
≪レポート≫
〜All roads lead to Rome.
第2回チャンピオンロードも全7回の各シリーズを終えて、GCポイント上位24名が出揃いました。
今期の24位のボーダーは17ポイント。
何度も参加することでポイントを積み重ねて権利獲得した人もいれば、少ないチャンスを確実にものにして勝ち上がった者もいます。
方法は各々違えど、このグランドチャンピオン大会出場を見据えて、各シリーズを闘い抜いてきた24名の選手たち――。
各シリーズのすべてがこの日のため、グランドチャンピオンの称号を得んがための道だったといえるでしょう。
1回戦から真剣勝負の緊張感に包まれた雰囲気の中、激戦が繰り広げられました。
そんな中、前年度チャンピオンの大浜プロはなんとラスラスのスタート!
2回戦終えた時点で早くも崖っぷちに。
ところがそこから3連勝で準決勝進出を果たしました。
2着・2着と無難なスタートの武中プロは、3回戦で親の国士無双に放銃!
こちらも大ピンチでしたが、5回戦目に大トップを獲ってベスト8進出。
地力を見せた両プロも準決勝で力尽き、今期はプロ不在の決勝となりました。
1位通過 松井 順也さん +282.9
2位通過 木原 孝文さん +182.7
3位通過 山中 直人さん +142.9
4位通過 大橋 正幸さん +126.6
3回戦で武中プロから国士をアガった松井さんが、大きくリードのポールポジション。
他3人は松井さんを大きく沈めてのトップラスを狙っての対局となります。
流局が続き、重苦しいムードで迎えた東3局。
先制点は松井さん。
松井(北家)
         ポン  ロン ドラ
親の山中さんのリーチ宣言牌を捕らえて、一歩ゴールに近づきました。
東4局は親の木原さんにチャンス手が入ります。
木原(東家)
            ドラ
山中さんから出た を見逃して、松井さんからの直撃を狙います。
その後、 に待ち替えすると、今度は大橋さんから出てこれもスルー。
が4枚とも場に見えた時点でツモ切りリーチにいきますが…
木原孝文さんは第8期アマ最高位を獲るなど、さまざまなタイトル戦で活躍する雀豪。
今期のチャンピオンロードでは、新人王シリーズと日本オープンシリーズで決勝進出しています。
プロ顔負けの雀力を誇る木原さん、ここも見せてくれるかと思ったのですが、流局となってしまいました。
次局は大橋さんがアガって南入。
グランドチャンピオンへの道も折り返し点を過ぎました。
GCポイント1位で今大会に参戦している大橋正幸さん。
今期のチャンピオンロードは全7回中、6回の参加で決勝進出が3回。
オータムチャレンジカップシリーズでは記録的な大差での優勝を決めました。
常に安定して好成績を出す大橋さん。
今大会でも見事決勝進出を果たしましたが、松井さんとのポイント差を詰めることはできずじまい。
南1局の親番は山中さんのリーチに飛び込んで終了となりました。
山中(西家)
            ロン ドラ
決勝メンバー最年少の山中直人さん。
新人王シリーズでは強豪の木原さんを破って優勝を決めています。
今大会では苦しいポイントから、5、6回戦を大トップで連勝して決勝進出。
優勝条件はかなりきびしいものになりましたが、何かやってくれそうな気もします。
南2局は3軒リーチのぶつかり合い。
先制リーチは松井さん。
山中さん、木原さんと続きます。
松井(東家)
            ドラ
山中(南家)
            ドラ
木原(北家)
            ドラ
手に汗握る場面となりましたが、木原さんが を掴んで決着。
松井さんのアガりとなりました。
続く1本場も松井さん。
松井(東家)
         ポン  ロン ドラ
このアガりでもうゴールは目前です。
山中さん、木原さんも親番で粘りましたが、最後は松井さんが自力でチェッカーフラッグ。
松井(西家)
         ポン  ロン ドラ
協会の女流プロから「パパ」と呼ばれ親しまれている松井順也さん。
今期の雀王シリーズでは、優勝目前のところからまさかの逆転負け。
「なかなか勝ちきれず悔しい思いをしていましたが、今回勝ててうれしいです」
大きなリードを生かして、危険な場面はしっかりと守って危なげないレース運びでした。
松井さん、おめでとうございます!

今期のチャンピオンロードも無事全日程を終了いたしました。
参加していただいた皆様、ありがとうございました。
来期も第3回チャンピオンロードを開催しますので、よろしくお願いします。
(文・佐久間 弘行)
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