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【ポイント成績】

順位
名前
TOTAL
1回戦
2回戦
3回戦
4回戦
5回戦
1
杉村 えみ
209.1
58.0
56.5
6.3
78.3
10.0
2
大崎 初音
51.0
10.1
-55.4
58.3
-23.8
61.8
3
崎見 百合
-105.7
-19.9
11.0
-45.3
-3.1
-48.4
4
朝倉 ゆかり
-154.4
-48.2
-12.1
-19.3
-51.4
-23.4

【1日目観戦記】

2日目観戦記3日目観戦記

今回、初めて観戦記を書かせていただくことになりました蔵美里です。どもちゃい!!

「なんでお前なんかが観戦記を書くのか」と疑問があるかと思いますが、
挑戦したかったのです!楽しんで読んでもらえたら嬉しいです☆

【女流プロ】って、とても華やかなイメージがあるかと思いますが、
自分が思う【女流プロ】とは、対局中に限っていえば
華やかなイメージよりも、獣がいっぱいというイメージなんですよね(笑)

お店とかで麻雀を打ってる時はニコニコしながら麻雀を打ってると思うんですが、
対局中はすごく真剣な顔つきになって、
狩るか狩られるか!!
と思っているので、獣がいっぱいというイメージになるんです。

女の子だからちょっと失敗しても許されるとか、そんなことは一切ないです。
だって女流雀王決定戦ですよ!?
失敗したらそこを狙ってくる獣が3人いるんです(笑)

そんな第9期女流雀王決定戦に進出した女豹たちを紹介したいと思います。

 

一番最初に会場に来たのは、崎見百合さん。

第3・6期女流雀王。雀王戦Aリーグでも活躍していて、決定戦に何度も出ている実力派。

ニコニコしながら
『蔵ちゃんが観戦記書くんだ〜。
女の子が女流の観戦記書くのって、女の子で盛り上げてるって感じでいいよね☆頑張ってね!!』
今から決定戦が始まるのに、「崎見さんが頑張って」と言いたくなりました(笑)

1回戦目が終わった後、
『決定戦の1回戦目って何回やっても緊張するー。声が出なかったよ』
何度も決定戦に出ている崎見さんでも緊張するんだなぁ。。。

 

2番目に会場に来たのは、大崎初音さん(はっち)。

2年目にして女流Aリーグを1位、最終節を待たずして決定戦へのチケットを手に入れた。

普段なら
『おはよー(*^ー^)ノ』
と笑顔を振りまいてるのに今日はなんだか静か。
緊張してるのかな!?って思ったけど、よく見たら顔色がよくない。。。

対局後にちょっと話をしてみたら
『緊張はしなかったけど、気持ち悪かった』
初めての決定戦の舞台で緊張しなかったってのは、はっちの凄さなのかなぁ。。。

 

3番目に来たのは、現女流雀王の朝倉ゆかりさん。

第7・8期女流雀王と2連覇中。第7期新人王をとったり、日本プロ麻雀連盟主催マスターズの決勝に進出している実力派。

会場に入ってもいつもの感じで、あまり緊張とかしてないのかなぁって。
遊びに行く時とかの話をしていて、いつものゆかりさんだった。
けど、対局が始まると、普段のふわふわしてるイメージとはうって変わって、女豹になってました(笑)

 

最後に会場に来たのは、杉村えみさん。

女流Aリーグ第1節に△150オーバーを叩いてしまってたけど、
2・3節とポイントを取り戻した上に、決定戦進出濃厚までいった爆発力。

大崎さんとは対照的にすごく緊張してる感じに見えたけど、しゃべるとほんわかしてるえみさん。
1回戦目が終わった後に声をかけてみると、めっちゃ緊張してやばかったみたい(笑)

なんかみんなかわいらしいな(///∇//)

 

★1回戦★(杉村→大崎→朝倉→崎見)

そんな緊張気味なえみさんが起家スタート。

東1局0本場
8巡目に親のえみさんがリーチ。
 ドラ
開始早々の親リーチ。2巡後にの暗カン、新ドラは
3者ベタおりかと思っていたら、南家のはっちが新ドラの3枚使いで追っかけリーチ!
 ドラ

しかし、ここはえみさんが山に2枚生きのをツモって1300オールの幕開け。

東2局0本場
6巡目に親のはっちがテンパイを入れる。
 ドラ
が入れ替わるだけで、打点が格段とあがるこの牌姿。
これをダマに構えると、9巡目にゆかりさんからリーチ。
 ドラ

はっちはこのまま押しきって、ツモの1000オールをアガり切る。

東2局1本場 ドラ
この局がこの1日で印象に強く残ったところ。

東家のはっちから13巡目にリーチ。
【はっちの捨て牌】

()
(ツモ切りリーチ)

同巡、南家のゆかりさん
 ツモ→打 ドラ
チートイツのイーシャンテン。

ペンカンでテンパイしていた西家崎見さん
 ツモ→打 ドラ
イーシャンテン戻し。

2つ鳴いてる北家えみさんはソーズのホンイツイーシャンテン。
 ポン ポン ドラ
親のリーチに対して真っ向勝負するもイーシャンテンで終わります。

見せてくれたのはゆかりさん。次巡を持ってきて打でドラ単騎のチートイツテンパイ。
 ドラ
さらに次巡、を持ってきて小考。テンパイを外す打
またまた次巡、を切っていればアガりとなっていたツモでテンパイ復活!
 ドラ

同巡、崎見さんも危険牌を切ることなくテンパイ復活!!
 ドラ

えみさん以外の3人テンパイで流局。
開かれたはっちの手牌と裏ドラ(記録用で開示)を見て3人は驚き!
 ドラ 裏ドラ
打ち込むと親倍の24000点だったのです!!

この局、先に仕掛けたえみさんに対して、3者が3者ともうまく立ち回っていたことがとても印象的でした。

南1局2本場
今まで本手がなく堪えてきたゆかりさんだけど、6巡目にドラ暗刻でリーチ。
 ドラ

はっちが回って追っ掛けリーーチ!!
 ドラ

はっちがリーチをした時点で、場には0枚は3枚。
対するゆかりさんの待ちは場には0枚も0枚。
枚数的にお互い同じ状況の捲り合いは、ゆかりさんがをツモアガり、今日初めてのアガりとなりました。

南4局1本場 ドラ
オーラスを迎えて点数状況はこう。
崎見さん22200
えみさん34700
はっち30700
ゆかりさん12400

14巡目に親番の崎見さんが、ドラを暗刻にしてカンリーチ。
 ツモ→打リーチ ドラ

が1枚切れてることと、が1枚見えで、は場に出ていない。
見えていない枚数ではが有利かもしれないけど、誰かが暗刻やトイツで持ってる可能性が大いにあり得る。
でもオーラスの親ってのもあったと思うこのリーチ。
10巡目、トップ目のえみさんがの片アガりテンパイを組んでいて、そのをツモり、トップで1回戦目を終えます。

1回戦終了
杉村えみ +58.0
大崎初音 +10.1
崎見百合 △19.9
朝倉ゆかり△48.2

 

★2回戦★(杉村→大崎→崎見→朝倉)


東1局0本場
西家の崎見さんが国士模様。。。
対する親番のえみさんは10巡目にテンパイをいれ即リーチ。
 ドラ
だけど、この時崎見さんは国士のイーシャンテン。

安牌がなくなってしまったはっちが、えみさんに7700の放銃。(リーチ・タンヤオ・裏1)

1本場は、崎見さんが満貫ツモアガってえみさんに親被り。

ゆかりさんはダマで、少しづつ堅実に点棒を奪っていく。

南2局0本場
北家のえみさんが強気にリーチ!!
 ドラ

はっちは親だし、ラス目だから、果敢に攻める!!
えみさんからリーチを受けた時はまだイーシャンテンだったけど、を鳴いたらテンパイ!!
そう思ってみていると、えみさんからが。。。
はっちがポンテン、カン待ち。
 ポン ドラ

西家のゆかりさんはをチーしてテンパイ。場に、が放たれる。。。
 チー→打 ドラ

このをはっちが鳴いて、打で8000点の放銃。

えみさんは、この満貫リードを最後までキープ。

オーラスは崎見さんが堅実に2着をとって2回戦が終了。

杉村+56.5 大崎△56.4 崎見+11.0 朝倉△12.1

2回戦終了時トータル
杉村えみ +114.5
崎見百合 △8.9
大崎初音 △46.3
朝倉ゆかり△60.3

 

★3回戦★(崎見→朝倉→杉村→大崎)

東1局1本場
北家のはっちが3巡目にシャンポンリーチ。
 ドラ

1巡前にが切られていて、いいリーチだと思った。
終盤、狙い目のをツモって、崎見さんは満貫の親っかぶり。

東2局1本場
南家のえみさんが8巡目にリーチ。
 ドラ

崎見さんはこの時、このイーシャンテン。
 ドラ
ここにをもってきて、ツモ切り。
一発と裏ドラ1枚乗って痛い満貫放銃。

けど、終わってからこの局の話をしていると、
『あれはいく!!ひよるの嫌だし、今、いかないといきたい時にいけなくなっちゃう』
この言葉がすごく格好よかった。言ってることがわかる気がする。

1回戦目・2回戦目とリーチを打つ回数が少なかったゆかりさん。
この3回戦目に入ってからは、リーチ回数が増えてきた。
不発は多かったけど、みんなが攻めてくるから自然と攻めの体制になってきてるような気がした。

南2局0本場
そんなゆかりさんが5巡目に親番でリーチ。
 ドラ
これを11巡目にツモ。1300オール。

南3局2本場
はっちが仕掛けて、ドラをツモアガり。この満貫アガりで2着目のえみさんを大きく突き放します。

オーラス、崎見さんがラスのままだけど満貫ツモアガりで素点をもぎとって3回戦終了。

崎見△45.3 朝倉△19.3 杉村+6.3 大崎+58.3

3回戦終了時トータル
杉村えみ +120.8
大崎初音 +12.0
崎見百合 △54.2
朝倉ゆかり△79.6

 

★4回戦★(杉村→崎見→大崎→朝倉)

東2局0本場
親の崎見さん、5巡目にこの牌姿
 ツモ ドラ
当然のように のトイツ落としをしていく。
えみさんはこの時、イーシャンテンでこの牌姿
 ドラ

9巡目にドラのを引き入れて、カンの先制リーチ。
 ドラ

これを受ける崎見さんもすぐに追いつく。
 ツモ ドラ
を切って追っかけリーチ!!

2巡後えみさんからが出て5800点のアガり。

東2局1本場では、はっちがハネ満をツモり、トップ目に躍り出る!
 リーチ一発ツモ ドラ 裏ドラ
崎見さんはスタートが上々だったけど、親被りして恵まれない展開。

東3局0本場
ここまで沈黙してたゆかりさんが動く。
9巡目にをチー。
 チー ドラ

トップ目のはっちからが出て、8000点のアガり。これで、えみさん以外の3人が横一列に並ぶ。

南1局1本場 ドラ

えみさんの8巡目。
 ツモ ドラ
456か567の三色を狙ってソーズの3メンチャンを嫌う打
次巡ツモで打リーチ!
2巡後に高めのをツモーー!!
 ツモ ドラ 裏ドラ
この6000オールをアガって3人をごぼう抜き。

南1局2本場
ここでもえみさんがはっちのリーチを受けながらも、2局連続の三色・6000オールをアガり、4回戦目のトップを決定づけた。
 リーチ一発ツモ ドラ 裏ドラ

南1局3本場
はっちが11巡目に先制リーチ。
 ドラ

同巡、ゆかりさんもカンを入れて5200点のテンパイ。
 ドラ

次巡、をもってきて、を切る。これで、はっちの現物待ち。

すぐにえみさんからがこぼれ、3900点のアガり。

ゆかりさんはかわし手が多く、決め手に欠けていてとても苦しそう。。。

南4局4本場、えみさんがダメ押しとなるハネ満をツモって終局。
 ポン ツモ ドラ

杉村+78.3 崎見△3.1 大崎+23.8 朝倉△51.4

4回戦終了時トータル
杉村えみ +199.1
大崎初音 △11.8
崎見百合 △57.3
朝倉ゆかり△131.0

 

★5回戦★(大崎→崎見→朝倉→杉村)

東3局2本場
はっちが3巡目にのポン。
このとき自風のが暗刻で、トイツ。
ここからホンイツにいって、最終形が
 ポン ドラ

テンパイしてすぐに崎見さんからが出て8000点と、5回戦ここまで流局が多かったところはっちが最初に抜き出る。

東4局1本場
最初にテンパイをいれたのは北家のゆかりさん。8巡目に
 ドラ

これが手変わりする前に、南家のはっちがテンパイ即リーチ。
 ドラ

高めのをツモり、3者を大きく突き離す。

そして、オーラスの南4局0本場。
逃げ切りを計るはっちが第1打にドラのを切るが、これを北家ゆかりさんがポン。
しかしゆかりさん、ツモに恵まれずにイーシャンテン止まり。

この局は、12巡目にラス親のえみさんがリーチ。
 ドラ

ここに役なしテンパイのはっちが2900点の放銃。

南4局1本場
はっちが7巡目にタンヤオ高めイーぺーコテンパイ。

テンパイと同時にえみさんからが出て、第9期女流雀王決定戦初日は終了。

大崎+61.8 崎見△48.4 朝倉△23.4 杉村えみ+10.0

5回戦終了時トータル
杉村えみ +209.1
大崎初音 +51.0
崎見百合 △105.7
朝倉ゆかり△154.4

 

初の決定戦進出となる2人が協会女流を代表する崎見さんとゆかりさんを押さえて、存分に力を発揮できた1日だったと思う。

でも、2日目・3日目とあと10半荘残っているから、まだまだどうなるかは分からない。
崎見さんとゆかりさんが、この上位2名にどう噛み付いていくのか楽しみです。

 

 (文:蔵 美里)

2日目観戦記3日目観戦記

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