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第7期 雀王決定戦観戦記1


【第7期雀王決定戦ポイント結果】

順位
名前
TOTAL
1日目
2日目
3日目
最終日
1
小倉 孝
188.5
209.2
45.5
50.6
-116.8
2
鈴木 達也
155.3
-39.5
116.9
-99.6
177.5
3
鈴木 たろう
62.4
8.0
-46.7
118.4
-17.3
4
赤坂 げんき
-409.2
-177.7
-115.7
-71.4
-44.4

【1日目観戦記】

|1日目観戦記|2日目観戦記3日目観戦記 最終日観戦記

<選手紹介>

鈴木 達也(現雀王)

雀王決定戦は第5期まで、連覇はおろか、二度雀王を獲ったものはいなかった。
そのジンクスを覆し、昨期五十嵐毅がほぼ手中に収めていた優勝をオーラスの倍マンツモで引っくり返して再度の戴冠となったのが、現雀王の鈴木達也である。
しかし、未だ雀王決定戦で連覇したものはいない。今回さらにそのジンクスを打ち砕くことができるだろうか。

小倉 孝

所属1年目にトントン拍子に雀竜位を獲得した、若手の出世頭小倉孝。
雀王戦リーグも最初の1期こそ足踏みしたものの、あとは全て昇級。
今期初のAリーグにして、前半から他を引き離し、3枚の決定戦の切符を真っ先に得た。
先の日本オープンでは、あと一歩で優勝というところから、藤崎智(連盟)に大逆転されたのが記憶に新しい。
その屈辱をここで晴らせるか。

鈴木 たろう

第15期最強位など、数々のタイトルを引っさげて3年前に協会に移籍した鈴木たろう。
B2スタートからB1、Aと連続昇級。
小倉同様、初のAリーグにして決定戦進出。優勝候補筆頭の呼び声も高い。
決勝戦の進出回数・タイトル獲得数は協会ダントツで、その経験値は他の追随を許さない。

赤坂 げんき

一般出場した最強戦でその才能を認められ、協会1期生としてスカウトされたのが赤坂げんき。
協会員は200名を超えたが、スカウトされて入った人間は少数だろう。
決定戦進出は、第1期新人王戦と先の第3回オータムチャレンジカップの2回と他の3名に比べると実績では見劣るが、第7期雀王戦後半で見せた追い込みは一発を期待させる。

 協会の頂点に立つのは果たして誰か?

1回戦 鈴木達也(以下達也)−小倉孝(以下小倉)−赤坂げんき(以下赤坂)−鈴木たろう(以下たろう)

開局早々、誰が先手を取るのか?
決勝戦を見る上で、トータルポイントを見ながら打つ終盤戦も面白いものだが、比較的自由に打てる初日に各自の持ち味が出せるか?
ここも見所の一つである。

東1局 与えられた配牌は以下の通り。 ドラ二萬

東家 達也 四萬八萬九萬二筒一索二索三索五索六索六索六索九索西發
南家 小倉 五萬六萬八萬六筒八筒九筒三索五索六索七索八索南北
西家 赤坂 六萬七萬七萬四筒五筒六筒二索四索五索七索東白中
北家 たろう三萬三萬二筒三筒三筒五筒七筒九筒五索九索北北發

小倉、赤坂がタンピン形でまとまっていて良さそうだが、北家のたろうは自風がトイツで入っており、スピード的には十分。
親の達也もホンイツが本線だが、ドラ入りのメンツを作っても打点が見込める。
いきなり手牌がぶつかりそうな予感がある。

八萬四索と入れた小倉が6巡目にカン七筒を入れて、気持ちよくメンタンピンの先制リーチ。

南家小倉6巡目
五萬六萬八萬八萬六筒七筒八筒三索四索五索六索七索八索 ドラ二萬

本人には意識がないかも知れないが、小倉にはリーチ棒を出す際に足を小刻みに動かす癖がある。
貧乏ゆすりと言うよりは、子供が嬉しい時にする動作に似ている。

予想と反して他家の手が進まないまま、2巡後簡単に四萬をツモ。裏が乗ってマンガン。リーグ戦での勢いそのままに先手を取る。

小倉と言えば、先手を取ってのリーチが信条。たとえ四萬七萬から入ってもカン七筒でリーチと行くだろう。
美しくない最終形でのリーチも多いが、首尾一貫しているのが、小倉の強さかも知れない。

続いて東2局、西家のたろうが3巡目に九筒、5巡目に中と仕掛けテンパイ。

西家 たろう5巡目
八萬九萬五索五索五索九索九索 ポン中中中 ポン九筒九筒九筒 ドラ九萬

小倉がリーチで場を制圧するとすれば、たろうは一つの仕掛けで制圧するタイプである。
たろうはアガリに遠いところからの鳴きも多いので、本手と見るかブラフ的なものと見るか他家の判断も難しい。
今回はドラが九萬なだけに、九筒からのポンは、最悪混老頭まで見えて、相手からすれば気持ちが悪い。

ロン牌の七萬は小倉が一旦止めたが、14巡目に赤坂からリーチが入り、現物がない小倉がスジを追って、たろうに2600の放銃となる。

南家赤坂14巡目
一萬二萬三萬七萬八萬六筒七筒八筒四索四索七索八索九索 ドラ九萬

赤坂としては、小倉に親カブリをさせたいとの目論みだったと思うが、たろうが8巡ツモ切りしてテンパイ気配であることからも、危なっかしいリーチに感じた。決定戦で少し入れ込み気味か。

東4局。今まで出番のなかった南家達也であるが、以下の配牌から、

三萬四萬五萬八萬二筒五筒八筒一索五索南南北發 ドラ四萬

五萬六萬北と引き込み4巡目に南ポン、5巡目ツモ九萬でマンガンのイーシャンテンになる。

南家達也5巡目
三萬四萬五萬五萬六萬八萬九萬北北發 ポン南南南

この時点でキー牌の七萬が西家小倉に4枚持たれており、アガリは厳しそう。

東家たろう11巡目
二萬三萬四萬三筒四筒五筒五筒六筒七筒七筒八筒六索八索 ツモ九筒 ドラ四萬

たろうはここから打六索八索単騎のテンパイ。

直後、南家達也が一見他家に安全そうな七索をツモり、一旦手に置く。 ポンテンの利かない打五萬先打ちとする。

南家達也11巡目
二萬三萬四萬五萬六萬八萬九萬七索北北 ポン南南南 ドラ四萬

そして東家たろうが何かを引いて、八索切りリーチ。 北家赤坂のポンが入り一発は消えるが、南家達也が七索を手の中から切ると御用。
裏が乗って7700の放銃。
たろうが引いた牌は七索であった。

東家たろう13巡目
二萬三萬四萬三筒四筒五筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒七索 ロン七索 ドラ四萬 裏三筒

確かに六索八索と、嫌ったところに見えなくもないが、振るために取って置いた牌になり、達也としては最悪の結果に。
たろうとしても達也が染めているのでいい待ちに見えたと思うが、まさか達也だけが持っているとは夢にも思わなかっただろう。

流局後の東4局2本場。南家達也が3つ仕掛け8巡目に高めマンガンのテンパイ。

南家達也8巡目
三索三索南南 ポン一索一索一索 ポン一筒一筒一筒 ポン中中中 ドラ八筒

ここまで音無しの北家赤坂は6巡目にテンパイしており、慎重にいい待ちを探していた。

北家赤坂6巡目
四萬五萬六萬八萬三筒四筒五筒六筒七筒八筒五索六索七索 ドラ八筒

この後、ツモ四索で打八萬、ツモ六萬で打七索、そして11巡目に九筒を引き、打三筒で高め三色のテンパイとなる。

北家赤坂11巡目
四萬五萬六萬六萬四筒五筒六筒七筒八筒九筒四索五索六索 ドラ八筒

九筒が達也に打ちづらかったのか、この形でダマ。
これが功を奏して、イーシャンテンの東家たろうから高めを討ち取り、8000は8600のアガリ。

この局について1回戦終了後に赤坂に聞いてみたところ、
「危ない牌を引いてきたら単騎に受けるつもりだった」との回答。
確かに納得で、うまい打ち方ではあるのだが、東2局にかぶせてリーチに行った赤坂とは対称的で、私には違和感があった。
メンタンピンドラで曲げた方が、赤坂らしい。

またこの局について、たろうの採譜を担当した二見大輔は、
「たろう行き過ぎだよ」
と語っていた。
たろうと二見は他団体からの移籍組。私よりも何倍も、二見の方がたろうを知っている。たろうを評して二見は、
「たろうだから許される部分があるけど、あれを若手が打ったら何を言われるかわからないよ」
確かに攻めっ気が強い私が見ていても、ヒヤヒヤする打牌が多い。
本人もこのことについては自覚をしているが、多少リスクを犯してでも攻めるのがたろうの持ち味でもある。

東場が終わっての点棒状況だが、達也が13300点で、残り3人が29000点前後と競っているので、達也としては親番で近付きたいところ。

南1局、その達也に絶好のリーチが入る

東家達也9巡目。
六萬七萬八萬三筒三筒六筒七筒三索三索三索六索七索八索 ドラ四萬

これを高目でツモれば一気に並ぶ。裏次第で一気にトップまでと思ったに違いない。

しかし10巡目に北家のたろうがペン七索を仕掛けてテンパイ。

北家たろう10巡目
一萬二萬三萬九萬九萬七筒九筒一索二索三索 チー七索八索九索

達也がたろうに振り込むことはなく、両面の分達也は有利である。しかし、麻雀は何が起こるかわからない。

ピンフのテンパイを取った赤坂が八筒を離し、頭ハネでたろうの2000のアガリ。

赤坂としては、達也の現物はもちろんのこと、スジですら持っていなかったので、八筒での放銃は仕方ないといったところか。
それにしても、達也はアガリも親番も持って行かれたのが痛い。

南2局に入り、小倉の親で状況が一変する。
これまでおとなしく我慢していた小倉だったが、やっと13巡目にリーチを入れる。

東家小倉13巡目
二萬三萬七萬八萬九萬四筒五筒六筒四索四索八索八索八索 ドラ四萬

終局間際の17巡目にドラの四萬をツモり、まずは2000オール。

続く1本場。
東家小倉の配牌は翻牌が2トイツある以外は平凡だったのだが、

東家小倉1巡目
一萬六萬二筒三筒六筒一索三索五索六索東東南南西 ドラ六萬

2巡目に東をポン、6巡目に西をポンしてイーシャンテンに。

東家小倉6巡目
一索一索三索五索六索南南 ポン西西西 ポン東東東 ドラ六萬

9巡目に点差を詰めたい西家たろうからリーチ。

西家たろう9巡目
四萬五萬七萬八萬九萬四筒四筒六筒七筒八筒六索七索八索 ドラ六萬

それを受けて一発目となる小倉のツモは五筒。たろうの捨て牌には、手出しで7巡目三筒、9巡目四筒でリーチとあり、無論無筋。

しかし、小倉は何事もなかったようにツモ切り。次巡ツモ四索でテンパイ。やっと現物の打一索と出る。

困ったのが南家赤坂。上家の小倉と同じソウズのホンイツを見ていたので、完全な手詰まり。

1回戦南2局1本場南家赤坂13巡目
五萬五萬六萬二索二索三索四索四索五索六索八索八索九索 ツモ九索 ドラ六萬

ドラとドラそばはリーチに切れない。ソウズは小倉に危ない。赤坂の選択は三索
ここはセーフ。

15巡目小倉が南を暗刻にして打一索で待ち変え。

東家小倉15巡目
三索四索五索六索南南南 ポン西西西 ポン東東東 ドラ六萬

これなら危険牌を引いても最悪三索切りでテンパイが組める。そこに飛び込んだのが赤坂。

先ほど通った三索のツモ切りで、12300の放銃。
ここはたろうがツモ切った八萬を頼りに中スジの五萬を切ったほうがまだ良かったのではないか?
2着目のリーチに五筒をツモ切ってきた小倉だ。
手出しの一索はオリた可能性も否定は出来ないが、待ち変えのケースも十分あっただろう。

1回戦が終わって、見学しに来ていた須田良規の感想だが、
「赤坂の残し方が危ない」

確かにこの局を取っても、上家の小倉と同じ色を残して手詰まっている。
3巡目にドラの六萬引きで孤立牌の四筒を切らなければ、ピンズ切りで回ることも出来たし、
結果として12巡目にたろうから一発で安めの七萬をアガッている。

五萬六萬四筒五筒六筒二索三索四索四索五索六索八索八索 ロン七萬 ドラ六萬

この大きな大きな放銃からさらに小倉の連荘は続く。

2本場はドラ色のマンズで染めた小倉の一人テンパイ。
同3本場は小倉が500は800オールのツモアガリ。

迎えた南2局4本場。
東家小倉は配牌で三元牌2種とドラの北がトイツ、マンズのリャンメンターツが2つと好配牌。
3巡目、4巡目で發中と仕掛け、5巡目で北が暗刻になり以下の超大物手十分形。

東家小倉5巡目
三萬四萬七萬八萬北北北 ポン中中中 ポン發發發 ドラ北

しかし、5巡目にして六萬九萬が残り2枚しかないので、傍目にここがネックかと思っていると、上家の達也がテンパイ取らずの六萬切り。
小倉がチーして北切りテンパイ。

北家達也8巡目
一萬二萬三萬五萬六萬六萬六萬七萬四索五索九索九索北 ツモ六索 ドラ北

達也としても迷うところであっただろうが、小倉がまとまる前に六萬を処理しておきたかったのかもしれない。
また、当面の3着争いをしている南家赤坂が5巡目に六萬切りの後、ダブ南をポン。
その後、小倉には手出しがないので通る牌ではある。赤坂にだけはアガられたくないので、最悪小倉には鳴かれてもいいと思ったのか。
しかしこの目論見がやすやす小倉にテンパイを与えて、最後のツモで小倉が6000は6400オールのアガリ。
これで小倉は70000点オーバー。

同5本場は達也が3900は5400をアガり、3着へ浮上。このままの順位で1回戦目が終わる。

1回戦終了時ポイント
小倉 +92.0
たろう△ 0.7
達也 △32.7
赤坂 △58.6

2回戦 小倉−達也−たろう−赤坂

1回戦に続き、2回戦も小倉のツモアガリからスタートする。

東家小倉12巡目
三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒 ツモ八筒 ポン白白白 ドラ二筒

小倉はリーチのイメージが強いが、ホンイツの仕掛けが多い。
配牌でこそピンズが5枚しかなかったものの、牌が自然と寄ってくるようにアガリをとらえた。

順調な滑り出しに見えた小倉に落とし穴が待っていた。

東2局北家小倉7巡目
三萬四萬六筒七筒八筒四索四索五索六索七索發發發 ドラ四萬

先行、好形で打点も十分なリーチだが、これに追いついたのが東家達也。

東家達也9巡目
二萬三萬四萬四萬五萬六萬八萬八萬五筒六筒七筒五索六索 ドラ四萬

この勝負は、小倉が七索を掴み12000の放銃。達也としては価値のある直撃となった。

これで気を良くしたのか、同1本場、達也が四索二索と仕掛け、天と地ほど違う東をツモり4000は4100オール。

東家達也14巡目
五索六索七索東東南南 ポン二索二索二索 ポン四索四索四索 ツモ東 ドラ一索

赤坂とたろうには中々門前での本手が入らない。

東3局南家赤坂7巡目
二筒二筒二筒三筒四筒五筒六筒一索二索三索三索三索四索 ドラ六筒

7巡目にして上のチャンス手が入るのだが、10巡目に引いてくるのは八筒。 ダマで小倉から2600をアガるのがやっと。

東4局にはたろうに本手のリーチが入る。

北家たろう10巡目
一萬二萬三萬七萬八萬一索一索七索八索九索南南南 ドラ東

リーチの時点で山に2枚ずつ残っているのだが、12巡目にツモったのは、ど安めの六萬
この手で500/1000では寂しい。

対して、南2局の時点で持ち点が8800点しかなかった北家小倉だが、残り1枚しか残っていない六索九索を簡単に掘り当てた。

北家小倉12巡目
五萬五萬三筒四筒五筒六筒七筒八筒七索八索 カン裏中中裏 ドラ三筒七萬 裏三索二筒

ドラは乗らなかったものの2000/4000のツモアガリ。

南3局では東家たろうが、トップ目の達也を追って連荘するが、1500、2000は2300と大して上乗せ出来ず。

逆に同2本場で期を伺っていた北家達也にチャンスが来る。

北家達也5巡目
五萬六萬五筒六筒七筒五索七索七索八索八索南南發 ツモ六索 ドラ八索

5巡目にして三色が見えるイーシャンテンに。仕掛けてもドラが八索なだけに打点的には十分である。

関連牌は、東家たろうに六索が1枚と南家赤坂に九索が1枚捨てられている。

南七萬は文句なく仕掛けるが、ドラはどうか?
七萬ツモはドラ切りでダマなら取れる。四萬ツモは五索切りリーチ。六索ツモは五索切りダマ。九索ツモは五索切りリーチ。
こんなことを後ろで予想していたのだが、8巡目に七萬をチーして七索切りテンパイ。

北家達也8巡目
五筒六筒七筒五索六索七索八索八索南南 チー七萬五萬六萬 ドラ八索

すると11巡目に八索をツモって、トップを決める2200/4200のアガリ。

オーラスは、3着目の東家赤坂と2300点差の南家小倉が、6巡目にタンヤオのみの手を曲げて一発ツモでラス抜け。

南家小倉7巡目
四萬五萬六萬六萬八萬六筒六筒二索二索二索六索七索八索 ツモ(一発)七萬 ドラ北 裏五萬

トップから、達也−たろう−小倉−赤坂の並びとなった。赤坂は痛恨の2ラス。

2回戦終了時ポイント
小倉  +73.1
達也  +31.2
たろう  +2.9
赤坂 △107.2

3回戦 達也−小倉−赤坂−たろう

2回戦目にトータルトップ目の小倉をラスに出来なかったことが他の3者からすれば不満だろうが、
ポイントを伸ばさせなかったことは大きいだろう。

東1局、ここまで不調の赤坂が4巡目に五索切りで先制リーチ。

西家赤坂4巡目
五萬六萬七萬一筒二筒三筒三索四索五索七索九索北北 ドラ八筒

のみ手の愚形だが仕方がないか。
これを受けて、北家たろうが9巡目にイーシャンテンとなり、無スジの六筒を押す。

北家たろう9巡目
四萬五萬四筒五筒六筒二索四索四索五索六索七索七索八索 ドラ八筒

10巡目にたろうが三索を入れてリーチと来るが、宣言牌で1300の放銃。
リーチ棒と変わらない失点なら痛くも痒くもないだろう。

そのたろうだが、東2局3巡目にして發を暗カン。5巡目にドラの六索を引いたところでカンチャンを払う選択が出る。

西家たろう5巡目
三萬五萬一筒一筒七筒九筒七索七索八索九索 カン裏發發裏 ツモ六索 ドラ六索七筒

ここはカンドラが七筒なので、仕掛けてもマンガンになるマンズを払う。当然の選択だろう。
6巡目に五筒を引きピンズがリャンカンに。そして7巡目にドラの六索を引いたところ。

西家たろう7巡目
一筒一筒五筒七筒九筒六索七索七索八索九索 カン裏發發裏 ツモ六索 ドラ六索七筒

ここで当然のように九索を切るが、ここからが長い。

8巡目に東家小倉からリーチ。

東家小倉8巡目
一萬二萬二萬三萬三萬四萬七萬八萬九萬五索六索八索八索 ドラ六索七筒

一索四萬二萬八萬九萬と無スジを連打するが、現物の六筒八筒は鳴けず、ようやく八索を引いてテンパッたのは終局寸前。

しかし、即座に東家小倉が四索をツモり裏が1枚乗って4000オール。

半荘終了後たろうは、ポンテンの利く五筒を切っておけば良かったと言っていたが、
それなら北家達也の一筒ポンで七索を切ると小倉に放銃していた。

タラレバは禁物だが、もしカンドラに七筒が乗らなければ、リャンメンに変化しやすいマンズを残しただけに、
ツモ四萬、ツモ八索でたろうのアガリであった。


同1本場は、東家小倉が手役で魅せる。

まずは、南家赤坂が好配牌。マンガン手で3巡目に中を仕掛ける。

南家赤坂3巡目
三萬四萬三筒四筒五筒四索四索南南西 ポン中中中 ドラ四索

このときの東家小倉の手牌がこう。
東家小倉3巡目
五萬一筒二筒三筒三筒六筒一索一索二索三索六索六索東 ドラ四索

ここから7巡目までに、一萬一筒二萬と引き、10巡目にカン二筒を入れる。

東家小倉10巡目
一萬二萬五萬一筒一筒二筒三筒三筒一索二索三索六索六索 ツモ二筒 ドラ四索

ここで五萬を切り、ダマを選択。このダマが正解で、北家達也が三萬五萬から六萬と入れ替えて放銃。
リーチのイメージが強い小倉にダマでの放銃は、7700という点数以上に痛く感じただろう。

流局後の東3局3本場は、6巡目リーチのたろうが高めとなる中をツモって1300/2600のアガリ。

南家たろう11巡目
二萬三萬四萬五萬六萬七萬三筒三筒三筒四索四索中中 ツモ中 ドラ六索 裏七索

ここまで、リャンメンのリーチをかけてもアガれなかったたろうが、高めでのツモアガリである。

東4局に全員の手がぶつかる。

まず仕掛けたのは西家小倉。4巡目までに2つ仕掛けてイーシャンテン。

西家小倉4巡目
一筒五筒六筒七筒九筒九筒發 チー六筒四筒五筒 ポン八筒八筒八筒 ドラ九索

北家赤坂も6巡目に白ポン、次巡發が暗刻になって高め5200のテンパイ。

北家赤坂7巡目
三筒三筒三索三索三索七索八索發發發 ポン白白白 ドラ九索

しかし8巡目に中を引いて、赤坂の手が止まる。
ここで三筒のトイツ落としと出る。安めだと2600しかないので、気持ちはわからなくもないのだが、これが裏目となる。
次巡、二筒を引いてペン三筒でテンパッた西家小倉には間に合うのだが、11巡目東家たろうのリーチ宣言牌は九索

東家たろう11巡目
四萬五萬六萬二筒三筒四筒七筒七筒二索三索四索五索六索 ドラ九索

12巡目にピンフのテンパイを入れた南家達也が九筒をツモ切ると、西家小倉がポンして待ち変えの打二筒

西家小倉12巡目
一筒五筒六筒七筒 ポン九筒九筒九筒 チー六筒四筒五筒 ポン八筒八筒八筒 ドラ九索

これでたろうのアガリ牌が達也に流れてしまう。

南家達也14巡目
二萬三萬七萬八萬九萬一筒二筒三筒五索六索七索七索七索 ツモ四索 ドラ九索

ここはスジを追って安全に二萬切り。たろうのアガリは厳しくなったと思っていると、次巡ラス牌の四索をツモ。

たろう2600オールのアガリ。

テンパイを外した赤坂だけがイーシャンテンのままという状況。ちなみに赤坂が欲しがった中は、山に3枚眠っていた。

南場に入り、トップ目小倉と2着目たろうとの差は7000点ほど。たろうからすれば、まだまだ逆転可能な数字だろう。

その淡い期待を打ち砕くアガリが小倉に出る。

南2局東家小倉14巡目
一萬二萬三萬六萬七萬八萬五筒五筒五筒三索四索北北 ツモ(一発)二索 ドラ三索 裏八索

前巡に五筒を暗刻にしてのリーチ。一発ツモで4000オールの収入。その差が23000点と離れる。

オーラスたろうが親番を迎えての点棒状況は以下の通り。

東家たろう 25300点
南家達也   5400点
西家小倉  48100点
北家赤坂  21200点

ハネマンをツモってもラスの南家達也がドラの南を重ねてリーチ。

南家達也9巡目
五萬六萬七萬三筒四筒五筒六筒七筒一索二索三索南南 ドラ南

11巡目に達也が南をツモ切ったところで、ドラが場に2枚見えたことになり、ハネマンの可能性は薄くなった。
東家たろうが六萬七索と油っこいところを通し、15巡目についに追いつく。

東家たろう15巡目
三萬四萬二筒三筒四筒五筒二索二索三索四索四索五索五索 ツモ二萬 ドラ南

五筒を切ってリーチと行くが、これはロン牌。5200の放銃により3着に落ちる。
採譜者の二見は、「たろう、あそこは赤坂もオリてるし、オリるだろう」と考えていたようだ。
人それぞれの考えがあるが、ラスに落ちる可能性が低いのと、トータルトップ目の小倉にはトップを取らせたくはないので、
私もたろうと同じ選択をしたと思う。

3回戦終了時ポイント
小倉  +141.2
たろう △ 17.0
達也  △ 18.2
赤坂  △106.0

4回戦 達也−赤坂−たろう−小倉

トータルが小倉の一人浮きとなって迎えた4回戦。
東1局、東家達也が7巡目にして四暗刻のイーシャンテンとなる。

東家達也7巡目
五萬五萬六萬六萬九萬九萬九萬五筒五筒五筒七索七索八索 ドラ發

先制リーチは西家たろう。

西家たろう9巡目
二萬二萬二萬三萬四萬五萬七萬八萬九萬六筒六筒四索五索 ドラ發

のみ手だが、ほどなく三索をツモって、裏1の1000/2000。

東2局では東家赤坂が2巡目にして以下のような好形だったが、8巡連続ツモ切りで進まず。

東家赤坂2巡目
五萬五萬六萬六萬六萬七萬八萬三索四索六索七索西西 ドラ五索

このツモ切りの最中に四索八萬などもツモ切っており、疑問手だった。
特に八萬はタンヤオでの仕掛け、タンピンイーペーコーを見て残す手もあっただろう。
ここはたろうの一人テンパイ。

流れて東3局1本場。まず7巡目に南家小倉がリャンメンチーでテンパイ。

南家小倉7巡目
五萬六萬四筒四筒八筒八筒八筒五索六索七索 チー五萬六萬七萬 ドラ四筒

そこに10巡目東家たろうがかぶせてリーチ。

東家たろう10巡目
二萬二萬六萬七萬八萬二筒三筒二索三索三索四索四索五索 ドラ四筒

この対決は小倉に軍配があがり、1000/2000の1本場のツモアガリとなる。

軽く流れた後の南1局。11巡目に南家赤坂がマンガン確定のリーチ。

南家赤坂11巡目
二筒三筒四筒四筒五筒二索二索三索三索四索四索八索八索 ドラ八萬

それを受けて東家達也、待ちを変えようと一旦ダマにしていたが、六索が切れないとみるやツモ切りで追っかけリーチ。

東家達也12巡目
二萬三萬三萬四萬四萬五萬一索二索三索四索五索六索六索 ドラ八萬

2軒リーチに無スジの二筒を押す西家たろうはドラが暗刻で入っており、こちらも14巡目に追っかける。

西家たろう14巡目
八萬八萬八萬四筒五筒六筒三索四索五索五索六索發發 ドラ八萬

この3軒リーチの勝負は、たろうが六筒を掴み、赤坂に放銃。赤坂としては久々のマンガン和了となる。

続く南2局、場に気持ちが悪い捨て牌が並ぶ。

東家赤坂  四萬二筒四筒三索三索六萬七筒三萬七筒四筒八萬五索六索六筒
南家たろう 六筒八筒七萬六索白五萬七索四索五索八索四索四萬七筒四索
西家小倉  北九索白發中一萬南發北西八索五索南
北家達也  六索七索五萬六筒七索二萬八萬五萬三萬一筒三筒中八萬

場を見渡し、小倉が14巡目に3メンチャンの選択で一索切りリーチ。

西家小倉14巡目
六萬七萬七萬七萬二筒三筒四筒一索二索三索四索五索六索 ドラ一索

ちなみに他家の手牌はこの通り。全て大物手のイーシャンテン。残念ながら東家赤坂の国士はアガリ目がない。

東家赤坂14巡目
九萬一筒九筒一索八索九索東南西白發發中 ドラ一索

南家たろう14巡目
一萬一筒二筒三筒一索三索七索八索九索東東北北 ドラ一索

北家達也14巡目
一萬一萬二萬九萬九萬五筒五筒八筒八筒八筒九筒九筒九筒 ドラ一索

これだけ偏っていれば、西家小倉の待ちは強い。ほどなく八萬をツモって、1300/2600。

ラス前は小倉が軽く流して、オーラス。点棒状況は以下の通り。

東家小倉  35800点
南家達也  18100点
西家赤坂  28900点
北家たろう 17200点

まずは9巡目に北家たろうがラス抜けのチーテンを入れる。

北家たろう9巡目
二筒三筒四筒五筒六筒七筒二索二索四索五索 チー八萬六萬七萬 ドラ九筒

流局トップの東家小倉、12巡目にホンイツのイーシャンテンになるが、13巡目に七筒を引き、五索切りでホンイツを捨てチャンタに向かう。

東家小倉13巡目
九筒一索二索三索五索五索七索八索九索東東南南 ツモ七筒 ドラ九筒

そしてテンパイを取らなければたろうに捲られる達也から、東をポン。すぐに八筒ツモで2000オール。

同1本場は南家達也が3巡目のリーチ。2着目の赤坂とは10800点差なので、3着キープのリーチと言っていいだろう。

南家達也3巡目
二萬三萬四萬四筒五筒八筒八筒八筒五索六索七索北北 ドラ白

11巡目に追いついたのが北家たろう。道中、達也の暗カンが入り、四萬がカンドラに。

北家たろう11巡目
三萬三萬四萬五萬五萬二筒三筒三筒四筒四筒四索四索四索 ツモ二筒 ドラ白

オリればラスが確定だから行くしかない。
でもどうする?

五萬が場に2枚で空、六萬が3枚切れ、三萬が表示牌に1枚。
ソウズに関しては、四索が暗刻になったときに自分で三索は切っている。

少考後、「リーチ!」

やっぱりそうくるか・・・。
たろう、打四索でリーチ。

この男、常にトップを見ている。トップの小倉とは26600点差。
【メンタン一発ツモリャンペーコー表表裏裏】
確かに可能性上では三倍満ツモが有り得る。

一発目のツモは・・・、空振り。
流石に【最強戦で奇跡の四暗刻ツモ】みたいなことはそうそう起きなかった。

しかし、実はこのたろうの出したリーチ棒がミラクルを呼ぶ。
ほぼ3確リーチだった達也が三筒をツモ。

南家達也13巡目
二萬三萬四萬四筒五筒五索六索七索北北 カン裏八筒八筒裏 ドラ白四萬 裏三筒發

その三筒が裏ドラとなり、達也まさかの2着である。

4回戦終了時ポイント
小倉  +198.9
達也  △ 12.7
たろう △ 64.9
赤坂  △121.2


5回戦 小倉−達也−たろう−赤坂

いよいよ初日の最終戦。まだ初日とはいえ、小倉の一人浮き状態。このまま走られると、決まってしまう。

先手を取ったのは、先ほど魅せてくれた西家たろう。

西家たろう12巡目
六萬七萬八萬九萬九萬四筒五筒六筒六筒七筒八筒六索七索 ドラ三索

12巡目にリーチ。赤坂から高めの八索を討ち取る。
たろうの2打目と3打目が九索七索と並んでいるので、ある意味仕方のない部分もあるが、巡目と手牌を相談したら無理があるだろう。
ここは現物の四索か、頑張ってもスジの七萬といったところだろう。

北家赤坂13巡目
五萬五萬六萬六萬七萬三筒三筒三索四索四索八索白白 ツモ四筒 ドラ三索

さらに東3局に一人テンパイ、得意のバックで2900は3200と、40000点超えの東家たろう。
同2本場にまたテンパイ。

東家たろう4巡目
三萬四萬五萬四筒五筒七筒七筒三索四索七索八索九索南 ツモ二索 ドラ二萬

三色目が消える二索を引いたことが不満らしく、ダマに受ける。手変わり待ちは二萬五索六索の3種類。
私も変化を見てダマに受けるが、即リーチという人も多いのではないか。

しかし、さらに一歩上を行くのが東家たろう。

4巡目、2着目の西家小倉から出た三筒を見逃し。
6巡目、北家達也から出た六筒を見逃し、西家小倉にポンされる。

さすがに10巡目に北家達也から出た三筒は1500点でアガッたが、達也はチートイツ決め打ちで暗刻から落としたもの。

西家小倉の仕掛けはハネマンまであるイーシャンテンだったので、たろうはホントに見ていてドキドキさせる。

西家小倉10巡目
二萬二萬六萬六萬七萬西西 ポン三索三索三索 ポン六筒六筒六筒 ドラ二萬

点数が安いとはいえ、小倉からだけはアガるべきだっただろう。

局が飛んで、東家小倉のホンイツ仕掛けで流局が続いた南1局2本場。
小倉の強さの秘密は、中々親が落ちないことにもある。

5巡目南家達也がカン八筒をチーすると、次巡、望外のドラ六索ツモ。

南家達也6巡目
二筒二筒六索六索七索八索南中中中 チー八筒七筒九筒 ツモ六索 ドラ六索

このチーでテンパイになる五萬を食い取られたのが、北家赤坂。
さらに、達也の当たり牌まで掴まされてしまう。

北家赤坂7巡目
二萬三萬三萬四萬四萬二筒三筒四筒四索四索六索七索東 ツモ九索 ドラ六索

南家達也8000の2本場のアガリ。
それにしても赤坂にはいいように回らない。


南3局に2着目の西家小倉から5800、2900は3200と直撃した東家たろうは、その差30000点とし、トップをほぼ確実なものとする。
こうなったらたろうのやりたい放題だ。

同3本場。ドラの東が配牌で入ると、3巡目さらに東を引き即暗カン。
他家に隠しもせず、カッパギに行こうとする。

東家たろう3巡目
七萬二筒三筒四筒六筒三索四索六索八索中 カン裏東東裏 ドラ東七萬

1打目に切った白がかぶったのが痛いが、アガれそうといえばアガれそうな形。

ここに6巡目に二萬を暗カンした西家小倉が9巡目にリーチ。

追って点棒がない北家達也もリーチ。

何のことはない、カン八萬VS“ペン”五萬の勝負。
たろうが手バラで暗カンすることを知っていなければ怖いリーチだ。
対局終了後、小倉も「だってたろうさんバラバラでしょ」と語っていた。

西家小倉9巡目
四萬五萬六萬七萬九萬九筒九筒三索四索五索 カン裏二萬二萬裏 ドラ東七萬八索

北家達也9巡目
三萬四萬四筒五筒六筒八筒八筒八筒五索五索七索八索九索 ドラ東七萬八索

この愚形対決は、小倉が達也から3200の2本場をアガって決着。

オーラスは2着目の小倉が流して終了。


小倉が一人走る展開になった。これからは、他の3人が小倉に走らせないように協力して打つことが出来るか、ここがポイントとなる。

5回戦終了時ポイント
小倉  +209.2
たろう +  8.0
達也  △ 39.5
赤坂  △177.7

文:阿賀 寿直

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