最終ポイント成績
≪決勝観戦記≫ 今回第7回目の女流スプリント。その決勝が5月7日に開催された。 (観戦記は敬称略とさせて頂きます) まずはシステム紹介から。 ◆前期、後期に分けて大会形式10回戦。前期後期で勝ち残りを2名ずつ決める。 ◆決勝は前期後期2名ずつ集め4名で行われる。5回戦の短期勝負。 次に勝ち残り選手紹介。 ☆石井阿依(スプリント前年度優勝) スプリント決勝4回目。スプリントはシード制度がないので、予選から今年も勝ち上がり。 ☆國見たま スプリント決勝1回目。 スプリント決勝こそ初だが場数慣れといった意味では有利なのではないだろうか。 ☆大島麻美 スプリント決勝2回目。 第2回女流モンド新人王。勢いそのままにスプリント初の戴冠なるか。 ☆中西ゆうき スプリント決勝1回目。 協会2年目。他3人に比べ、経験、慣れといった面で不利ではあるが、金星となるか。 ★1回戦 中西→石井→大島→國見 で開幕。 スプリント決勝といえば、派手な打ち合いで開幕イメージがあったのだが、東1局は中西の一人形テンで流局。 内容は兎も角、中西には相当な緊張が伺えた。 早いうちに払拭できるといいのだが… 決勝初上がりは東2局2本場に大島。 ツモ ポン チー ドラ 石井のリーチを受けるも強く押し返し500-1000。
東3局は中西の先制リーチに石井が飛び込んで5200。 大きく動いたのは東4局。 大島が5巡目にて ポン ドラ 打。2つ鳴く直前にが切られている。 そこにすかさず中西が切り。 切るならここしかないので、中西も少しは緊張も解けてきたのではないかな、と感じた。 しかし 追いつくのは國見。 ドラ このイーシャンテンにツモ。 -よりカンのほうがよさそうに見える。 國見はノータイムで打リーチ。 すぐにツモって裏も1枚の4000オール。 ツモ ドラ 裏ドラ
南入して 中西21400 石井14100 大島26700 國見37800 4巡目に大島がテンパイ。 ドラ さすがに先制リーチは打たず。 すぐに中西が追いつき親リーチ。 ドラ ツモ→打リーチ。 満足いく入り目とは言い難いが仕方ないだろう。 國見も押し返しすぐにテンパイ。 ポン ドラ 「ツモ!」 を手元に引き寄せたのは・・ ツモ ドラ なんと大島。粘って中西と同テンを引き勝ち。 南2局。ここがこの半荘のターニングポイントに思えた。 ファーストテンパイはまたも大島。 7巡目 ツモ ドラ 打でダマテンを選択。 すると石井がすぐにリーチ。 ドラ 同巡の大島 ツモ ドラ 最高形でテンパイ。 大島の選択は打ダマテン。 --は石井の現物ではないが、2軒リーチで脇が完全に手じまいするよりは少しでも参加させて、 出アガり確率を上げたいということだろうか? 結果は石井がすぐにを掴んで8000。嬉しいことは嬉しいがリーチなら12000。 リーチする選択もあっただけにトップを取り逃す結果にならなければいいが… 1回戦オーラス 國見38400 中西26000 石井▲3600 大島39200 5回戦と短期決戦の勝負。1回戦目のトップは優勝がグッと近づく。 6巡目に石井がリーチ。 ドラ 何度も勝負手を競り負け続けた石井。着順に関係ないとはいえ、素点も大事。 大島からすれば石井がツモってもトップ。うれしいリーチだろう。 ツモられたら終わり、テンパイをとらなければいけない國見が押し返す。 強く押し返して ドラ リーチ。 お互い待ち牌は1枚ずつだったが終局際に國見がを掴み石井に8000。 1回戦は大島がトップ。 1回戦結果 大島59.2 國見9.4 中西▲14.0 石井▲54.6 ★2回戦 中西→大島→國見→石井 東1局から石井、大島、中西のぶつかり合い。 石井 ドラ 切りリーチ。 中西 ドラ 中西はダマテン。 大島 ドラ 切りリーチ。 これを制したのはまたも大島。 ツモ ドラ 裏ドラ ラス牌のをツモって、2000-4000。 國見が4000オールで追撃するものの、大島が細かいアガりを重ね、さらに國見は石井に相次いで放銃。 オーラスには 石井28200 中西17800 大島32300 國見21700 2連勝は避けたいところだったが大島があっさり1000点で勝負あり。 2回戦結果 大島53.3(112.5) 石井7.2(▲47.4) 國見▲18.3(▲8.9) 中西▲42.2(▲56.2) ※()内はトータル ★3回戦 中西→石井→大島→國見 東3局 大きなリードの東家大島。 ドラ 強烈なテンパイ。 ツモも、-がほぼ無いのでツモ切りダマテン継続。 は場1枚切れであり誰でも掴んだら出てしまう。 しかしこれは石井が交わし切り耐える。 ロン チー ドラ この半荘のターニングポイントは3回あった。 全てに絡んでいたのは大島。 これが1回目だ。 2回目は南2局 親の石井から早いリーチ。 ドラ これを受けて大島。すぐに追いつき ポン ドラ はなかったためお互いにの引き合い。 ツモ!! 手牌を開いたのは…またも大島。 ツモ ポン ドラ テンパイ形を動かしながらの引き勝ち。 最後のターニングポイントはオーラス。 國見が粘ったアガりを繰り返し大島を逆転して迎えた。 國見38100 中西15300 石井16600 大島30000 中西、石井は國見トップのまま大島を3着まで落としたい。 國見もアガれる限りはアガりつづけ、自身の素点を稼ぐと共に大島の着順を落とせたらいいだろう。
國見が流局間際にテンパイを入れる中、マンガンツモ条件の大島もテンパイ。 ドラ リーチ。三色も消えてしまったが・・・ 残りツモ番は1回。 大島の一発目のツモ牌はなんと最後の1枚のだった。 3回戦結果 大島58.3(170.8)國見14.0(5.1)石井▲25.5(▲72.9)中西▲46.8(▲103.0) ※()内はトータル 大島3連勝。 残り2半荘は國見が詰めよるも3連勝の差を覆すには至らず大島が2回目の決勝で優勝を決めた。
最終スコア 大島135.2 國見77.6 石井▲56.7 中西▲156.1 ミラクルなアガりが多かった大島だが、1発KOを狙う手牌進行がハマったといった印象だった。 モンド新人王に続き2冠目。おめでとうございます。
(文・田村 翔梧)
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