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順位
名前
ポイント
第1節
第2節
11回戦
12回戦
13回戦
14回戦
15回戦
1
木原 浩一
346.8
152.5
33.8
-61.2
63.1
78.7
58.2
21.7
2
鍛冶田 良一
80.1
-2.4
133.9
-16.7
-46.2
4.2
-55.9
63.2
3
阿賀 寿直
-73.3
16.5
-52.1
10.6
-19.8
-23.0
16.0
-21.5
4
鈴木 たろう
-355.6
-166.6
-116.6
67.3
2.9
-60.9
-18.3
-63.4

【3日目観戦記】  | 1日目観戦記 | 2日目観戦記 | 最終日観戦記 | 

★11回戦★

10回戦までのトータルポイントは、
木原+186.3
鍛冶田+131.5
阿賀△35.6
たろう△283.2
であり、たろうから首位木原までの差は、469.5ポイントもあった。
それでもこの男なら、絶対王者の鈴木たろうなら、これくらいどうとでもしてしまうのではないか。
そう思っていたのは私だけではないだろう。

長期政権に供される次なる生贄を――、つまりは木原がたろうの猛追にあえぐ姿を、我々は知らず知らず求めていた。

事実11回戦は、観衆の期待通りの結果であった。

南3局2本場
東家から、阿賀7300 たろう53300 鍛冶田24000 木原13400で、東家・阿賀が初巡にこの仕掛け。
 ポン ドラ
ダントツの南家・たろうは、手中にを温め、いい頃合いで阿賀に鳴かせる。
さらに打ち上げて、阿賀をまず3着目に。
 ロン ポン ポン

連荘の阿賀がさらに木原からメンタンピンドラをアガリ、並びもたろうの望ましい形で終えた。

11回戦結果(トータル)
たろう+67.3(△215.9)
阿賀+10.6(△25.0)
鍛冶田△16.7(+114.8)
木原△61.2(+125.1)

 

★12回戦★

これでたろうから木原までの差は、341ポイントである。
定番の逆転劇が、神様の筋書き通りに始まろうとしていた。

東1局0本場
南家・たろうの手は7巡目にこう。
 ドラ
幕開け早々、インドラの矢を放つ演出をたろうは選んだ。

そのとき同巡の西家・木原、
 ツモ
ドラ暗刻でここから当然の打
たろうはポンテンが取れる、が――。微動だにしない。

足りぬ、ということだろう。

しかし、東家の阿賀もドラ色のホンイツで仕掛けている。
このポンテンスルーは・・・、あまりに不遜な振る舞いではなかっただろうか。

9巡目に阿賀はテンパイ。
 ポン

同巡に木原も、
 ツモ

ここからもちろん切りリーチ。
これをポンするたろう。
 ポン

だが――。
これは、討ち取り損ねた宣言牌である。

一発で食い取った牌を、たろうが振り下ろした。
供物となるはずだった男が、傲慢な神に牙をむく。

 ロン ドラ 裏ドラ

今年の台本は、どうもおかしい――。
そんな雰囲気が、観客たちの間で漂い始めていた。

南2局1本場
東家から、たろう25800 木原32700 鍛冶田15800 阿賀25700。
たろうの8巡目、
 ドラ
ここに上家から打たれた場に2枚目の
盤面的にはかなり強い受けのカンとペンである。
神の判断は、動かず。

これを2900や1300オールでは、やはり不満なのだ。
メンゼンで仕上げ、一気に木原をまくる。
それがたろうのシナリオだった。

しかし直後に木原、このテンパイ。
 ツモ
薄い薄いを引き入れ、6枚残りの待ち。
これを阿賀からアガって、たろうの親番は潰える。

是非はどうあれ。
神の大剣が二度、空を切った。

12回戦結果(トータル)
木原+63.1(+188.2)
たろう+2.9(△213.0)
阿賀△19.8(△44.8)
鍛冶田△46.2(+68.6)

 

★13回戦★

東4局2本場
東家から、木原31200 阿賀21300 鍛冶田30500 たろう17000となっていた。

6巡目に南家・阿賀がリーチ。
 ドラ

受けては東家・木原、一発目。
 ツモ
現物はがあるが、真っ直ぐ無スジのを切り込んで行く。

それを見ての7巡目北家・たろう。
 ツモ

木原が押したのを確認して、ここからを抜いてしまう。
阿賀が木原から直撃が取れるかもしれないので、ここで割って入るべきではないと思ったのであろう。

しかし、次巡にたろうが持ってきたのは。テンパイを逸する。
さらに安全牌もない。苦渋の表情で端牌のを切っていく。

そうこうしているうちに、10巡目に木原の親リーチ。
たろうはこれを予見していたはずだ。
しかし、阿賀のリーチに降りたところで、木原の追撃をもしのげるような手格好ではなかったのだ。

ここからこの2軒リーチに対し、どうしても何か切るなら、通常はくらいしか選べないだろう。
私はこれが、神が人の子に落ちた瞬間であったように思う。
 ロン ドラ 裏ドラ

たろうから木原へ、痛恨の12000。

13回戦結果(トータル)
木原+78.7(+266.9)
鍛冶田+4.2(+72.8)
阿賀△23.0(△67.8)
たろう△60.9(△273.9)

 

★14回戦★

オーラスを迎え、点数状況は東家から、
木原50500 たろう21700 鍛冶田4100 阿賀23700となっていた。
トップ目の東家・木原は、南家・たろうと28800差、北家・阿賀とは26800差である。
いったいどうなっているのだ。
たろうだってもちろんいつまでも王座にいられるわけではない。誰かが土をつける日は来る。
それにしたってこうも毎回圧倒的に、全員を苦しめることができるのか。

思えば東4局1本場、木原の痛烈な親リーチがあった。
 ドラ

受けての北家・阿賀は、この状況。

この河で、チートイツを警戒できる者がいるだろうか。
木原の絶妙な切り順が、阿賀からトイツ落としの12000を引き出させた。

誰もが認め始めていた。新たなる、絶対強者の出現を。
もちろん同卓者はそれを許そうとはしなかった。

南4局1本場、11巡目に南家・たろうはこの手を入れた。
 ドラ
木原から倍直か、三倍満ツモ条件である。
そして12巡目、13巡目と下家の鍛冶田から続けて打たれたを見逃した。
は残り1枚となる。

同条件の北家・阿賀も、15巡目にこのリーチ。

ダマテンの木原が一発で掴んだのがだった。

阿賀のリーチがなければたろうに放銃していた牌。
巡りの悪さもかつての王を翻弄する。
木原は現物のを切った。

これでたろうのトップはなくなったが、木原は最終手番、安全牌に窮する。
この全体牌図からは、ほぼ看破できない単騎を打ち上げた。
阿賀にメンタンチートイドラドラ。
裏ドラが乗れば倍満で、阿賀は先刻打ったチートイツの返礼が出来たのだが――。
展開の全てが、政権の交代を祝福しているようだった。

14回戦結果(トータル)
木原+58.2(+325.1)
阿賀+16.0(△51.8)
たろう△18.3(△292.2)
鍛冶田△55.9(+16.9)

 

★15回戦★

鍛冶田も阿賀も、苦しんでいた。
鍛冶田は昨年たろうの後塵を拝し、雪辱に燃えての連続決定戦進出を果たした、唯一の選手。
阿賀は第6期以来、実に8年ぶりの決定戦。雀王奪取にかける意気込みは並々ならぬものがあったはずだ。

ところがどうも、妙なやつがいる。
10回戦までも強引な手法でトップに固執し続け、今日もすでに3連勝。
傍若無人の独裁者が、我が物顔で王座に手をかけようとしていた。

南4局0本場
東家から、たろう△3400 木原49700 阿賀9500 鍛冶田44200。
2着目鍛冶田は5500差、3着目の阿賀は、なんと40200差をつけられている。

木原浩一。
確かに日々麻雀研究に没頭し、協会ルールも熟知している男である。
それにしてもここまで、歴戦の強者を向こうにしてトップを重ね続けることができるものだろうか。

西家・阿賀の7巡目は、
 ツモ ドラ
ここから打
は鍛冶田の河に1枚出ているが、シュンツを壊して、彼方の大物手をにらむ。
自身のトップは、リーチ棒が出てからの役満ツモという、条件ともいえない条件だ。
現実的には鍛冶田に木原をまくってもらうのを待っている状態だろう。

北家・鍛冶田は10巡目、
 ツモ
となる。
1000・2000では木原に届かない。
裏ドラも期待しにくい手格好、ピンフを狙って打と行く。
そして次巡にツモ。ドラをツモればOKのリーチを放つ。
 ドラ

そして同巡、阿賀に奇跡が舞い降りた。
 ツモ
7巡目に残したを重ねてのテンパイ。
山にはが2枚、残されていた。

鍛冶田が一発目をツモ切る。
続けて東家のたろうがドラのをツモ切る。
鍛冶田は倒せない。
裏ドラ乗らずではもう済まない。絶対に木原をまくらなければ。
マンズのメンホンイーシャンテンのたろうも、親は続けてくれるだろう。

続けて南家の木原が、鍛冶田の現物を抜いた――。

阿賀がその牌に止まる。
やや迷ったように、次善の形で自ら幕を引く。
 ロン
ツモれば阿賀はトップだが、木原からのマンガンなら鍛冶田をトップに押し上げる。
胸を撫で下ろす鍛冶田と対照的に、アガった阿賀は残る山をにらみつけていた。

「――ツモらなくて、いいのか?」
木原がほくそ笑んだような気がした。

新たな暴君の降臨まで、あと5回。

15回戦結果(トータル)
鍛冶田+63.2(+80.1)
木原+21.7(+346.8)
阿賀△21.5(△73.3)
たろう△63.4(△355.6)

(文・須田 良規)

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