トップページ
日本プロ麻雀協会について
日本プロ麻雀協会 競技規定
タイトル戦/公式戦情報
チャンピオンロード
関西チャンピオンロード
過去の観戦記
協会スケジュール
対局会場 案内
協会員名簿

や・ら・わ
日本プロ麻雀協会 プロテスト
協会チャンネル
ゲスト/メディア情報
協会員ブログ
日本プロ麻雀協会 麻雀教室
お問い合わせ
ゲスト/麻雀教室 の依頼
日本プロ麻雀協会公式HP プライバシーポリシーお問い合わせよくあるご質問リンクサイトマップ

順位
名前
TOTAL
1回戦
2回戦
3回戦
4回戦
5回戦
6回戦
7回戦
8回戦
9回戦
10回戦
1
吉田 基成
90.5
64.3
0.8
5.9
12.2
65.4
-25.5
78.4
-23.3
-43.3
-44.4
2
斎藤 俊
11.2
3.9
-42.0
-23.5
56.2
-22.8
16.0
30.3
-46.5
58.6
-19.0
3
木原 浩一
4.7
-44.7
-19.4
-47.2
-20.4
7.1
89.8
-33.4
61.5
5.5
5.9
4
渋川 難波
-107.4
-23.5
60.6
63.8
-48.0
-49.7
-80.3
-75.3
8.3
-20.8
57.5

【1・2日目観戦記】

3日目観戦記

この日、東京は20年に1度という大雪に見舞われた。
外は雪が降りしきり、あたり一面が白く染まっていく。
人影はなく、静かな銀世界が広がる。
都会の喧騒が雪景色へと変わる中、ここ神楽坂「ばかんす」にて第12期雀竜位決定戦が始まろうとしていた。

第12期雀竜位決定戦に臨むのは以下の4名。

まずは第6期雀竜位・吉田 基成。
これまでに第3回オータムチャレンジカップ優勝など実績は十分。
今期はA級を首位で通過し、5年ぶりの決定戦進出となった。
トップ取り麻雀からラス回避麻雀に雀風を変え、進化を遂げた吉田。
新しい雀風で2度目の栄冠となることができるであろうか。

続いてA級予選2位通過・斎藤 俊。
雀竜位と言えば、小倉孝が成し得た偉業…協会に入った新人の誰もが夢見ること。
そう、彼は今期一番下のC級予選から勝ち上がってこの決定戦の舞台にまできたのだ。
東風戦で磨いた思い切りのよさとメンタルの強さが彼の持ち味。
果たして小倉孝が成し得た偉業を再び達成することができるのか。
今回の決定戦の台風の目、斎藤俊がどのような戦いを見せるのか注目しよう。

そして、A級予選3位通過・木原 浩一。
彼の説明はもはや必要ないであろう。
3期連続の雀竜位決定戦進出と大舞台での経験値は今回のメンツで一番。
今期は第8期最高位戦Classicを優勝し、名実ともに協会のエースに。
今期2冠目の「当選」を引き当てることができるであろうか。
気負いなくいつも通りの麻雀で挑む。

その3者を迎え撃つのが現雀竜位・渋川 難波である。
昨年、初となるビックタイトル雀竜位を獲得。
今期も様々な対局で好成績を収め、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。
人気、実力ともに文句なしの麻雀界に君臨する「魔神」である。
果たしてこの決定戦、「魔神」はどのような戦いを見せてくれるのか。

静かに第12期雀竜位戦が幕を開けた。

 

★1回戦★(吉田→渋川→斎藤→木原)

東1局
親吉田の配牌がいい。
吉田(東家)
 ドラ

予想通り、親吉田が高めイーペーコーのピンフリーチ。
 ドラ

この親のリーチに歯向かえる者はおらす、1人テンパイで流局。
このテンパイから吉田が積み棒を重ねていく。

東1局1本場
吉田(東家)
 リーチツモ ドラ 裏ドラ
2600は2700オール

東1局2本場
吉田(東家)
 ロン ドラ 裏ドラ
2000は2600を木原から。

東1局4本場
しかし、それに待ったをかけたのが斎藤。早くも1巡目でターツ選択。
斎藤(西家)
 ツモ ドラ
ここで斎藤打とし、次巡ツモで即リーとでる。
結果はツモの500・1000の4本場900・1400。
打点はないが、吉田の親を流す大きな意味のあるアガリ。

その後、吉田の完璧な運びで局は進み。

南3局1本場
だが、すぐさま反撃の態勢をとったのは現雀竜位様。
9巡目にドラを暗刻にし渾身のリーチ。
渋川(北家)
 ドラ
3巡後にさらにドラを引き入れ、暗カン。
 暗カン ドラ

誰もが恐怖したその刹那、静かにツモの声を発したのは吉田であった。
吉田(西家)
 ツモ ドラ
三面張をダマにし、渋川の大物手を一蹴。
実は吉田、渋川がドラのをカンする1巡前にテンパイを入れていた。
この決定戦ここまでも吉田はダマテンをうまく使って、局を進めていた。
そしてこのあとも吉田のダマテンを多くみることとなる。

そして、オーラスを迎え各者の点数は以下の通り。
南4局1本場
木原(東家)21800
吉田(南家)44300
渋川(西家)10000
斎藤(北家)23900

木原が親でアガリ、連荘するのみ。
吉田は自分でいける時以外はいかないだろうが、早く一息つきたいところ。
斎藤はトップを目指すよりも2着キープか。
そして、何としてもラスを回避したいのが渋川、その差は11800の満貫ツモ条件。

斎藤がのポンテンをとる。
斎藤(北家)
 ポン ドラ

斎藤に自由にやらせてはいけないと、ノミ手ながらも親の木原がリーチ。
木原(東家)
 ドラ
一方の渋川は、リーチ棒が出たことにより、5200直撃でも条件が満たされることとなった。
その渋川、と木原に無スジを2連打で追っかけリーチ。
ただし、渋川の手牌は一発、もしくは裏1条件と厳しい。
渋川(西家)
 ドラ

ところが、無情にも木原が一発で掴み、渋川裏ドラなしでも条件を満たす、望外の直撃。
渋川(西家)
 ロン(一発) ドラ 裏ドラ

ここで、1回戦が終了。
吉田の局回しの巧さが際立つ1戦となった。
斎藤は2着でまずまずの出来といったところ。
オーラスのラス回避がうまくはまった渋川と、ラスを押しつけられた木原、両者の関係性が今後の戦いの見どころのひとつである。

吉田+64.3 斎藤+3.9 渋川▲23.5 木原▲44.7

 

★2回戦★(木原→渋川→斎藤→吉田)

1回戦目は2時間にも及ぶ長い戦いであったが、この2回戦目は8局で終了となる。
東1局
まずは斎藤が先制リーチ。
斎藤(西家)
 ドラ
渋川がうまく回しドラヘッドの追っかけリーチで斎藤のを捉える。
渋川(南家)
 ロン ドラ 裏ドラ
斎藤のこの手、待ちであるが、リーチの時点でが2枚、が1枚飛んでいる。
配牌からを抱えた吉田に止められては、勝てるはずもなく、手痛い満貫の振り込み。
ここまで健闘していた斎藤だが、この局は斎藤の脆さがでたと言わざるを得ない。
リーチをしないことによって、他家の進行を止められなくはなるが、静かにしておけば吉田からがこぼれたのではないだろうか。
テンパイをとることは否定しないが、斎藤が選択した待ちなら、ダマで局を流すのもありである。
リーチを受けたら、危険牌を持ってくるまでの数巡だけを期待し、危険牌を引いたら素直にオリに回ればいい。
それが嫌で先制リーチといきたいのであれば、ペンリーチのほうがまだましだ。
自分の目からが3枚、が4枚見えているのだから、残り1枚のよりはよっぽどいい待ちに思える。
きっと吉田ならダマにしていたのではないだろうか。
ただ、これが良くも悪くも斎藤の持ち味なのである。
残り1枚であろうが関係なくリーチといけるのは、彼のメンタルが成せる業であり、このスタイルでここまで勝ち上がってきたのだ。

東3局
木原がホンイツに向かってしかけていく。5巡目にをチーしてこの形。
木原(西家)
 チー ドラ

次巡、吉田がを切って、牌を横に曲げる。
吉田(南家)
 ドラ

リーチを受けた木原、を重ね、イーシャンテンとなる。

そこに4枚目のを引きイーシャンテンとなっていた親の斎藤を引きリーチ宣言。
斎藤(東家)
 ドラ
木原、一歩も引く気配見せず、親に無スジのをツモ切り。
渋川は出来メンツから安牌のを切り、完全撤退。
「横移動してくれ」と渋川の声が聴こえてくるようだ。

そのタイミングでが吉田から放たれる。
木原迷わず、をポンして、またもや無スジの切り、テンパイ。
木原(西家)
 ポン チー ドラ
次巡、木原が次の吉田のをロンし5200のアガリとなった。

南場に入っての各者の点棒状況。
木原(東家)38200
渋川(南家)30000
斎藤(西家)4000
吉田(北家)27800

ここで渋川がドラヘッドのリーチをかける。
トップ目の渋川としては木原が親でツモりたいところ。
南1局
渋川(南家)
 ドラ
終局間際にをツモって期待通りの展開。
渋川としては、トップ目を引きずり降ろして自分がトップに立つ大きいアガリ。

その後、渋川が余裕の逃げ切りでトップをものに。
初戦トップの吉田が連対し、トータル首位をキープ。

渋川+60.6 吉田+0.8 木原▲19.4 斎藤▲42.0

(2回戦終了時)
吉田+65.1
渋川+37.1
斎藤▲38.1
木原▲64.1

 

★3回戦★(渋川→斎藤→木原→吉田)

東2局
渋川が7巡目のリーチ。
渋川(北家)
 ドラ
安牌がしかないイーシャンテンの木原を一発で打ち上げる。
裏が乗らなかったのが救いか、3900の放銃。

東3局
その放銃した親の木原に早くもチャンス手が入る。
7巡目でテンパイし、ダマの親マン。
木原(東家)
 ドラ
9巡目にを持ってきた木原、小考後を切ってリーチと打って出る。
筆者はカンのダマ続行がよさそうだと思ったのだが…
変則三面張とは言え、ドラ表にがあるので、枚数は4枚から5枚へと1枚増えただけ。
しかも、ドラがとなれば、は出にくいのではないだろうか。
複数の色で待つことが待ちの強さの一つとも言われているが…
後で木原に聞いたところ、「河にピンズが並んでいるので、に感触があった」とのこと。

結果、流局。
道中カンをツモってしまい、アガリ逃がしの形となる。
そのことを木原が気にしたかどうかは定かではないが、いずれにせよ、この本手を物にできなかったのは痛い。

南場を迎えた段階では木原がトップ目。
渋川(東家)25900
斎藤(南家)14200
木原(西家)35000
吉田(北家)24900

南1局
渋川のリーチを受け、木原追いかける。
木原(西家)
 ドラ 裏ドラ
しかし木原すぐに引きで、3900の支払い。
渋川(東家)
 ロン ドラ 裏ドラ

南2局2本場
ここでは渋川が決め手となる一発ツモの4000オール。
 一発ツモ ドラ 裏ドラ

そして、渋川、斎藤が加点し迎えたオーラス。
吉田(東家)21100
渋川(南家)44400
斎藤(西家)20100
木原(北家)14400

南4局
渋川はトータルトップの吉田に捲くられるようなことがあってはならない。
斎藤としては是が非でも吉田を捲くって2着目に浮上したい。その差は1000点。

斎藤が1巡目からをポンしてしかけていく。
その後、字牌を連打し、ポンで打とし、ホンイツを否定した河で安さをアピール。
それに渋川も呼応し、アシストへと回る。
ただし、斎藤の手牌はバラバラ。
そこにやっとテンパイの斎藤、しかし打点が足りない。
ここでロンしても1000点のアガリで同点2着。
斎藤(西家)
 ポン ポン ドラ
テンパイした斎藤、次巡にを持ってきて、の手出し。
これにはいろいろな意味があった。
まず、が3枚枯れであることから、でのツモ、直撃が期待できないこと。
また、テンパネすることで、どこからでも出ても単独2着となること。
そして、「魔神」がこの手出しをみたら、を打ってくれそうなこと。
そういった意図があったのだ。
この半荘終了後、実際渋川は「次はを抜こうと思っていた」と話していた。

そんな中、この二人の思惑に待ったをかけた人物がいた。
そう、吉田である。
この斎藤の手出しのタイミングでテンパイし、リーチをかけた。
吉田(東家)
 ドラ
このリーチを受け、斎藤の待ちが確実に待ちとは読み切れな以上、素直に親の現物を切ってオリるまで。
当然、斎藤もオロされ、結果、吉田の一人テンパイで連荘。

続く1本場で吉田が1000オールを決め、2着を盤石にし、トップを窺う。
南4局1本場
吉田(東家)
 リーチツモ ドラ 裏ドラ
渋川としては冷や汗をかく展開となったが、最後は流局終了。
その結果、渋川が2連勝となった。

渋川+63.8 吉田+5.9 斎藤▲23.5 木原▲47.2 供託1.0

(3回戦終了時)
渋川+100.9
吉田+71.0
斎藤▲61.6
木原▲111.3
供託1.0

 

★4回戦★(渋川→吉田→木原→斎藤)

結論を先に述べると、斎藤が決定戦初のトップをとった。
特筆すべき1局を記しておく。
東2局1本場
斎藤(西家)
 ポン ポン ツモ

ここで何を切るであろうか。
候補としては3つ。
待ち
待ち
待ち
続いて枚数を考えてみる。
が1枚ずつ捨てられているので、4枚。
は河に出てないので、6枚。
は7枚。
打点を考慮すると、最後の選択肢は却下だろうか。
筆者は打としそうなところである。
枚数に加え、が自分でポンしていることでの使いづらさを考慮。
ただ、斎藤はノータイムでを切った。
結果として、リーチ後の渋川のを捉えてのアガリとなった。
斎藤にこの理由を聞いたところ、「リーチが飛んできそうな、親の現物で待った」とのこと。
斎藤がトップをとれたのは、この局を制したのが大きかったように思う。

斎藤+56.2 吉田+12.2 木原▲20.4 渋川▲48.0

(4回戦終了時)
吉田+83.2
渋川+52.9
斎藤▲5.4
木原▲131.7
供託1.0

 

★5回戦★(渋川→斎藤→木原→吉田)

ここでは、緻密な渋川の一手を紹介する。
南1局
木原の先制リーチに吉田が追っかけリーチで木原からを討ち取るという局なのだが…
木原(西家)
 ドラ

吉田(北家)
 ロン ドラ 裏ドラ

渋川(東家)
 チー ドラ
渋川の手牌が暗刻だが、実は16巡目に一度このをツモ切りし、テンパイを拒否している。
そして、17巡目に再度をツモりテンパイをとったのだ。
その真意は…渋川の一打を解説してみる。

渋川(東家) 16巡目
 ツモ→打 チー ドラ
リーチの一発目なので、は押さない。
残り1枚のは山に生きているか、オリている斎藤が持っている可能性が高い。
ここで、を切れば、斎藤が合わせ打つ可能性が高い。
そして、それを鳴けば、勝負するのはだけで済み、さらなる危険牌をツモらずにテンパイを維持することができる。
つまり、一発目に無理に行かずとも再度テンパイする可能性が高く、その時に初めてを勝負すればいい。
さすが、雀竜位渋川といったところだ。
凡人が見たら、とりあえずでオリた。
そして、ラッキーにも再度を引き戻してテンパイできた。
思い直してを勝負しよう。
といったところか。

渋川の技ありも吉田のアガリにより、効果なし。
この半荘は吉田がトップで締め括りとなった。

吉田+65.4 木原+7.1 斎藤▲22.8 渋川▲49.7

(5回戦終了時)
吉田+148.6
渋川+3.2
斎藤▲28.2
木原▲124.6
供託1.0

ここで1日目が終了。
吉田の強さが際立つ。
冒頭の紹介で述べたように進化した吉田が見られた。
無理にトップを狙いにいかず、2着よしという構えで、ラスを回避し、着順をキープする。
その結果が全連対につながっているのである。
明日以降もこの調子なら、吉田を引き摺り下ろすのは難しいであろう。

3回戦終了時点でトータルトップにたった渋川。
4回戦、5回戦の連続ラスは想定外であっただろう。
挑戦者から防衛側にまわるということは、3者からマークを受けるということを意味する。
昨年とは違った状況だが、これを乗り越えてこそ真の王者。
ただ、「魔神」にとって、このポイント差はまだまだ射程圏内といったところか。

初の決定戦となった斎藤。
メンタルの強さが持ち味だけあって大舞台でも普段と変わらぬ姿勢を貫いた。
ただ、4戦目にして決定戦初トップをとったときには、安堵の表情を覗かせた。
さすがに、気負うものがあったのであろう。
初めての決定戦初日としては、まずまずと評したいが…

そして、誰よりも淡々と打っていたのが木原である。
決定戦というと気負いがちだが、彼にとってはこれも普段の麻雀と変わらないのであろう。
よい抽選を受けるために最善を尽くす…
ただし、この日の抽選はことごとく「はずれ」であった。
今日の木原には何か足りないものを感じた。
その答えは明日わかるのだが…

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

2日目
会場に着くと吉田と斎藤が到着していた。

そして、現雀竜位・渋川が到着。

最後に木原が会場に入ってくる。
そこには見慣れた木原がいた。
そう、今日はトレードマークを身に付けているのだ。
昨日は、何か足りないと表現したのだが、足りなかったものはそれである。
願掛けのような不確かなことを語るつもりはないが、「フォーム」は重要である、と思う
それが、「衣装」なのか「儀式」なのか、それは人それぞれであろう。
いずれにせよ、今日の木原はいつもの木原なのである。
今日はよい抽選を受けられるのであろうか。

 

★6回戦★(吉田→渋川→斎藤→木原)

2日目の初戦、1日目とは打って変わって、木原が受ける抽選の結果に「アタリ」が多くなる。
決定打となったのは、オーラスの親番。
南4局
木原(親)
 ロン ドラ
ヤミテンに構えていた木原が渋川から高めのをロン。
そして、木原が今期の雀竜位決定戦、初のトップ。
逆に渋川は箱下のラスで一気にポイントがマイナスになり、トータル最下位に沈められた。

木原+89.8 斎藤+16.0 吉田▲25.5 渋川▲80.3

(6回戦終了時)
吉田+123.1
斎藤▲12.2
木原▲34.8
渋川▲77.1
供託1.0

 

★7回戦★(吉田→木原→斎藤→渋川)

吉田が東1局で6本場まで積み、東2局時にはすでに55500のトップ目となる。
続いて東2局は木原の4000オールが炸裂。
今日の木原は本手が決まる。
東2局
木原(東家)
 リーチツモ ドラ 裏ドラ
現雀竜位渋川にさらなる追い打ちがかかる。
斎藤とのリーチ合戦に敗れ、6回戦に続き箱下となってしまう。
東2局1本場
斎藤(南家)
  ロン アンカン ドラ 裏ドラ

東3局3本場
斎藤が先制リーチ。
それを受けた吉田、待ちを合わせて追っかけリーチ。
しかし、斎藤がすぐにツモって4,000オール。
斎藤(東家)
 リーチツモ ドラ 裏ドラ
吉田(西家)

吉田と斎藤の2者のマッチレースで迎えたオーラス。
渋川(東家)▲14300
吉田(南家)55400
木原(西家)6600
斎藤(北家)52300
3者としては何としても吉田のトップは阻止したいところだが、果たして。

結果は吉田が斎藤からアガって終局。
南4局
吉田(南家)
 ロン ポン チー ドラ

決定戦約半分が終わって、吉田がほぼ一人浮き状態。
そろそろ並びを意識した戦いが必要となってくるところだ。

吉田+78.4 斎藤+30.3 木原▲33.4 渋川▲75.3

(7回戦終了時)
吉田+201.5
斎藤+18.1
木原▲68.2
渋川▲152.4

 

★8回戦★(吉田→斎藤→木原→渋川)

ここまで慎重に打ってきた吉田らしからぬ一打が出た。
オーラスを迎え以下の点棒状況。
渋川(東家)10300
吉田(南家)34700
斎藤(西家)15100
木原(北家)39900

オーラスの親番の渋川、ここを落としたら厳しいか…
そんな中、渋川が乾坤一擲のリーチを入れる。
南4局
渋川(東家)
 ドラ
それを受けた吉田、をチーして切りで放銃。
吉田(南家)
 チー ドラ

リーチ棒が出てツモればトップとなるテンパイだけに、仕方ないとも言える。
渋川には起死回生の、そして吉田には痛恨の18000となった。
結果、木原がトップで渋川が2着。
ラスにこそならなかったものの吉田にとっては決定戦2度目のマイナス。

木原+61.5 渋川+8.3 吉田▲23.3 斎藤▲46.5

(8回戦終了時)
吉田+178.2
木原▲6.7
斎藤▲28.4
渋川▲144.1
供託1.0

 

★9回戦★(木原→吉田→渋川→斎藤)

南4局
2着目の吉田、6巡目に早くもテンパイ。
吉田(西家)
 ドラ
トップ目の斉藤とは13900点差。
大人しくダマテンで2着確保を狙うが、10巡目にラス目の渋川からリーチ。
渋川(北家)
 ドラ
三色崩れで、ツモか直撃でも一発か裏がないと2着にはなれない。
リーチを受けた吉田は、以下の手牌。
吉田(西家)
 ツモ ドラ
渋川の捨牌の萬子は宣言牌ののみ。
ここは切りと勝負にいく。
決着のつかないまま、14巡目にラス目の木原からもリーチ。
吉田(西家)
 ツモ ドラ
2軒リーチ共通の安全牌はしかない。
吉田の決断はツモ切り。
木原(南家)
 ロン(一発) ドラ 裏ドラ

渋川の手が条件付きだっただけにもったいない放銃に見えるが、
打っている吉田にはもちろんわからない。
結果的に三者の思惑通りに吉田がラスとなった。

斎藤+58.6 木原+5.5 渋川▲20.8 吉田▲43.3

(9回戦終了時)
吉田+134.9
斎藤+30.2
木原▲1.2
渋川▲164.9
供託1.0

 

★10回戦★(木原→渋川→吉田→斎藤)

9回戦に続き、吉田にラスを押し付け、トータルスコアとは逆の並びで終了。

渋川+57.5 木原+5.9 斎藤▲19.0 吉田▲44.4

(10回戦終了時)
吉田+90.5
斎藤+11.2
木原+4.7
渋川▲107.4
供託1.0

 

ここで2日目終了。
吉田が依然としてトータルトップである。
しかし、ラスを回避し続けてきた吉田が9戦目で初ラス。
続く10戦目もラスを引かされて連続ラスに。
集中力が切れたか、若干バランスが崩れたようにみえたが…
最終日までに再度調整する時間は十分にある。
吉田がバランスを取り戻し、初日のような運びを見せたら逃げ切ることは容易であろう。

斎藤は大きく崩れることなくここまで戦ってきた。
トップまでとの差を考慮しても十分な位置につけたといっていい。
経験値的に格下の斎藤が大負けしていないことでこの決定戦がおもしろくなっているのだ。
このまま持ち味を出し切って最後まで戦い抜いてほしい。
その先には入会初年度雀竜位獲得という「夢」が待っているのだから。

理想的な展開となった木原。
トータルで3着ではあるが、2着とはほぼ変わらない3着である。
初日の結果を考慮したら、この結果は上出来といえよう。
開始前の談で「自信はありますよ」と語ったことがとても印象的であった。
3日目の戦いも決定戦を熟知している木原なら何も問題ないであろう。
木原にとってはトップまでの差はあってないようなもの。
「当選」できるように最善を尽くす木原が今から想像できる。

そして、一人沈みとなってしまった渋川。
6戦目、7戦目で箱下のラスを2連続で引いてしまったことが大きく響いた。
9戦目のラス回避、10戦目のトップで何とか最終日に繋いだ。
昨年は逃げ切り態勢での最終日を迎えたが、今年は反対に追い上げる側に。
鋭い読みで守備力に定評のある渋川。
リードを持って逃げ切ったら本当に強いというのは昨年証明してみせた。
今期、彼に与えられた課題は最下位からの逆転劇。
最終日はぜひとも「魔神の反撃」を見せてほしい。

(文:柳田 憲昭)

3日目観戦記

当サイト掲載の記事、写真、イラスト等(npmのロゴ)の無断掲載を禁止します。(c) 日本プロ麻雀協会. ALL Rights Reserved. 管理メニュー