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【担当記者:渋川難波】

15半荘に渡る長い戦いも、泣いても笑ってもこれが最終戦である。
まずは各者の優勝条件の確認をしておこう。

佐月:逢川とトップラス、トップ3着で11200点差以上、トップ2着で31200点差以上をつける
・大島:逢川とトップラスで3500点差以上、トップ3着で23500点差以上、トップ2着で43500点差以上をつける
・澄川:逢川とトップラスかつ佐月or大島とおよそ20万点差をつける
・逢川:上記の条件を誰にも満たされないこと

一見逢川がかなり有利に見えるが、佐月・大島2人に狙われることを考えると、決して余裕があるとは言えない。
リードを守りたい守りたいと思ったが故に消極的になり逆転された、そんな決勝を何度も見てきた。
弱気になるともつれるかもな…そんな思いの中、最終戦が始まった。

東1局1本場、いきなり山場が訪れる。
最初のテンパイは親の佐月、タンヤオ三色ドラのドラ表示牌待ちをヤミテン。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その1

理想は逢川からの直撃だろう。
すると数巡後大島も追いつく。タンピンドラドラの-待ち、こちらも逢川からの直撃を狙ってヤミテン。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その2

すでにを鳴いている逢川はどちらに打っても一旦トータルで逆転される状況となった。
そして、ここから局面はまた一気に動き出す。
まずは佐月がを振り替えてリーチ!おそらくもう出ないと見て、足止めに切り替えたのだろう。
そしてそれを見て-が逢川から出づらくなったと判断した大島もツモ切り追いかけリーチ!
困ったのは逢川。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その3

テンパイだがは二人の無筋。共にリーチの一発目で、とても打てる牌ではないだろう。
かと言って共通の安全牌も見当たらない。
親リーの現物待ちでツモ切り追いかけリーチをするのか?と考えを切るしかないか…と思っていると、逢川の決断が下された。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その4

押した!!押したぞ!!!
思わず叫びたくなるような切り。
見ている私ですら叫びそうになったのだから、打っている逢川は尚更だろう。
一発で打つとどちらに放銃しても大きなビハインドになる。
東1局にして追う立場に様変わりしてしまうのだ。それを避けたいのが人情だろう。

しかし、逢川は押した。
放銃した時のことを考えるのではなく、ここで和了った時のメリットを重くみたのだ。
強い心が無いと、打てる一打ではない。
そして、決着は早かった。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その5

大島のを捉え、大きな大きな1000は1300の和了。
同時に、逢川が弱気になって逆転される未来は無いなと確信、3連覇への道がハッキリと見えた瞬間だった。

この勝負所をもぎ取った逢川は、東2局にもトイトイドラ3をリーチの佐月から出和了。
3連覇への道を着々と進んでいく。

南2局、大島最後の親番。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その6

大島は昨年初めてこの決定戦に残ったものの、結果は惨敗。一瞬たりとも惜しい瞬間すら無かった。
その屈辱をバネに今期のリーグ戦は見事首位通過。誰よりもこの決定戦を待ち望んでいたことだろう。
昨年との違いを証明するかのように攻め続け、優勝の可能性を残したまま最終半荘まで辿り着いたがこの親が流れれば全てが終わる。
点差はあるが、諦める気は毛頭ないだろう。
決して手は良くないながらも、毎局必死に必死に繋ぎ5本場まで積む。
しかし本手は決まらず、持ち点はまだ逢川に次ぐ2番手。
そろそろ本手を和了りたい…そんな希望を打ち砕いたのは、またしても逢川だった。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その7

値千金の1000は2500の和了。
これで残すは澄川と逢川の親番のみとなった。

南3局、親は澄川。
澄川にとっては初の決定戦。この日のために数えきれないほどのセットをし準備をしてきた。
しかし蓋を開けてみれば、なんとここまで14戦ノートップ。
何度も何度もトップを取れそうな局面がきたが、その度にまくられる。
心が折れそうな展開の中、歯を食いしばりじっと耐えながら打ってきた。
この最後の親番、たとえ優勝が厳しいとしても最後まで悔いなくやり切って欲しい。
しかし結果は、無常のノーテン流局。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その8

ここで澄川の決定戦は事実上幕を閉じた。
しかし、澄川は生粋の努力家だ。この経験をバネに、来年さらに強くなった姿で帰ってきてくれるだろう。

局面はいよいよオーラス、逢川の親番のみである。
佐月と大島の優勝条件は以下の通り。

・佐月:逢川からハネマン以上を直撃、もしくは役満ツモ
・大島:逢川からバイマン以上を直撃、もしくはリーチ棒が出た後の役満ツモ

こう書いてみたものの、こんな条件は一局でクリアできるものではない。
逢川が18巡切って、何事もなく手牌を伏せての流局で終わるのが普通である。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その9

…そんな佐月の配牌である。アンコが2つ、対子が1つ。
……あるのか?気が早い?いやいや、1巡目でこれなら十分可能性はあるだろう。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その

え、もうイーシャンテン?
しかもドラドラなので、テンパイしたら逢川からの直撃でも条件を満たす。
まさかの大逆転が…?と解説席も慌ただしくなる。

そして11巡目。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その

テンパった!ついにテンパった!!
しかし逢川は直前、見事にを処理して間に合っている。
残り枚数はが1枚、が2枚。
逢川が切った以外まるまる山にいるじゃないか!
あとはもう、この3枚が佐月の7回のツモの中にいるかどうかだけだ。
まず逢川の元にがやってくる。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その12

逢川は打たない。油断など微塵もない。
残るは2枚、残るは4巡。
どうなる?どうなる?どうなる?
全員が固唾を飲んで勝負の行く末を見守る。そして、決着の時は訪れた。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その13

佐月の手元に引き寄せられた
逢川はどんな気持ちでそれを見届けただろうか?
この15回戦、逢川は完璧に打っていた。
東1局1本場の力強い押し、そしてリードしてからの大胆かつ繊細な打ち回しにより、この圧倒的に有利な状況のオーラスに持ち込んだ。

2連覇はフロックじゃない、そう感じさせるには十分な内容だったと思う。
しかしオーラスに訪れた、逢川にとっての悲劇。
それでも笑顔で拍手を送ることができる逢川には尊敬の念しかない。

第19期女流雀王決定戦3日目15回戦その14

逢川なくして、この熱戦は生まれなかったのは間違いない。
今日は悔しくて眠れないだろうが、この経験をバネにしてさらに強くなることだろう。
逢川の来年以降の更なる活躍が楽しみだ。

一方、奇跡のような大逆転を成し遂げた佐月。
優勝インタビューで「途中、負けを受け入れる準備をしていた」と語っていた。
それほど逢川のプレッシャーが凄かったのだろう。
最後に役満ができたのは運だが、ここまでの道のりは決して運ではない。
決定戦全15半荘中、7トップ6ラスという脅威のトップラス麻雀が勝負し続けてきたことを証明している。
優勝だけを狙い攻め続けたその姿を見ると、誰も最後の四暗刻だけで優勝したとは思わないだろう。
協会を代表する選手として、これからも内外問わず活躍してくれるだろうと確信できる内容だった。

見事第19期女流雀王に輝いたのは、佐月麻理子プロ!おめでとう!!


第19期女流雀王決定戦15回戦終了時スコア

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