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≪決勝レポート≫

3月18日、全7回のチャンピオンロードで上位24名のみが参加できる1年の総決算、グランドチャンピオン大会が開催されました。
まだ少し肌寒さが残る季節だが、神楽坂ばかんすでは熱い戦いが繰り広げられた。

まずは激戦の中、見事決勝戦まで駒を進めた4名を紹介していこう。(敬称略)


高津圭佑
第15期新人王、雀王戦リーグではB2リーグに所属。今年2月にはスリアロチャンピオンシッブを優勝しており、いま勢いのある若手実力派。
天鳳を月200半荘打つほどの天鳳ガチ勢であり、日々の鍛練は欠かしていない。


森浩二
予選で大三元をアガり、その後は安定した戦いぶりで危なげなく決勝戦に進出。
役満をアガった後は守りに入りがちだが、予選道中では簡単には降りない粘りの麻雀をみせていた。役満をアガったから決勝戦の舞台にいるのではない、実力で決勝戦へと駒を進めたことは明白だ。


武中真
第10回日本オープン覇者。何を隠そう、予選で森に大三元を放銃したのは武中だ。
そんなビハインドをものともせず、驚異的な生命力で決勝戦進出。武中は現在、雀王戦C1リーグに所属しており優勝すればB2リーグ昇級となる。期する思いは誰よりも強い。


中井昌
今期、チャンピオンロード雀竜位シリーズを優勝。
普段はバランスの良い麻雀を打つタイプだが、準決勝では勝負所で押しきる力強い麻雀を見せ、厳しい立場から50000点越えのトップをとり決勝戦最後の椅子をもぎとった。ワンデイトーナメントで1番になる戦い方は熟知している。


そして、決勝戦前のポイント状況。

高津圭佑199.6
森浩二  167.3
武中真  166.1
中井昌  140.2

高津・森・武中はトップをとれば優勝。
中井は高津が2着の時のみ19500点以上の差が必要となるが、4人全員に十分優勝の可能性がある決勝戦。

決勝戦の並びは、東家:森、南家:中井、西家:武中、北家:高津。
ラス親をひいた高津が優勝に一歩リードか。

東1局
開局早々、親番の森が好配牌を手に。
ドラ
そして9巡目にテンパイ入れるものの、流局し1人テンパイ。
チー ポン ドラ
簡単には抜け出させてくれない。


東2局
東1局1本場、軽快に中を仕掛け森から2000は2300をアガった親番の中井が6巡目に先制リーチ。
ドラ
しかし、このリーチがなかなかツモれない。そして森が16巡目にドラ暗刻のテンパイをいれる。
ドラ
親が14巡目にを切っており、巡目も遅いことからここではダマを選択。
--はこの時で5枚山に残っていたが、次巡森がをつかみ5800を放銃。
親のリーチにはまだ通っていない筋が多く、致し方ないが森にとっては手痛い放銃となった。


東2局1本場は高津が武中のリーチをかわし700/1300は800/1400のツモアガり。
東3局は中井が2000を武中からアガる。満貫以上がでないジリジリとした展開だったが、ここで親の高津から6巡目に大物手のリーチがはいる。

東4局
ドラ
リーチを受けた三者の表情は険しい。そんな中、9巡目に中井から追いかけリーチがはいる。
ドラ
両面とはいえ、自分が現状トップ目でリーチのみの手牌。リーチはかけづらい。しかし中井の立場を考えると、ここで高津にアガられるわけにはいかない。決断のリーチ。
両者のツモる手にも力がはいる。

そして、決着は13巡目。
ツモ ドラ
高津の高らかな6000オールの声が会場に響く。優勝に向けて、大きな大きなアガり。

東4局1本場
ツモ ドラ 裏ドラ
しかし、そう簡単に勝負は決めさせない。武中が上記手牌を一発でツモりあげる。裏ドラも乗せ、3000/6000は3100/6100のアガり。

東場を終わった段階での数状況
高津:40900
武中:26500
中井:22600
森:10000

一見、森が一番厳しくみえるが、中井は2着が高津の場合、高津とは19500以上の差が必要となる。この中で一番厳しいのは中井か?
そんな中、南1局は中井の先制リーチから幕が上がる。
南1局 ドラ



上記捨て牌で、小考してからのリーチ。怪しげな気配がプンプンする。
森は最後の親番ということもあり押していかざるをえないが、武中は苦しい。
ドラ
この手牌から、リーチをうけた一発目に苦しげに一を河に置く。そしてその同巡、高津の手牌。
ツモ ドラ
無筋のを切ればテンパイ。
しかし、現状自分はトップ目。中井との条件も考えると、アガられてもまだ余裕は十分にある。
高津はどんな選択をするだろうか。私はたぶん降ります。

ツモ→打 ドラ
高津はテンパイをとった。

・捨て牌的に変則手の可能性が高い
・小考したことから、苦しい待ちかもしれない
・武中の苦しみながらの一切りが、対子落としの可能性もある

無理をしなくて良い局面だが、自分の読みを信じて果敢に攻めていく。これこそが高津流麻雀。
その後もと押していくが、を掴んだところでギブアップ。

ドラ
中井のリーチはなんとこの手牌。ツモって倍満だ。
は通ってはいたが、中井が最後にテンパイをいれた牌は。読みはずれていない。
高津はテンパイを崩し、後は中井がこの手を成就させることができるかが焦か…そう思われたとき、13巡目に親番の森からリーチがはいる。
ドラ
このリーチに中井がを掴んでしまう。裏ドラものり、12000の放銃。
苦しい結果となってしまったが、自分の優勝条件を考え、果敢にリーチを打った中井。
自分の読みを信じギリギリまで攻めた高津。
劣勢でも諦めずアガりきった森。
頑張って降りきった武中。

四者の持ち味がでた、素晴らしい1局であった。


頑張って降りたところが俺の持ち味か?と、武中に怒られてしまいそうだ。ごめんなさい。
武中の持ち味は、あらゆる可能性を考えながら丁寧に手牌を仕上げていくところだと思う。
南1局1本場
ドラ
武中はこの手牌を

ドラ
11巡目に綺麗に仕上げる。


捨て牌をみても七対子にはみえない。
親番の森が13巡目に追いかけリーチを打つものの、流局間際にを掴み、8000は8300の放銃となった。

南2局は武中の先制リーチから他三者がテンパイできず武中の一人テンパイ。
森・中井にとってはかなり厳しい展開となった。

南3局
加カン ドラ
トップ目の高津とは2100差の武中が、この局でもファーストテンパイをいれる。この手牌をアガり、トップ目にたつか。
ドラ
そんな中、8巡目高津の手牌。を切ればテンパイだ。
小考し、ここで高津は打を選択する。
親の武中に、ドラそばのは切り辛い。
しかし、高津の目からが4枚みえている。の方が山に残っていそうで、他家から出る可能性も高い。
リスクは承知で、自分が最もアガり率の高い選択をする。

ツモ ドラ
次巡、この決断に牌がこたえるかのように高津がをツモアガる。

このアガりが決定打となった。
南4局も武中のチャンスを潰す2回のアガりを重ね、最後は伏せて流局。高津圭佑が第8回グランドチャンピオンの座についた。


「ワンデイマッチでの優勝の仕方が分かった気がする」
半荘後、ボソッと呟いた高津。
優勝スピーチでは天鳳十段、来年度日本オープンでの活躍を誓った。
2018年、高津圭佑の麻雀から目が離せない。


ふと気づいたが、私は昨年優勝した浅井堂岐、今回優勝した高津圭佑、二人の牌譜をとっている。優勝者の最も近くで麻雀を見ていたのだ。
来年度は自分が採譜される側になりたい。そのためにも、来年度のチャンピオンロード、積極的に参加していこうと思います。
次回第9回チャンピオンロードは4月30日(月祝)に開幕。
皆様の参加、心よりお待ちしております!!

 
                                                                               (文・坂本太一)

 

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