしまう。
貞徳の連勝だけは許さないと心に決めて三者は卓に着いた。

東3局

親番の森川が澱みない手順で先制を取った。

宣言牌のドラをチーして中村が捌きにかかるものの、形は苦しい。

森川がツモアガリを決めて裏ドラも乗せた。
2600オールで頭一つ抜け出す。

東4局1本場

三者を突き放したい貞徳が役牌のを仕掛けて、第一打から狙いを定めていたホンイツに向かう。

見事にソーズの山を掘り当て、テンパイを入れる。

更に待ちを変化させて、1300-2600のツモアガリ。
連勝に向かって一歩を踏み出した。

南2局

親の村松が、をポンしてテンパイを入れる。

苦しい展開を強いられていた中村にもテンパイが入った。
しかし、待ちは既に2枚切られてしまったカンである。

これをヤミテンにして2600点を拾っている点棒状況ではなく、引けるかどうかの勝負に出た。
必死に自身の未来を変えようとする素晴らしい選択だ。

力強くをツモアガり、値千金の2000-4000を決める。

南4局

接戦のオーラスを迎えて、最初にテンパイを入れたのは貞徳だ。
アガれば逆転のリャンメンをヤミテンに構える。

捨て牌が三段目に差し掛かり森川も堪らず形式テンパイを入れた。
役牌が雀頭とはいえ、現状役はない。

更にラスを引くわけにはいかない村松にもテンパイが入った。
上を目指したいところではあったが、この手ならばラスを回避することに専念せざる得ないだろう。

ノーテン終了でラスに落ちてしまう中村が、形式テンパイを入れたところで溢れたにロンの声がかかる。

手牌を倒すことが許されたのは貞徳。
連勝を勝ち取る大きな大きな2000点のアガリである。

貞徳が連勝を決めたことで、三者には大きな足枷ができてしまった。
これは想像以上に重たくのしかかってくるだろう。
今後の三者の足枷を振り解くための立ち回りに注目である。