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順位
名前
ポイント
1回戦
2回戦
3回戦
4回戦
5回戦
6回戦
7回戦
8回戦
9回戦
10回戦
1
豊後 葵
99.1
-21.5
58.1
-54.9
-29.4
56.3
55.5
57.5
22.7
3.1
-48.3
2
大崎 初音
27.1
-44.0
-47.8
12.2
19.2
9.3
4.6
3.9
63.2
-49.5
56.0
3
冨本 智美
-3.7
59.1
-24.8
61.0
-52.7
-43.7
-19.8
-41.8
-19.0
69.9
8.1
4
福山 理子
-123.5
6.4
14.5
-18.3
62.9
-21.9
-40.3
-19.6
-66.9
-23.5
-16.8

|1・2日目観戦記|最終日観戦記

≪女流雀王決定戦1・2日目観戦記≫

第13期女流雀王決定戦に駒を進めたのは以下の3人。
決定戦への切符を争うリーグ戦にもドラマはあった。

開幕から役満を含む連勝続きで、決勝当確かと思われていた水崎がまさかの失速。
最終節は混戦となったが、最後の切符をつかんだのは福山 理子。この中では一番競技歴が長い。
協会に入る前から彼女を知っているが、彼女の麻雀は競技としてというよりも勝負事としてとても強い。
麻雀は手牌が伏せられているため、押し引きの要素が非常に重要だが福山はその感覚が抜群に優れている。
女流Aリーグから一度も降級したことがないというのもうなずける。実際、彼女に苦手意識を持っている人は多くいるだろう。
台風の目となれるか?

2つ目の椅子をゲットしたのは豊後 葵。
彼女は幾度となく決勝の舞台に立ち、幾度となく悔し涙を流してきた。
いつも明るく周りを和ませ、決勝に残ると「とれる気しかしない」なんて強気なことばかり言う豊後だが、
たぶんこの中で一番怖がりで、気が弱いのを私は知っている。
その弱点(?)さえ克服できれば、女王になる資格は十分にある。

一位通過したのは最近安定した実力を見せる第11期期女流雀王・冨本 智美。
各研究会にも積極的に参加し、努力を重ねてきた。
彼女のアガりに対するストイックな姿勢は今回の決勝メンバーの中でも随一である。女王奪還なるか?

そしてその3人を迎え撃つのは現女流雀王の大崎 初音。
どんな時でも焦らず、じっくりと手を育つだけ育てる女流屈指の手役派。
そのため、全体的にゆっくりとした雀風で、致命傷を嫌うところがあるが、
今回は「勝負所を先延ばしにしない」と宣言しているだけあって気合い十分。
大崎の強気の攻めを楽しみにしたい。

★1回戦★(福山-豊後-冨本-大崎)

今年の女王を決める戦いがスタートした。
最初のアガりは東1局1本場。
親の福山からリーチがかかっている中、西家の冨本が
 ポン ポン ドラ
手の中に安全牌はない。いつもは静かに模打を繰り返す冨本が気合いの表れなのか強打していたのが印象的だった。
ツモで2000・4000。頭一つ抜け出した。

東2局 福山のリーチに手詰まりになった豊後が放銃。
ピンフのみだったが、裏ドラが2枚乗り満貫。

南1局2本場
 ドラ
豊後が12巡目のこのリーチをツモって3000・6000。失点を取り返した。

結果、トップから冨本、福山、豊後、大崎の順で終了。
ただ、1回戦の着順というのはその後の戦い方のスタンスを決める指針のようなもので、まだそれほどみんな意識しているわけではないだろう。

★2回戦★(大崎-豊後-福山-冨本)

東2局
親の豊後の配牌とツモがよい。
ドラ
と引き込み4巡目にカンの白のみをテンパイするが、ソーズのくっつきを狙いと払っていく。
さらにツモで、

のテンパイをするもダマテン。直後に冨本から出たアタリ牌であるをスルー。
ドラ表示牌のなのでポンして打とホンイツへの渡りを打つ選択肢もありそうだったが、ソーズの好形を生かしてリーチをしたいのか。
だがそれも違った。8巡目にツモで今度は-のリャンメンのテンパイをするが、そこでもテンパイを崩す打
つまりメンホン一直線。ハイリスク、ハイリターンの道を選択したのだ。

「魅せることも意識したい」と言っていた、いつもニコニコしているのとは全く違う豊後の真剣な表情が頭に浮かんだ。
しかし、そこから1枚もソーズを引けず、福山からリーチが入る。
でもそんなリスクも覚悟の上での見逃しだった。
自分の選択に後悔はしたくない!とばかりに危険牌も切りとばし、最後のツモでようやくを引き、テンパイを入れて流局。

東2局1本場
9巡目、北家の大崎が
 ドラ
をテンパイするが、ダマテン。役はないしドラもない。三暗刻の手替わりもマンズのホンイツへの渡りもある。
先行リーチにはの暗刻もあって受けやすい。教科書のようなダマテンだ。
だが同巡、親の豊後が追いつく。豊後は字牌の切り出しが遅く、手牌をなるべくスリムに構えて打つのが基本フォームなのだが、
この局は好形の手牌に後押しされるように、目いっぱい素直に打っていた。

を引いて切りリーチ。ドラがなのでは先切りしたくなるような牌だが、ぶくぶくに持っていたおかげで入ったテンパイ。
たとえ大崎が先行リーチをかけていても豊後は追っかけただろうと思う。豊後がリーチ一発目にツモってきたのはだった。
そう、大崎のアガれないアガり牌。
大崎はオリ、豊後は高めのをツモってうれしい4000オール。(裏ドラ)

東4局 12巡目、大崎が
 ドラ
に三色にならない安めのを引いてテンパイ。ドラは1枚も見えていない。大崎は冷静にダマテン。
豊後からが出るも当たれず。リーチをかけていたら豊後がを打ったかどうかはわからないが、
実はこの時、ドラのは豊後に暗刻だった。
同巡、福山から

さらに冨本からも

のリーチが入る。
そして一発目に福山の当たり牌であるを持ってくる大崎。
先行リーチをしていたら一発がついて8000点の放銃となっていた。ぐっとこらえてを抜く。
すぐに冨本がをつかみ、福山が3900点のアガり。今度はダマテンが大正解だったわけだ。
そう、結果として正解は存在する。でも選択する時点ではそれは誰にもわからない。頼れるのは自分の読みと感覚だけなのだ。
そしてこの後も大崎は自分の読みと感覚を信じた打牌をし続けた。

★3回戦★(冨本-豊後-福山-大崎)

東3局
冨本にすごい手が入る。2巡目に
 ドラ
の三色出来上がりのくっつきイーシャンテン。
3巡目にドラのを引いて文句なしのテンパイ。
次巡あっさりツモで2000・4000。
この後、東4局に1000・2000をアガると、繊細なゲーム回しでそのまま逃げ切り、この半荘のトップ。
トータルでもトップ目に立つ。冨本は先行して点棒を持たせると本当にそつがない。

★4回戦★(豊後-大崎-福山-冨本) 

現女流雀王の大崎。2連続ラススタートで今日は苦しい展開が続いている。
東2局に福山
 ドラ
からを切ってドラシャンポンリーチが入る。最後の巡目にテンパイしたい親の豊後が

からをチーして打とすると、ベタオリしている大崎からノータイムで「ポン」の声。
今の鳴きでハイテイが福山に回るのを阻止した鳴きだった。
麻雀でツイている、ツイていないを言い出したらきりがないとは思うが、今日の大崎はツイていないように見える。
ただ、そんな時でもでやれることは全てやる、大崎はチャンスが来るのをただ待つだけではなく、いつも何かやれることはないか探しているのだ。

★5回戦★(豊後-冨本-福山-大崎)

「あの仕掛け、いつもは私できなくて」とは対局後の豊後の言葉。ここまでマイナス47.7。

今までの決定戦では初日にいつもマイナススタート。その後、のびのび打てずに苦しんできた。
今年こそは…!ここでトップをとればプラスで終われる。なんでもする、トップを取りたい。
今までと違う2日目を迎えたい。そんな彼女の心の声が聞こえてきそうな東パツの豊後の仕掛け。
 ドラ
から5巡目にポン。すぐにもポン。ごく普通に見えるが、普段の豊後は確かにしないような鳴きだ。
 ポン ポン ドラ
すぐに冨本からロンで12000点。

続く東1局1本場
今度は大崎の手がいい。4巡目にしてこの形。
 ドラ
ホンイツにするには1メンツ出来上がっているので、をポンしてを落としていくのかと思っていると、なんと5巡目のをポン。
大崎は先ほどの豊後と張るほどの門前派。ここからポンするのか…?びっくりして見ているとノータイムで打
なるほどここから1メンツ落としてホンイツへ移行するらしい。大崎がからポンするというのはこういうことなんだ。
途中豊後からメンタンピンのリーチを受けるも知らん顔で無スジを押し、もポンして
 ポン ポン ドラ
に仕上げ、ツモ。3000・6000。 

南3局 親・福山(持ち点:▲100点)
配牌からドラがトイツで今度こそはアガりたい福山。をポンして6巡目にこのイーシャンテン。
 ポン ドラ
ここに上家の冨本からが出るがスルー。5800点じゃ不服なのか?しかし、次のツモはなんとで、親満テンパイ。
すぐに好形のイーシャンテンだった大崎からでロン、12000点。
初トップが狙えそうだった大崎には痛い放銃となってしまったが、
ここは「点数がないからこそ満貫まで見える手に自ら蓋をしたくなかった」という福山の度胸に拍手を送りたい。

南4局
豊後36300、大崎(親)29300、冨本22500、福山11900
7巡目、冨本からリーチが入るが、そこへ福山もテンパイを入れる。
 ドラ
リーチの捨て牌は


実際は
 ドラ
の一気通貫のペン待ちだがマンズは打ちにくい。長考の末、を切ってリーチ。
結果、リーチ者の冨本からで出アガり3着で終わった。
もし西単騎でリーチしていれば一発でをツモっていたので、2着まで浮上していたが、それは仕方ないだろう。
マイナス100からここまで復活したのは上出来だ。だが対局終了後、いつもあまり感情を表に出さない福山が「悔しい」と言ってきたのだ。
前述したように福山の勝負勘はとても鋭い。極端に言えば、押し引きだけで麻雀を打っているようなものだ。
それが福山の言葉を借りれば「アタシっぽい」ということになるのか。
「いつもの自分で打てなかった。絶対ここは単騎だって思ったのに。みんなが上手だからひよってしまった」と。

福山だけではなかった。みんな対局が終わると口々に「あそこはあれでよかったんでしょうか」と聞いてきた。
でも、結果としての正解は存在するけれど、絶対的な正解なんてない。
自分で信じたことをやり続けることで、それを正解にしていくしかないのだ。
麻雀ってなんてやっかいなゲームなんだろう。でもだからいっぱい悩んで、考えて、磨くしかないんだ。
そして彼女たちはみんなもうそれぞれ自分の麻雀をしっかり持ってる。
そのぶつかり合いを明日もまた見たい。すごく楽しみだ。

 

★6回戦★(福山-大崎-豊後-冨本)

東3局
冨本がからポンしてソーズのホンイツ仕掛けの中、豊後にも行きたい手が入っていた。
 ドラ
にツモで、ここからポンされているではなくション牌のから切り出していく。
字牌の絞りが厳しい豊後にしてはめずらしい。
この局は行くぞ!ということなのだ。順調にと引き入れリーチ!
ツモで裏ドラ2枚の6000オール。もらった点棒以上の自信あふれる豊後の顔。
「大丈夫、私、戦える!」

南4局2本場 豊後38700、冨本26400、福山22900、大崎12000
大崎は満貫ツモもハネ満出アガりでも着順アップが望めない厳しい点棒状況。
仕方なくそのまま終わらせにいくしかないか―――。
しかし7巡目に
 ドラ
と悩ましいテンパイが入る。改めて考えてみるとハネ満ツモなら2着になれるのだ。

突如目の前にぶらさがったほんのわずかのハネ満ツモのタネ。
さあ、何を切る?これはを切る人が多いのではないだろうか?
もちろん三色の手替わりをしたらリーチをかける。だが、大崎が切ったのは
三色にするならアガりやすい789にしたい。またはドラのが重なっての-待ちのピンフもツモって裏ドラが乗ればハネ満だ。

「ハネマンツモの可能性を残す」という前提で考えるとこのという選択が一番しっくりくるような気がする。
ただ、この大舞台で点数的にも追い込まれている状況下で、
こんなに落ち着いて「じゃあもう一回ツモに聞いてみましょ」という打牌ができる者がどれくらいいるのだろうか。

次巡、ツモで切りリーチ。
 ツモ ドラ 裏ドラ
の3000・6000。を切っていたらアガれていないハネ満ツモで見事に2着まで浮上した。

★7回戦★(豊後-冨本-大崎-福山)

東1局2本場
14巡目に冨本が
 ドラ
の一気通貫のリーチ。それを受けた大崎も次巡 
 ドラ
のハネ満確定の追っかけリーチ。親の豊後は
 ドラ
にツモで打。三色のイーシャンテンがアタマを振り替えてドラドラのイーシャンテンに。
結局流局となったが、各々の手役のぶつかり合い、意地の見せ合いとなったとなった、見応えのある局だった。

東4局
8巡目の豊後の手牌が難しい。
 ドラ
とりあえず打。さらにツモで打。だが、そこからなかなかいい手替わり牌を引かない。
みなさんもこんな牌姿の経験はあるのではないだろうか。すぐそこに三色がぶらさがっているので即リーチはもったいない気がする。
でもこうしてダマっている間に他家は着々と手を進めているようだ。1牌ツモってくるたびに「この単騎もけっこういいんじゃないか?」と考える。
ジリジリとこの待っている時間がつらいのだ。
一発・裏ドラありの協会ルールでは、リーチが強いので、途中ノベタンでのリーチの選択肢もあったと思う。
だが、豊後は待った。決める手は決める!という強い意志で。そしてを引き入れ高め三色のリーチ。
をツモって、裏ドラで3000・6000。
この時豊後はこの半荘トップ目、トータルでもトップ目。
トップに立ってからさらに突き放すこの姿勢は他の3人にはどう映っていたのだろう。

南2局に大崎がハネ満をツモアガリ、オーラスを迎えた各家の点数はこう。
豊後37500、大崎23900、福山20400、冨本18200
トップ目の豊後とはだいぶ離れてしまった。ハネ満ツモか満貫直撃でしかトップはまくれない。
その北家の大崎が2巡目からをポン。
 ポン ドラ
から打、ピンズに染めに行く。3巡目にもポンして打。さらにもポンできたが残ったのはこの形。
 ポン ポン ポン ドラ
2着争いで3者が競っている状況で、思い切った選択をしたものだが、ここで普段のイメージがものをいう。
大崎がここまでするのだ。よっぽどの手が入っているのだろう、と冨本も、さらに絶対連チャンしたいであろう福山までおろしてしまったのだ。
全員ノーテンで大崎は2着を死守。

★8回戦★(冨本-大崎-福山-豊後)

東場は豊後と大崎が大物手をアガり、南1局を迎えた時点で冨本18900、大崎30600、福山2000、豊後47500
ここへ大崎から
 ドラ
切りの即リーチがかかる。
親番の冨本は何としてもテンパイしたいが、冷静にまわり、16巡目にやっとこの形。
 ドラ
はワンチャンス、切りリーチにはわりと少ないパターンでもある。は宣言牌のスジでちょっと打ちにくいがやはりワンチャンス。
どちらを切るか?と見ていたが、冨本が切ったのはどちらでもない現物の
この局面でも自分の読みを信じているのだ。落ち着いている。結局、安牌に困った豊後がで放銃。
リーチのみで値段は安かったが、冨本はほっとしたのではないか。

南3局にも大崎がホンイツ仕掛けの満貫をアガり、豊後をまくって微差ながらトップ目に立つ。
そして迎えたオーラス。持ち点は豊後43200、大崎43500、冨本18900、福山▲5600
冨本は満貫ツモでも順位が変わらないので早々に仕掛けていく。
 チー ポン ドラ
もちろん大崎からだけは見逃す。
豊後以外の3人の「どうかこのままで!」という想いを背負ってツモ。
豊後にトップを取らせない、大きなアガりとなった。

★9回戦★(大崎-福山-豊後-冨本)

東3局 5巡目に冨本からリーチが入る。

それを受けた親の豊後の手牌がこちら。
 ドラ
なんと国士無双のイーシャンテン。
早いリーチに少しくらい押したくなってもおかしくないが、一発目に無スジのをツモり、
さらにを持ってくるとノータイムで現物のを抜いてオリ。

目的は役満をアガることじゃない。半荘15回で一番になることなんだ。そのために必要なら押すし、不要なら止める。当たり前だ。
でも決定戦の場で当たり前のことを当たり前のようにやる、それがどんなに難しいか私はよく知っている。
今日の豊後はなんだかとてもカッコいい。

東4局
親の冨本が2巡目からをポン。すぐにもポン。
捨て牌は
最終手出しがである。手のうちは
 ポン ポン ポン ドラ
なのにを先切りして途中でツモってきたを最後まで引っぱり、ピンズのホンイツにみせようとしたのだ。
それが功を奏したのか、ほどなく大崎からでロン。7700点。
どこで待つのがアガりやすいか、どうすればアガりやすいか、冨本は常にそれを考えて打っている。
華やかさはないが、切れ味鋭い麻雀―――。そんな彼女の巧みさが見えた局だった。
 
南2局
前局、ドラ3の勝負手をアガれなかった福山。この半荘はまだあまりいいところがない。この親番でふんばれるか?
大崎が
 ドラ
の三色リーチ。

福山は
 ドラ
と好形のイーシャンテンだが、当たり牌のを持ってきてピタリとやめてしまう。
これはすごい。この半荘は3着目、トータルではラス目。ここで行かなかったらいつ行くの?という言い訳を福山は許さないのだ。
「アタシが行けないと思ったら行かない」。なんだ、今日は「アタシらしく」打てているじゃないか。
―――流局。

南3局
親の豊後が7巡目のオタ風のからポン。メンゼン派の豊後がしかもトータルトップ目で仕掛けたのだ。
実は9巡目にも引き入れてこの形。
 ポン ドラ
なんと今度は小四喜のイーシャンテンである。今回の決定戦初の役満が出るか?と実況席は色めき立ったが、
残念なことにこの時点ですでには福山とは冨本と持ち持ち。小四喜のアガりはない。
結果はそのを持っていた冨本が
 ポン ドラ
からをツモって3000・6000のアガりをものにした。

これがきいて冨本がこれまでの負債をほぼ完済する大きなトップ。

★10回戦★(冨本-豊後-大崎-福山)

東3局 親番の大崎の手。
 ドラ
一気通貫含みのイーシャンテンである。そこへ11巡目にツモ。何を切るのがいいのだろうか。あっさりツモ切ってしまう人もいるだろう。
という選択もある。だが大崎が選んだのは
直前にが2枚切られたこともありソーズの部分は一気通貫に決めて、ドラの引きにも備えようというバランスのいい打牌だ。
結局先にを入れての
 ドラ
でリーチ、追いかけリーチの福山からハイテイでロンアガりとなった。
今回はをツモ切っていても同じ最終形になっていたが、「最近なんだか勝てないなー」という人はこういう柔軟さをぜひ参考にしてほしい。

東3局1本場 ドラ
7巡目に福山から
 ドラ
のリーチが入る。
これに対して冨本はおとなしくオリていた。だが11巡目に状況が変わる。豊後から追っかけリーチがかかったのだ。
豊後の捨て牌は


豊後にだけはアガらせない!先行リーチをしている福山がつかんでしまう前に福山に差し込まなくては!
冨本は、豊後の現物で福山に危険牌を選んで
 ドラ
ここからと抜いていく。
に福山から「ロン」の声がかかった。満貫の放銃は痛いが、豊後にアガらせないためには仕方がない。
だが身を削った甲斐はあった。この最終戦、豊後にラスを押し付け、いい並びで終わることができたのだ。

全15回戦のうち3分の2が終わった。この2日間、4人は本当にいい戦いを見せてくれた。

私は今回、初めて観戦記というものを書いた。
拙い文章でうまく伝えられないのが申し訳ないのだが、本当にいい戦いだったのだ。

最終日、誰が勝っても「女流雀王」の名にふさわしい、と素直にそう思う。
私は今、今年は誰が勝つか、ということよりこの戦いの続きをまた見られるのかということにわくわくしている。

(文・崎見 百合)

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