≪大会レポート≫
平成31年4月29日、2日後に迫る新時代「令和」を目前に平成時代最後の王者を決めるこの1戦。各々どんな想いでこの日を迎えただろうか。新時代への架け橋となるこの1戦を熱い想いで語り尽くそう!!
決勝に駒を進めたのは、準決勝で逆転劇を起こし、卓内3、4位からひっくり返した西田さん、川合さんと暫定首位からさらにトップで圧倒的優位なポジションで進んだ湯村さん、絶妙な条件を満たした橋場プロの4名。ポイント状況は以下の通り。(以下敬称略)
湯村(一般) +258.0
西田(一般) +148.5
橋場(協会) +116.2
川合(一般) +108.0
座順は起家から、橋場→湯村→西田→川合
東1局
橋場が親で大チャンスの配牌。
ドラ
9巡目
ツモ ドラ
下家の湯村からの大物手の直撃なら優勝の可能性も出てくるが、ここでの選択は切りでダマテン続行。
すぐに川合からが放たれロンの声。
優勝までは6万点差のトップラス条件という茨の道に対して、2位はそこまで難しい条件はない。
橋場は確実に2位を狙いつつチャンスがあれば優勝を狙う構えである。
さらに東1局1本場でも2000は2100オールで加点をするが、2本場は湯村が1000点でかわしていく。
東2局は湯村の最大のライバル西田が好判断を見せる。
ツモ ドラ
すでにをテンパイ拒否で切っていたところであった。ここは、待ちは単騎にはなってしまうが打点十分、場を見渡しを切る。
当然、待ち替えからのリーチも意識していただろうが、このが全て山に眠っておりあっさりと引き当てる!
川合も負けていない、東3局と2000-4000、東4局2600オールと立て続けにツモあがり追い上げる!
しかし、この追撃ムードの川合の親番でも湯村が軽く1000点で流す。
南入時点で、橋場36700湯村17200西田23400川合23400と全員にチャンスがある点棒状況である。
南1局橋場が優勝へ向けてリーチを打つが、ここに湯村が立ち向かう。
通ったばかりのドラのを西田が切るとちょうどテンパイを入れた湯村の手が倒される。勝負を決める満貫のアガリとなった。
南3局、親番の西田に四暗刻イーシャンテンのチャンスが入りツモる手に力が入る!!
一瞬ざわつくも四暗刻テンパイには結び付かず、このまま決着となった。
湯村は満貫をアガった局以外はリードを有効活用し守備的に立ち回り、かわせる手できっちりとかわし抜群の安定感で平成最後の王者となった。
湯村はプロアマシリーズの前身の関西チャンピオンロード、第5回ウェスタンカップに続き3度目の優勝となった。関西協会の平成時代にはプロ顔負けのこんなに強いアマチュアがいたんだよと令和の若い世代に語り継がれるであろう。
(
文・新田友一)
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