【最終節】(寸評・鈴木 宏二郎)

Aリーグもついに最終節。
一年間戦ってきた決定戦出場者が今日で決まる…

今回はA〜C卓まで全ての卓が神楽坂「ばかんす」で行われた。
どの卓も打つ選手だけでなく、観戦者にも選手達の緊張感が移ってるかの如く見て取れた。

今回も自分は採譜者という形で最終節に関わらせていただきました。
今回採譜の卓になったのが、宮崎・堀・小川・田内・佐久間のC卓。
この卓はなんと決定戦進出を争っている3位宮崎と4位堀が同卓勝負となっている!!
前節までのポイントは宮崎(387.1)、堀(352.2)とその差は34.9ポイントと接戦!

最終節は抜け番がポイント順となり、宮崎→堀と抜け番となるため、直接対決が始まるのは3回戦からとなる。

そんな中、最終5回戦までの成績が
宮崎
抜け番・2着・3着・2着

3着・抜け番・4着・1着

なんと3回戦終了時、宮崎と堀の差は100ポイントを越えていたが、4回戦で堀がトップを取ったことにより一気に差が縮まりその差は48.5ポイント差!!
これがオカありである協会ルールの怖いところでもある……

そして始まった最終戦。東家から宮崎、小川、田内、堀となった。
席決めが終わり親が決まったところで流石の宮崎も少々渋い顔をしていた。

別卓情報はと言うと、首位で独走状態の仲林と3回戦まで全てポイントを加点した下石。
宮崎・堀からすると最早決定戦の席はあと1つ……

最終戦の厳しさは僕も今期の採譜をしていたどの半荘よりも、強く感じられた。
最初に緊張が高まったのが、東2局南家の田内からのダブルリーチ!
これは一発では無いものの堀が放銃となり2600。
そして次局宮崎がチートイドラドラの6400を堀から出アガリ。

これにより堀は更に苦しくなるが、南2局ついに堀からの反撃の3000-6000のツモアガリ!!
これにより南3局時点での持ち点は
宮崎29400
小川20200
田内27500
堀 22900
と全員が2万点台の接戦となる!

宮崎・堀は決定戦争いで戦っているが、小川・田内も来期の期首順位を1つでも上げるために全力で点棒を集めにいく。
そして南3局で親の田内が3本場まで積むも、宮崎がチートイドラドラを聴牌させておりリーチ宣言牌で田内から出アガリ。
オーラス 宮崎の配牌。
ドラ
親 堀の配牌。
ドラ
早くアガリたい宮崎には役牌の暗刻があり、堀には両面の多い形。
巡目が進み8巡目。
中々手の進まない宮崎に対して堀からのリーチが入る!
ドラ
宣言牌のを宮崎がチーして一発が消え、更に自分の手も進めるが未だイーシャンテン。
もう1副露入れ宮崎もついに聴牌。
チー ドラ
2副露の小川とリーチの堀に挟まれ苦しい宮崎がを掴む………
長考の末、宮崎は打
この時、宮崎はもう1局を受け入れていただろう……堀が高打点ツモアガリでなければ次局に繋がる。
しかし結果は堀が小川の当たり牌を掴むことで決着。

最終戦の最終半荘。
4人がそれぞれ全力を尽くした結果宮崎が勝利し、決定戦進出の枠を掴んだ。
最後の最後までどちらが勝つかわからないギリギリの戦いであったし、あの緊張感はあの場にいた全員が感じそして終わった時いろんな感情があったと思う。

今回決定戦へ進んだ仲林・下石・宮崎。
そして決定戦でこの三人を待ち受ける金。
決定戦は更に熱いものとなるでしょう!!10月13日に雀王決定戦1日目が始まります!
皆さん是非とも最終節の対局に負けない熱い戦いを見てください!!


 







【第9節】(寸評・五十嵐 毅)

8月19日、Aリーグも大詰めの9節、私は「ばかんす」の立会人を務めた。A卓は配信で大塚スタジオである。

こちらでの注目はB卓か。木原、角谷の雀王経験者が降級の赤信号、鈴木たろうも黄信号が灯っている。

木原は2回戦にトップを取って一息ついたが、その後2ラス。親で3メンチャンリーチを打つとたろうに追っかけられ、四暗刻をツモられた局が象徴的。
このときのたろうの配牌はトイツが2組あるだけ。なんで役満に育つの?
たろうはセーフティゾーンへ逃げたが、角谷、木原は厳しいまま最終節を迎えることになる。

立会人をしていると、あまりじっくり観てはいられない。3卓中2卓に減っているのだから楽だろうと思われそうだが、配信卓のスタジオと情報や集計のやりとりをしたりしていて、けっこうあたふたしているのだ。
おかげでC卓をゆっくり観れたのはB卓も配信も終わったあとである。C卓は他の2卓より半荘1回分以上進行が遅かったのだ。

この日、一発ツモを多発させていた好調な下石。4回目のノミリーチ一発ツモ(須田良規調べ)ウラ1で満貫をアガり、僅差のトップ目でオーラスの親を迎えた。点棒状況は以下の通り。親の下石から座順通りの着順になっていた。

下石・37800 
須田・37300 
堀・27000 
小川・△2100

須田はノミ手で十分。ノーテンにするわけにはいかない下石の下家なので牌を絞る余裕はないだろうと、序盤から積極的に仕掛け、2回のチーで喰いタン-テンパイ。
堀はドラトイツの手。満貫ツモで下石をまくれるが須田には300点足らずなので七対子狙いで5トイツのイーシャンテン。
箱下の小川はタンピン-テンパイ。で567三色。でアガる気はなかったと思う。ヤミテンのままだったが、最後のツモ(しかも須田の2回のチーで海底手番)を残してツモ切りリーチ。
このときの下石。

チー、打とした。ツモれれば三暗刻海底付きなので2600オール。これなら連荘する価値あり。
須田、当然オリない。無スジのツモ切り。そして下石の海底ツモはだった。なんと喰わなければ三暗刻でき合いで小川から9600だった。
下石は長考の末、通ったを切ってノーテンにし、須田にトップをプレゼントした。
自分のトップよりも、自分2着、堀3着の並びを優先させてピリオドを打ったのである。ノーテン罰符のやりとりでは、まだ堀にハネツモの条件が残るからだ。長考は、最終日の組み合わせを考慮したためでもあった。
最終日は順位で、
A卓 1・6・7・12・13
B卓 2・5・8・11・14
C卓 3・4・9・10・15
と決まっており、3位に落ちると4位と同卓で熾烈な争いとなるが、2位ならば別卓の3位4位どちらかに抜かれても決定戦に行ける。
以上の理由で、もう一局やって堀にハネツモ条件を残すことを嫌ったわけだ。この時点では好判断だと思われるが、この判断の本当の正否は最終日を終えてはじめて示される。
その最終日は9月9日である。下石は後悔しないで済むだろうか?







【第8節】(寸評・大浜 岳)

-- いよいよ佳境を迎えるAリーグ。
開始前の上位勢は、仲林605p・下石280p・宮崎236p・阿賀145p・須田127p・堀113p。
この中から10節終了時、上位3名が雀王決定戦へ駒を進める。
第8節は、A卓で仲林と須田と堀、C卓では下石と阿賀が同卓となった。

B卓では当面のライバルがいない宮崎が2トップを奪取し+120p。

注目のA卓は堀が3連勝に対し須田が4333、C卓では下石は+40p程だったが阿賀が4443と大失速。

1位の仲林はほぼ当確と言えるポジション。
このままいけば宮崎・下石・堀の中から2名が現実的か?
とは言え、ポイントの動きが大きい協会ルールなので現在5位以下の選手も、次節の成績次第では十分決定戦を狙える。

残留争いは11位の矢島が大きく沈み、13位・14位の角谷・木原がポイントを伸ばしたため、こちらも目が離せなくなった。

次節(8月19日)の組合せは以下の通り、
A卓:宮崎(2位)阿賀(8位)田内(10位)矢島(14位)佐久間(15位)
B卓:仲林(1位)橘(6位)たろう(11位)角谷(12位)木原(13位)
C卓:下石(3位)堀(4位)須田(5位)小川(7位)小室(9位)

A卓は配信、B卓・C卓は神楽坂「ばかんす」にて行われます。
神楽坂「ばかんす」での観戦はもちろん自由ですので、ぜひお越しください。







【第7節】(寸評・鈴木 宏二郎)

雀王戦Aリーグも七節目。
長い戦いも残すところ今回を含め16半荘!

決定戦への権利を得るために3位以内の選手は4位以下の選手との差を広げたい。
もちろん、 4位以下の選手は決定戦へ進むためにポイントを積み重ねたい。
しかしながら、 現在降級圏の選手は先ずは残留するためにポイントをもぎ取りたいところ!

対局者は、たろう・須田・宮崎・木原・田内。
一回戦は東2局に満貫をアガったたろうが点棒を守りきりトップを取るも、二回戦目以降、宮崎の勢いが凄まじい!
5回戦目も東1局1本場に6400。東2局に12000と加点し、途中田内に12000を放銃するもトップで終了。

この日の宮崎は3着、トップ、2着、トップで約110ポイントの加点!

現在、決定戦進出ボーダーのポイントは
1位 仲林(+605.3)
2位 下石(+279.9)
3位 宮崎(+236.4)

残り3節になり、決定戦もしくは残留を目指す者とで打ち方は変わってくるかもしれないが、どちらにしても加点は必須!
熱い戦いは続きます!

次回は8月12日(日)、配信だけでなく神楽坂「ばかんす」でも対局しております!
神楽坂「ばかんす」は観戦自由ですので、是非熱い戦いを観戦しに来てください!!






【第6節】(寸評・鈴木 宏二郎)

今期のAリーグも折り返しが始まる第6節。
対局者は矢島、橘、仲林、下石、木原。
ポイントを持つ仲林、下石。
ポイントを加算して決定戦争いに入っていきたい橘、矢島。
まず負債を返したい木原。
と、勝手に書いているが選手達にとってこの折り返しの節となる今回はどのような思いだったのだろうか……
今回も有難い事に採譜に参加させて頂きました。

出ている結果なので初めに伝えてしまうと今節仲林がひたすらにアガっていた。
筆者は今回仲林の採譜はしてないが、打点もあり大きなトップを決めている。

一番印象深いのが2回戦目。
東2局 1本場 配牌
東家:仲林
ドラ
南家:木原
ドラ
西家:下石
ドラ
北家: 矢島
ドラ

先に動いたのは木原。3・4巡目にをポンし、その後チーが1つ入り8巡目にテンパイ。
チー ポン ドラ
1枚切れの単騎待ちで構えるもその数巡後、北家の矢島、親の仲林から続けざまにリーチが入る。
東家:仲林
ドラ
北家:矢島
ドラ

この決着は2巡後に木原が親の跳満に放銃という形で決着となる。
ロン ドラ 裏ドラ

この後も仲林は加点を続け、一日で170ポイントを稼いだ。
折り返してあと4節のこの戦い、仲林が一人抜け出したものの、まだ残り2つの決定戦の枠は接戦!
各選手の活躍に期待しております!!

次回は7月29日(日)配信と神楽坂「ばかんす」で対局です!!
神楽坂「ばかんす」は観戦自由となっておりますのでお時間ありましたらどうぞいらしてください!!






【第4節】(寸評・中月 裕子)

今期の雀王戦Aリーグも4節目となり、中盤にさしかかった。
残り6節あるが、決定戦を狙うならそろそろポイントをプラスにしたいな、と私は思うのだが経験豊富なAリーガーはどのように考えて4節目を戦うのだろうか。
今回のB卓では、3節まで苦しかった阿賀がついに爆発した。

1回戦から仕掛けと立直が炸裂し、2着トップトップで最終戦を迎える。

南1局一本場、阿賀の配牌。
ドラ

ここから親の宮崎が1打目に捨てたをポン。
清一色へと向かう。
するとと着々と索子を引いて一気に一向聴。
しかしそれからしばらくツモ切りが続き、トップ目の橘が6巡目でバックのチーテンをとる。
そしてドラのを対子で持っていた親の宮崎も14巡目に暗刻のチーテン。
橘と宮崎の手牌が見える位置で採譜をしていた私は、この局は2人のどちらかのアガりもしくは流局するだろうと予想していた。

しかし橘が捨てたに、一巡目に仕掛けたきりの阿賀からロンの声がかかる…

ロン ポン ドラ
阿賀の手をみて橘は苦い表情で「はい…」と8000点を差し出した。

阿賀はポン以外ではあまり動きを見せておらず手出しも少なかったため、私も染まっていたとしてもまだ一向聴ぐらいだろう、と思っていた。
道中で阿賀以外が索子をいくつか捨てていたが全く声もかからず。
最初の仕掛けのみでアガりまで繋げた。

自分だったら親の1打目のからポンできるだろうか。
配牌の時点で染め手と決めていたとしても、まずは自分の1巡目のツモまで様子を見たいと思うかもしれない。
しかし見過ごしてテンパイにたどり着けないケースも多々見てきた。

結局このアガりが決定打となり最終戦も阿賀のトップで終わった。

阿賀は1日で170ポイント以上上乗せし決定戦も見える位置に。
残り6節、9月にはどんな結末が待ち構えているかとても楽しみだ。






【第3節】(寸評・鈴木 宏二郎)

皆さん初めましてC3リーグの鈴木宏二郎です。
僕は今回初めてAリーグの採譜をさせて頂きました。

今回採譜をとった卓は堀、小室、宮崎、木原、佐久間の卓。
木原、佐久間は1・2節とトップが無いため、そろそろトップを取り折り返しに向けてポイントを加算していきたい!
僕は佐久間の採譜だったのですが、 個人的に気になった局がこちら

3回戦 オーラス 北家
東家・木原30300点
南家・小室19400点
西家・堀18400点
北家・佐久間31900点

小室、堀に満貫をツモられても大丈夫な状況。
佐久間の配牌がこちら。
ドラ
四巡目に親の木原がをチー。

これに対し佐久間は役牌等を絞るのかと思っていたが、1枚切れや生牌の役牌を1つも絞らず切っていた。
小室、堀が跳満ツモや倍満をアガらなければならない条件である以上、親に連荘されるよりは小室、堀に任せて攻めた木原の放銃を期待した方がトップを取れそうだと思ったのだが、佐久間は6巡目にを鳴かれた後も絞っている感じは見られなかった。

10巡目に南家の小室からリーチの声。
同巡、堀の切ったをチーし跳満ツモの確率を減らす為、一発を消す。
そして数巡後、アガりに向かい押していた木原が小室への放銃によりこの半荘の決着がつく……

ロン ドラ 裏ドラ

半荘終了後、佐久間になぜ絞らず直接アガりにむかっていったのかを聞いてみると、
「捲られる気しかしなかった」
とのことだった。

佐久間は2回戦(1回戦は抜け番)から点棒を持つも苦しい展開が続き捲られているため、少しそのイメージが強かったのかもしれない。
今節の佐久間は4着1着1着4着で+26.8ポイントとなり、今期やっとポイントが加算された。
次節以降の逆襲に期待したい!!

さて、次回のリーグ戦は6月17日(日)配信とバカンスでの対局です。
バカンスの方は観戦自由ですので、是非協会のトッププロ達の対局を観にいらしてください!!




【第2節】(寸評・庄司 麗子)

首位から最下位までのポイント差が大幅に開いた第1節を終え、第2.3節は連日開催となりました。
第5期雀王の須田良規をはじめ、第6回オータムチャレンジカップ優勝の下石戟、現Classic王者の堀慎吾、3名の昇級組が順調にポイントを伸ばし上位を占めています。

採譜者としてAリーグの対局を一年ぶりに目の当たりにした印象は「重い」でした。
空気・対局者の表情・麻雀の内容、全てが重たいのです。
それは何物にも代え難い選手の「想い」も乗せているからだと思います。
打牌選択、ポンチーの声ひとつ、リーチ判断の瞬間ひとつを取り上げてみても、
数多くの引き出しの中から最善の一つを探し、慎重に慎重を重ねた選択を繰り返しているのでしょう。

1回戦 南2局 北家 4巡目
ツモ ドラ
小考の末、打
のちに親リーチを受けツモでリーチ。
ツモ時点で打のダマテンにする選択もあるでしょう。
親から一発でを出アガり、トップでこの半荘を終えました。
打ち手は小室勇人。
Aリーグは2年目で、プロになって10年目になる一昨年に「フォームを変える」を実践してB1リーグから首位昇級をした選手です。

次も、小室の手牌。
5回戦 南2局 1本場 西家
ドラ
道中ではタンピンドラドラになるかなと思いきやまさかのこのテンパイに、打のダマテンを選択。

小室8900点
東家29900点
南家32300点
北家27900点

満貫を出あがりしたところでこの点棒状況。
・待ちごろの牌でリーチかな
・何を引いたらリーチするかな
・この形じゃ裏ドラ乗りづらいな
・このままダマで続行かな
・……………………
・………………
・…………

どれほどの数の思考が、どれほどの速さで交差したのでしょう。
程なくしてトップ目の南家から出あがりとなりました。

麻雀は結果が全て、なのだろうか。
麻雀には過程しかない、なのだろうか。
私には永遠のテーマではありますが、 Aリーグの会場にいる時は間違いなく後者を支持します。
結果はスマホで簡単に知ることが出来ますが、過程はここ、対局会場にしかないのです。

放送対局の機会も増えた昨今ですが、いま一度、現場で生のAリーグを見て、肌で感じてほしい!……と採譜をしながらいつも思っています。

競技麻雀ファンの方や、若手の競技選手、本当に騙されたつもりで一度ばかんすへ足を運んでみてはいかがでしょうか?
生観戦は神楽坂ばかんすにて!
11:00対局スタートで出入自由となっています。

また今期のAリーグは第8節・最終節を除き、全て放送対局を予定しています。
生放送はabemaFRESH!、ニコニコ生放送ともに、麻雀スリアロチャンネルにて!

決定戦への切符をかけた戦いはまだまだ続きます。