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≪大会レポート≫

ここで一度、「チャンピオンロード」について少し、おさらいをしてみよう。
当協会が主催する、一般の方も参加できるオープン大会であり、その日のうちに優勝者の決する1day大会でもある。
そして毎回、当協会の内部タイトルである雀王や雀竜位などの現役、歴代のタイトル獲得者を招いての開催となっている。

年間で7度開かれるのだが、成績優秀者にはGC(グランドチャンピオン)ポイントが付与される仕組みになっている。
そして、3月には、過去の7回の開催で得たGCポイント数の上位24名が集結して、グランドチャンピオン大会が開かれるのである。

このグランドチャンピオン大会は、今年度参加したプロ・アマの最強を決める戦いと言っても過言ではないだろう。

そして今年も、チャンピオンロードの締め括りであるグランドチャンピオン大会が聖地、神楽坂「ばかんす」で開かれた。

当協会からは、代表の五十嵐 毅、先日の雀竜位決定戦で最終日に伝説的な逆転劇を演じた新雀竜位・武中 進や、第10期新人王の逢川 恵夢などベテランから中堅、新人などが入り混じっての9人が参加した。

実はこのグランドチャンピオン大会も今期で5回目の開催となるのだが、協会員が年間チャンピオンとして輝いたのは初代チャンピオンの大浜 岳だけで、それ以来出ていないのだ。
麻雀に深く携わり、日々、雀力の研鑽に努めてこその麻雀プロであるのだから、自団体主催のタイトル戦である以上、協会員の奮起に期待したいところである。
とは言っても、一般の方々も実績を携えての参加である以上、そう簡単にいかないのも容易に想像はつくのだが。
果たして、4年振りの協会員の戴冠はなるのか・・・。

さて、前置きが長くなったが、準決勝に至るまでの1〜5回戦に目を向けてみよう。

代表の五十嵐が前半を2トップで好位置につけるも、後半に失速して敗退。
雀竜位の武中は3着でスタートするも、その後の大きめの3連勝のお陰で、5回戦に箱ラスを引くが準決勝進出。
他にも協会員の名波、秋山、逢川、新人の久間が順当にポイントを積み上げ準決勝進出。

そして、8人に絞られた準決勝。
残った協会員は5人。

好調だった武中、連対さえ外さなければというところで、5回戦に続く痛恨の箱ラスを引き、ここで力尽く。
ほぼトップ条件だった秋山、久間も一歩及ばずに敗退。

一方、1日通して崩れることなく5回戦終了時にはトータル首位に立っていた逢川、準決勝でこの日初めての連対を外すラスを引くも、辛くもトータル4位で決勝進出。

5回戦に7万点オーバーのトップをとった名波が、準決勝も4万点オーバーの2着でまとめてトータル3位で決勝へと駒を進めた。

残るは一般の方、2名。
この日、決勝に至るまでに一番点棒を集めていたであろう、嶋田。
実に、グランドチャンピオン大会へは、3年連続3度目の出場である実力者。
過去2回は途中敗退と奮わなかったが、今回こそはと、期するものがあるだろう。
トータル首位での決勝進出となった。

そして、準決勝に残った8人の中でポイント最下位だった渋谷が、トップをとって一気の5人抜きで、トータル2位で決勝進出を決めた。
この渋谷は、2年前に行われた第3回グランドチャンピオン大会の覇者である。
ここ一番での勝負強さを見せる辺り、その実力に疑いの余地はないだろう。

決勝に進んだ4人のポイントは以下の通り。
嶋田 +204.9
渋谷 +122.9
名波 +114.3
逢川 +105.8

ポイント持ち越しで行われるため、ご覧の通り嶋田が圧倒的に有利である。
このルール、トップとラスで80ポイントの差がつくので、下位3人は、嶋田にラスさえ押し付けることができれば現実的な条件が生まれる。
逆に嶋田は、ラスさえ引かなければ、誰かが突き抜けない限りは安泰だろう。
何れ劣らぬ強者たち、大一番を前に誰一人として表情からは諦めも、気の緩みも感じられない。

そして静かに、決勝の幕が上がった。

起親から逢川-名波-渋谷-嶋田となった。

開局早々、静かに手牌を倒したのは、トータルトップの嶋田。
 ロン ドラ
これが僅か、5巡目の出来事である。
しかも、テンパイは3巡目。
ドラが1つでもあれば、決めに行くリーチもあっただろう。
ポイントを考えて、冷静にヤミテンに構えた。
対して、フリコミに回った逢川にとっては、優勝条件を考えれば払った点棒以上にこの親落ちの精神的ダメージは大きいだろう。

東2局、前局の失点にめげずに逢川が元気よくリーチを放つ。
すると、すぐ様渋谷からもリーチが入る。
ここでテンパイの入っていた嶋田の手が止まる。
 ツモ チー ドラ

共通安牌が無く、嶋田の選択は逢川のリーチの前巡に渋谷が切っていた
これが、痛恨の降り打ちとなってしまう。
北家・逢川
 ロン ドラ 裏ドラ

先ほどとは真逆に、収入こそ小さいものの、嶋田を微差ながらもラスに落とすことができる大きなアガリとなった。

しかし、そう簡単に沈まない嶋田。
次局はピンフのみのテンパイをこれまたダマに構え、渋谷からあっさりと補填。

迎えた東4局、今まで静観していた西家の名波に大物手が入る。
 ドラ
13巡目にを引き入れてのリーチ。

嶋田に大きく親被りをさせる千載一遇のチャンス。
既に場にはが3枚飛んではいるが、残り1枚はまだ、山に眠っている。
名波の牌をツモる手にも力が入る。
そして2巡後、名波の手牌が開かれた。
 リーチツモ ドラ 裏ドラ

大願成就とまではいかないものの、このアガリでまた、嶋田をラスへ押しやる並びが見えてきた・・・はずなのだが、
この日、この会場での絶対王者はやはり、嶋田だった。

南入して、ふと嶋田の手牌に目をやる。
7巡目に上家の渋谷から放たれた場に2枚目のを嶋田は黙って見過ごす。その時の嶋田の手牌が
 ドラ

決勝に入ってからの嶋田は、ここからなら必ずチーテンをとっていた。
が切れない訳でもない。
すると2巡後に、を手中に収め、前局1300・2600をアガった名波が瞬く間に御用となった。

このアガリを見て私は、観戦記の為のメモを取る手を止めた。
この先は、観なくてもわかる。

今年のチャンピオンへの道は、この男のために開かれているのだと―――

これで、4年連続で一般の方の戴冠となった。
初年度から運営に携わる者としては、一般の方の目覚ましい活躍に感心させられるとともに、
自団体の選手の活躍の物足りなさに淋しい気持ちもある。
来期こそは、若手の協会員が主役の座を勝ち取ってくれることを期待したい。

さて、第5回チャンピオンロードシリーズが終わって間もないですが、もう既に次の戦いが始まろうとしています!

4月29日(水祝) 第6回チャンピオンロード〜ClubNPMファン感謝祭〜が開催されます!
感謝祭は例年、普段以上の豪華なゲストを招いての開催となりますので、是非ともご参加ください。

来期のチャンピオンロードの主役は、これをご覧になっている貴方かもしれません!

(文・藤井 真人)

 

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