第23期女流雀王決定戦観戦記3日目（13回戦）

【担当記者：坪川義昭】

この回に逢川がトップの場合は2戦を残して決定戦が終わりかねない。
そして、奥村は逢川よりも下の着順だと一人、優勝の目がほぼ消えてしまう。

女流雀王決定戦は遂に最終章に突入していく。

東2局

先制リーチは澄川。
待ちは絶好の–である。

更にりんのが追っかけリーチと出る。
この待ちの良さならば打点は無くとも十分に捲り合えるだろう。

終盤、奥村にもテンパイが入った。
切り番なのだが、りんのの宣言牌がでのシャンポン待ちが嫌なところではある。
ドラとのシャンポンか、役なしリャンメンか。
残り巡目的にアガリ自体はほぼないだろう。

奥村はを叩き切り、テンパイを取る。

すると、すぐにリーチしていたりんのがを掴んだ。
世が世ならば奥村が8000点のアガリである。

すぐさまポンを入れて、役ありテンパイに組み替えたが、りんのが500-1000のツモアガリで決着。
少しモヤモヤが残る1局となってしまった。

東4局2本場

逢川にドラがトイツのチャンス手が入った。
リャンカンから場況にマッチしたカンに狙いを定める。

澄川から切られたドラを叩いて、想定通りのテンパイを組む。
そこからアガリまではあっという間であった。
ラス目を脱出する大きな2000-4000のツモアガリを決めて、トップ戦線に逢川が参戦した。

南3局

逢川よりも下の着順を引いてしまえば、一人目の脱落者となってしまう奥村がホンイツの3副露を入れた。

しかし、逢川がクイタンで捌いて1000点を決める。
下家のホンイツに対するピンズの先勝負や、他の色の残し方、相手の進行速度の予想、どれを取っても完璧としか言いようのない美しいアガリである。

女王に付け入る隙は存在しない。

南4局

アガリトップのりんのがタンヤオで仕掛けてテンパイを入れる。

オヤの澄川がリーチ宣言牌で放銃となり、りんのがトップを奪取した。

卓越したバランス感覚で首位の座を明け渡さない逢川が崩れることはあるのだろうか。
5度目の女流雀王戴冠へマジックが点灯しようとしている。